岐阜市議会議員 柳原さとる 公式ブログ(SY blog active report)

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議会制民主主義と住民投票

2015-02-17 08:00:53 | 国際・政治
★所沢市で学校へのエアコン設置の是非を問う住民投票が実施された。
賛成票が有効票の過半数に達したが、投票率が31.54%と有権者の三分の一
に達せず、何となく判断がしずらい結果となったようだ。
所沢市では、06年に防音校舎にエアコン設置する方針を決定し、すでに小学校1校に設置したという。
しかし11年に初当選した現市長が残りの学校の設置を見送ったことが今回の住民投票に発展したようで
ある。
 この間の議会等の議論経過については詳細は把握していないが、一般論としていえることは市長選挙で
その問題が争点となったのかどうかがまず問題である。仮に設置工事をやめるべきとして公約に掲げて当選
してきたならば、議会はどういった対応をしてきたのか。5年前に決めたことを市長といえども単独で方向転換
するなら議会制度はいらないということになる。
 一番重要な点は、議会の中で議論がしっかりとかわされたかどうか、何故住民投票に問題解決の方向を委ねなければ
ならなかったのかという経過があまりクローズアップされていない点である。
 教育環境の充実は行政としても実施していかなければならないことは当然である。
費用対効果、事業の必要性、将来ビジョン・・・様々な角度から検討や議論を重ねる必要はあるが、議会制民主主義の
本質を考えれば、この種の課題で税金を使って住民投票を実施しなければならなかった市長や議会の責任は重いように
考える。
 財政事情や議会論議を熟知したうえでの見解ではないので本当に一般論でしかいえないが、あまり有意義な手法では
ないように感じる。
 岐阜市では教育環境の充実を願う関係者からの強い要望で市内小中学校への全室エアコン設置が年次計画のもと進められて
いる。当然ながら議会での論議も行われた結果である。
 議会とは何か。考える機会を与えてもらったニュースである。