【2027-2028年6月】
8名が代表選出された。ルンバルト、バラック、コーフェン、ヨルグ・プットがドイツ代表に。リオ・ファーディナンドとバングが競争率が激しいイングランド代表に。アルベルダがスペイン、デル・ピエロがイタリア代表に選出された。
「ドイツ代表として、誇りを持った戦いをしてきます。期待してください」
ルンバルトは、そう言って、クラブハウスを後にした。
オーナー室に、オーナーとエラーラ監督がいた。
「杉下竜次選手とは一生、分かり合えませんね」
オーナーは何も言わず、視線をエラーラ監督に向けたままだった。
「ですから、私はこれでクラブを辞めさせて頂きます」
オーナーは、少し間を置いてから口を開く。
「エラーラさんが、そう決めたのなら、それは仕方が無い。だが、これだけは言っておく。あなたには、あと5年、クラブの力になって欲しい。我がクラブが更に強くなるためには、あなたの力が必要だということを。それに・・・」
「それに・・・?」
「私にはね、エラーラさん。あなたと杉下は上手くやっていないようで、実は上手くやっているんじゃないかな、と思えるんですよ。そうでなければ何だかんだで6年間も一緒に戦えるわけが無い」
「いえ、オーナーがいたから、私は杉下と6年間戦ってこれた。私の話に耳を傾け、親交会を開いて頂いたからこそなのです。あなたがオーナーでなければ、私は6年どころか、6ヶ月でクラブを去っていたでしょう」
オーナーは、少し間を置いてから
「私が次に目指すのは、今より更にクラブを強くし、今後5年間はヨーロピアンリーグを制覇し続けること。その為には、エラーラさんの力が必要だ。私に出来る限りの事はしよう。だから、私と共に戦ってくれないか」
エラーラ監督は、しばらく何も言わず、その視線はオーナーの顔に集中していた。
そして、表情を少し緩めて、こう言った。
「しばらく休暇を頂けますか?」
オーナーは少し驚いたが、態度には出さなかった。
「それは構いませんが、どれくらいの期間かな?」
「そうですね・・・いつかは分かりません」
そう言って、エラーラ監督は立ち上がり、オーナーに背を向けると言葉を続けた。
「オーロラを見に行こうと思っています」
そう言い残し、エラーラ監督はオーナー室を出た。
オーナーはエラーラ監督を引き止めるわけでもなく、コーヒーカップに口をつけ、静かにコーヒーを飲んでいた。
(管理人より)
ここで、フランス編を一旦、終了します。更に強いクラブを作る為に、強化を目指して、エラーラ政権の間は完全無敵のチームを目指そうと思ったのですが、相当の時間が必要な事や、他のリーグもプレイしたいと思ったし、今季に関しては、最後の相手として、ライバルクラブのSCモナコで、結果として勝利を収め、丁度区切りが良いのかな、と思いました。リーグ最後の相手はモナコ戦だったわけですが、1部昇格した時の初戦の相手もモナコで、何かの縁かと思いましたね。この後、エラーラ監督はオーロラを見に行くわけですが、いつ帰ってくるのか分からないですし、もしかしたら帰ってこないのかもしれません。もし、時間と意欲があれば、フランス編の続きをプレイしたいと思いますので、フランス編に関しては、その時まで(或いは、これで終わり)。
次回はイタリア編です。