SUPER FLAT 2

非ファルス的にもっこりするものを肯定せよ!(神の性的不器用あるいはその性的悪戯に由来するもの達について)

養老天命反転地2

2008年03月10日 | Weblog

その昔、人間と水の精は共存していた。水の精の導きと未来の予言に人間は耳を傾け、その予言は現実となった。しかし、いつしか人間は耳を塞ぎ、すべてを支配する欲望に駆られ、内陸へと移動を始めた。水の精が暮らす魔法の世界と人間の世界は切り離された。水の精はその後数世紀にわたり人間に語り続けたが、ついに背を向けた。人間の世界には暴力が溢れ、いさしめる者もいないまま戦争が絶えない。そして今、水の精は再び人間に手を差し伸べ始めた。大切な子供たちを人間の世界へと送り出したのだ。彼らは真夜中に人間の近くに運ばれてくる。水の精を一目見ただけで人間は目覚めるだろう。しかし敵がいる。水の精を守る掟はあるものの、命の危険がつねにあることにかわりは無い。生きて帰らぬ者も多い。それでも水の精は今なお手を差し伸べている。しかし人間は聞く術を忘れてしまったのかもしれない。