SUPER FLAT 2

非ファルス的にもっこりするものを肯定せよ!(神の性的不器用あるいはその性的悪戯に由来するもの達について)

リップ・ヴァン・ウィンクルとは誰のことか

2009年01月05日 | Weblog
 いまの日本で「リップ・ヴァン・ウィンクルの話」はおとぎ話ではない。リップ・ヴァンは20年間という実にリアルな人生の時間を失ったのであり、700年をもタイムワープした浦島太郎のファンタジーとは違うのである。正規の20年間と非正規の20年間との間に生じる格差は、いずれリップ・ヴァン・ウィンクル的な喪失感をもたらすだろう。どんな狩でも許されるという夢を見ているうちに、すなわち自由に仕事を選べる非正規雇用で働いているうちに、少しずつ自分の人生を失っていくのである。そしてそれを20年も続け、ふと気がついた時には、もう取り返しがつかないのだ。

 ところでリップ・ヴァン・ウィンクルは「時代遅れの人」の代名詞でもある。余計なことだとは思うが(ならば言わなければよいのだが)、そんな古谷利行が、31日の日記で「それが二十年も前のことだとはどうしても思えず、つい二、三年前のこととしか思えない。どう考えても、二十年も経っているはずかない」とか何とか書いている。「だろうね」と思うと同時に、最近すっかりネットカフェ癖がついてきていることから、下の番組のカズオさん的にも「あと一歩」という感じの古谷利行なのだった。