日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●熟語の読み・一字訓読(その258)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<袵(衽):ジン、ニン、おくみ、えり、しとね、ねどこ>*漢検2「ねどこ」訓読み掲載ナシ。*ジン(漢音)ニン(呉音)
・おくみ、えり:
左袵(サジン)=着物を左前にする。袵髪、袵服、袵褐=荒布を襟にする、斂袵(レンジン)=えりをととのえる、身なりを正す。
・しとね、ねどこ:
袵席(ジンセキ)=①しきもの ②しとね、転じて寝床・閨門。
<袿:ケイ、うちかけ、うちぎ>
・うちかけ:
袿袴(ケイコ)、袿裳(ケイショウ)=もすそ、また、うちかけ。袿徽(ケイキ)=婦人の上服、袿袍=絹裏の袍
・うちぎ:(邦語)
<袱:フク、ホク、ふくさ、ふろしき>*4辞典には“ホク”音なし(ホクは唐音らしい)・・・卓袱(シッポク)・・・
・ふくさ、ふろしき:
袱紗(フクサ)、袱子(フクシ)=頭巾の類、包袱 *袱駝(フクダ)=馬上の荷(字通)
<裔:エイ、すそ、すえ、はて、あとつぎ>漢検2:「すそ」訓ナシ(意味には“すそ、もすそ、衣類のすそ”とあり)
・すそ:音熟語なし。(「衣の裙、故人の衣裳を台座に懸けて故人の遺徳を忍んだ。衣の裙を流した形」(字通))
・すえ:
胄裔、裔胄、
遠裔、苗裔、末裔、来裔、裔末=すえの血統、裔子、
裔孫・・・
・はて:裔土=荒れ果てた辺土=
荒裔、裔壌、
四裔、遐裔、裔邑、海裔=海のはて・ほとり、裔夷=国のはてに居るえびす
・あとつぎ:
後裔、胤裔
*漢検2
:「裔孫」の類義として「末裔」「後裔」、対義語として「先祖」「初祖」「元祖」*「裔裔(エイエイ)」=①行くさま ②群がり行くさま ③飛ぶさま ④飛び流れるさま ⑤舞うさま
<裎:テイ、チョウ、はだか、ひとえ>*テイ(漢音)チョウ(呉音) *チョウ音の熟語見当たらず。
・はだか:裎裸=はだか、はだぬぐ、
裸裎、裎袒(テイタン)=はだをぬぐこと *袒裼裸裎
・ひとえ:裎衣=ひとえの前えりのないもの
👍👍👍 🐒 👍👍👍