日々の戯れ

鈴柩の頼りない脳細胞に代わる記憶

水の結晶

2008-03-09 | ニセ科学

水の分子の結晶構造が六角柱になることまで話した

もう少しマクロな話になっても基本は六角柱である

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それがどうしてあんなに多彩な雪の結晶になるのか

もう一度分子を見る目で見なくてはならない

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水が凍り始めると

間近にある水分子がきれいに整列していき

原初の氷の周りに

水蒸気の薄くなる部分が球形にできる

その後は空気中の水分子がくっついて

結晶を大きくしていくわけだが

水分子も無駄な労力を使いたくないので

手っ取り早くくっつける場所に並んでいくわけだ

それは六角形の角の部分になる

自然界は意外に怠け者揃いで

天体から素粒子まで

「いかにエネルギーを使わないですむか」

が行動原理だったりする

・・・半径5m以内で結婚相手を選ぶみたいなもんだな

そういうわけで

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六角形のそれぞれの角にあらためて結晶が形作られたりする

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その子六角形のまわりに孫六角形ができたりもする

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六角柱や鼓型になることもある

その形は気温と水蒸気量によって決まることを

中谷宇吉郎博士が地道な人工雪研究の末に

中谷ダイアグラムとしてまとめた

 

けっして水は

「ありがとう」という言葉等に反応して

形を変えたりするのではない

自然の造型を自然のままに愛でるべきである

道徳を教えるのに都合がよいからと

安易に「水伝」を子供達に伝えることは

中谷を始めとする何人もの

真面目な研究者の仕事を冒涜するものである

全国の先生がたに心して頂きたいものだ

コメント
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