脱原発の未来を構想するには、代替電源をどうするかを考えるのと同時に、原発に依存しない社会への転換を進める必要があるのではないでしょうか。
それを考えるには
1)原発に依存する社会の特性とは何か
2)1)に対応する原発の役割
この2点を理解しなければならないでしょう。
先ず1)原発に依存する社会の特性とは何でしょうか。
私なりに整理してみると以下の5点が挙げられると思います。
・大都市に電力需要が集中
・年間(季節)、日内の電力需要変動パターンが大きい
・エネルギー資源の海外依存度が高い
・(かなり是正されてきてはいますが)大量消費大量廃棄のライフスタイル
・CO2の排出削減が必須
この順番には特に意味はありません。思いついた順です。他にもあるでしょう。
次にこの特性に対応する原発の役割
1 定格で大出力の電力を持続的に供給できる
2 石油や石炭に比べれば少ない資源量で長期間電力を供給できる
3 核燃料サイクルが完成すればという前提であるが、資源の海外依存度を減らせる
4 定常運転時のみではあるがCO2の排出は石油・石炭・天然ガスに比べれば少ない
5 水力発電ダムに比べれば、余り大きな面積の土地を必要とせず、適地を選ばない
(冷却水が確保できれば内陸でも設置できないことはない)
1の特性は、実は原発の弱点でもあります。
原発は出力を調節することが難しく定格出力でないと安全運転できないのです。
それほど大きな地震でなくても緊急停止します。
現状では燃料のウランも100%海外からの輸入に頼っています。
そのウランの可採年数も実は原油と余り変わりありません。
核燃料サイクルもその実効性・安全性は未知数の部分が大きいといわざるをえないです。
電力大消費地から遠く離れた場所に設置するので送電ロスも大きいです。
稼動時のCO2排出は少ないとはいえ、放射性廃棄物や廃炉の管理は長期間かかり、その間一定のCO2排出
は避けられないでしょう。
こうして見ると原発の特性としては大出力が可能という以外は余りいいことはないようです。
それでも原発が期待されるのは、紛争や政情不安の多い中東の石油に頼りたくないという資源のリスク分散の観点からでしょう。
ここをカバーできる方策があれば、多分電力会社も脱原発の方向に進むと思われます。(続く)
それを考えるには
1)原発に依存する社会の特性とは何か
2)1)に対応する原発の役割
この2点を理解しなければならないでしょう。
先ず1)原発に依存する社会の特性とは何でしょうか。
私なりに整理してみると以下の5点が挙げられると思います。
・大都市に電力需要が集中
・年間(季節)、日内の電力需要変動パターンが大きい
・エネルギー資源の海外依存度が高い
・(かなり是正されてきてはいますが)大量消費大量廃棄のライフスタイル
・CO2の排出削減が必須
この順番には特に意味はありません。思いついた順です。他にもあるでしょう。
次にこの特性に対応する原発の役割
1 定格で大出力の電力を持続的に供給できる
2 石油や石炭に比べれば少ない資源量で長期間電力を供給できる
3 核燃料サイクルが完成すればという前提であるが、資源の海外依存度を減らせる
4 定常運転時のみではあるがCO2の排出は石油・石炭・天然ガスに比べれば少ない
5 水力発電ダムに比べれば、余り大きな面積の土地を必要とせず、適地を選ばない
(冷却水が確保できれば内陸でも設置できないことはない)
1の特性は、実は原発の弱点でもあります。
原発は出力を調節することが難しく定格出力でないと安全運転できないのです。
それほど大きな地震でなくても緊急停止します。
現状では燃料のウランも100%海外からの輸入に頼っています。
そのウランの可採年数も実は原油と余り変わりありません。
核燃料サイクルもその実効性・安全性は未知数の部分が大きいといわざるをえないです。
電力大消費地から遠く離れた場所に設置するので送電ロスも大きいです。
稼動時のCO2排出は少ないとはいえ、放射性廃棄物や廃炉の管理は長期間かかり、その間一定のCO2排出
は避けられないでしょう。
こうして見ると原発の特性としては大出力が可能という以外は余りいいことはないようです。
それでも原発が期待されるのは、紛争や政情不安の多い中東の石油に頼りたくないという資源のリスク分散の観点からでしょう。
ここをカバーできる方策があれば、多分電力会社も脱原発の方向に進むと思われます。(続く)