1979年文藝春秋社、1983年文春文庫、刊。一度は読みたいと思いながら、今更ながらやっと読了した。
阿久悠は時代の寵児だった。
阿久悠、昭和12年生まれ。作詞家、レコード大賞5回。1971年また逢う日まで尾崎紀世彦、1976年北の宿から都はるみ、1977年勝手にしやがれ沢田研二、1978年UFOピンクレディー、1980年雨の慕情八代亜紀。
瀬戸内少年野球団は阿久悠の作品ながら、ボクの少年時代そのものだ。阿久悠とは世代の差があるが、戦後の少年の生死をかけた遊びとめちゃくちゃな生活、話し言葉、遊びから野球へと進むことによってまともな人間になっていく過程、みんなボクの少年時代を思い出させる。