東西圧縮回流記

仙台青春風の旅 ブーメランのように 

南無大師遍照金剛

2022-10-21 | 淡路・神戸・明石・京都

鳴門海峡大橋
淡路島より四国を望む 
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仏教のことは深く考えずにここまで来た。

南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)は真言宗で唱えるお念仏である。

四国八十八ヶ所巡礼は徳島の第一番霊山寺から高知、愛媛、香川の寺々を巡り徳島八十八番の大窪寺まで完結した後は高野山へお参りして完結する。

その間、杖を持ち鈴を鳴らして南無大師遍照金剛を唱え、ろうそくを灯し線香を上げ、御札を献げ、お経を読む。ただしお寺は何番から始めても良く、形式にはこだわらなくて良さそうだ。



まずは徳島の第一番霊山寺で身支度を整える。ボクはバイク乗りの急ぎの旅人で不謹慎だと思いながら準備をしていると、比較的若い人が「盛岡から来ました。 原付バイクを徳島でレンタルしました。5日ほどでいけるところまで行き、いったん帰って、八十八ヶ所の続きを完結するつもり」だそうだ。
車で巡る老夫婦、バイク連れの2人のおじさん、はては観光バスで乗り付ける巡礼団体などバラエティに富んでいる。







室戸岬


最御崎寺
室戸岬

徳島から室戸岬までの長い長い国道沿いに歩いている年輩の単独行者を何人か追い抜いた。登山用のザックを背負い、金剛杖かトレッキングポールを持っていた。彼の姿から「同行二人」、すなわちお大師様と二人で歩いるのだと納得した。

そうか、山に単独で行くことは少しも寂しいとは思わなかったのは、仏か神か、いつも「同行二人」だったのか、と納得した次第です。





前神寺
愛媛県西条市


道隆寺
香川県多度津町


キリスト教ではスペインのサンティアゴ巡礼が有名で、サンティアゴ大聖堂(サンティアゴ・デ・コンポステラ)をめざして巡礼をする。歩く人が多いが自転車やバイクでもあるらしい。

イスラム教ではハッジ、いわゆるメッカ巡礼は一生のうち一度はメッカまでという願望があるようだ。

また日本には「お伊勢参り」があり、庶民が江戸近辺から伊勢をめざして巡礼する。真面目な旅行者が主だったはずだが、ドンチャン騒ぎで羽目をはずした集団も多かったと聞く。庶民のレクレーションの一種だったのですね。

仙台でも「お伊勢講」というのがあり、地域みんなで積立金を出し合い、代表者が選出され、お伊勢参りに行ったそうだ。カミさんの話しでは、子供の頃にお伊勢講の解散集会が行われたそうなので、半世紀前まで形式が引き継がれてきたようだ。

振り返ってみると、私が子供の頃、金剛杖を持ち鈴を鳴らし、白装束で、「南無大師遍照金剛」と念仏を唱えながら歩いている爺さん婆さんの集団をたまに見かけた。あれは何だったのだろうと振り返ると、淡路八十八ヶ所巡礼というのがあったのだ。幼少のころに聴いた鈴の音と念仏のコーラスを今でも思い出す。洲本先山の千光寺から阿万、福良、松帆、都志、富島、岩屋、志筑 、洲本、由良までの八十八ヶ所を巡るそうだ。子供の頃、戦後の時代にも淡路八十八ヶ所巡礼が行われたということだ。




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