「青い目をした人形は
アメリカ生まれの爆薬だ」
「あなたがわたしにくれたもの
フランス生まれの爆薬だ」
というわけで
セルロイドの原料であるニトロセルロースが
爆発的に燃焼するということを話した
ニトロセルロース(再掲)
綿火薬・無煙火薬として使用された
日本でも太平洋戦争末期には
民間から布団を供出させて
ニトロセルロースを作り
砲弾の装薬に使用したそうだ
日本人が初めて火薬・爆薬にであったのは
13世紀:元寇の時だ
蒙古軍が襲来して「てつはう」を
撃っている絵が社会の教科書にも出ている
それから19世紀まで
火薬といえば黒色火薬の事であった
硝酸カリウム(硝石)
黒色火薬は上記の硝石に
硫黄・木炭をまぜたものだ
硝石は小便の中のアンモニアを
微生物が醸すことで生成される
窒素の周りを3個の酸素が囲んでおり
火薬の中では酸素供給源の役目を果たす
文字どおり爆発的に燃焼できる訳である
ピクリン酸
日露戦争時
日本に勝利をもたらした下瀬火薬
ベンゼン環に
さっきの硝石のようなものが3つくっついている
この窒素に酸素2個がくっついたものを
ニトロ基というので覚えておこう
ニトログリセリン
グリセリンを硝酸で処理したもの
ノーベルが発明した
液体の爆薬で扱いにくいので
珪藻土にしみこませるなどして
ダイナマイトとして利用されている
トリニトロトルエン(TNT)
ピクリン酸に似ている
ピクリン酸は酸だったので金属を侵した
改良のため作られた火薬
TNT何トン分というのが
爆発力を示す尺度となっている
ペンスリット
プラスチック爆弾の爆薬
ニトロ基が4つもついている
実に強力そうだ
ヘキソーゲン(RDX)
TNTに代わる高性能爆薬として開発
オクトーゲン(HMX)
これも最新の軍用爆薬
ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタン(HNIW)
現在最も強力といわれる爆薬
ニトロ基を6個も持っている
効果を身をもって知りたくはない・・・
ニトログリコール
最強の爆薬の後に
しょぼそうなものがでてきたが
このニトログリコールは
ダイナマイトやプラスチック爆弾など
形を変えられる爆薬には
全てに入っているのだ
強力だからではない
爆発物探知機マーカーに
「これは爆弾ですよ」と知らせるために
「可塑性爆薬の探知のための識別措置に関する条約」
で入れることになっているのだ
しかし どんなテロリストも
「可塑性爆薬の探知のための識別措置に関する条約」
を守ると信じていいのだろうか
そんなわけはない
なんだか悲しい条約ではある
さて
爆発しそうな化合物を
分子模型で見わける自信はできただろうか
次回はまた糖類に戻る
「血液型を決める糖鎖」
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