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茨城の中小企業診断士による「知恵の経営」

茨城県での知的資産経営(=知恵の経営)支援なら、NO.1の実績です!

事業承継、それぞれの形

2019年06月20日 | ブログ
事業承継における、「特例承継計画書」を2件、県庁へ申請しました。
1社は、社長が職人タイプで、商品づくりに没頭してしまうので、代表交代の大義名分のために策定。
もう1社は、社長が事業計画書の重要性を知っており、その延長線上で、事業計画書を策定。
両社ともに、立派な後継差(ご子息)がおり、社内では、それなりの責任を持って活躍されてます。

職人タイプの社長は、代表交代後、何かやりがいをつくってあげなければなりません。
例えば、商品研究開発室を作り、これはと思う商品を新社長(ご子息)へプレゼンする。
過去、会社がピンチの時、画期的な新商品開発をして、会社の窮地を救った実績があるので、あながち、その実力はあなどれません。

事業計画書の重要性を熟知している社長の方は、後継者に経営ノウハウを早め早めに移していくことです。
社長は、ものすごく頭が切れる方なので、ちょっと我慢し、後継者に経営判断を任せていくことが大事です。

事業承継、10社あれば、10通りの事業承継。
これが正解というものはありませんが、未来へ会社をつなぐ、この願いは一緒です。
そのためにも、見えざる資産(知恵)を承継し、会社を未来へ繋いでいきましょう!

中小企業の競争戦略

2019年05月21日 | ブログ
「知恵の経営」とも共通点が多く、「ストーリーとしての競争戦略」の著者、楠木健先生の文書から抜粋。

経営者の最大の役割は、自社が長期的な利益を獲得するための戦略を描くことです。
企業の利益の源泉は、ひと言で言うなら、競合他社との「違い」です。
ここで言う「違い」には、二つの種類があります。
一つは「ベター(比較して、より良い)」。
競合製品より高い品質、他社より短納期、どこよりも安い価格という、同一の物差しの
上で差をつけて優位に立つというのがこれです。
これに対し、もう一つの「違い」が、「ディファレント(異なる・特異)」です。
こちらは、あらかじめある物差しでは測れない、性質の異なる違いのことです。
中小企業の経営者が生み出すべき「違い」は、「ベター」ではなく、「ディファレント」です。
そして、そのために有効なのが「戦略ストーリー(価値創造ストーリー)」です。
「こうすればこうなって、最終的にこういう道筋で儲けに至る」という論理的な時間軸が
あるのが「戦略ストーリー(価値創造ストーリー)」です。
「こういう理由で儲けがでる」→「儲かるのは私たちにこれができるから」→「私たちに
これができるのはこういう顧客がいるから」→「こういう顧客がいるのは、こういうことを
やってきたから」→「…」と、「こうしたからこうなる」という因果を明らかにしていく。

まさに、「知恵の経営」ですね!
強みを見つけて(再発見して)、強みをつなげて、付加価値を生み出す。
まだまだ、足元には、会社の宝が眠っていますよ。
特に事業承継の場面では、この宝探しをお忘れなく!

新年度がスタートしました

2019年04月02日 | ブログ
 4月1日、新年度がスタートしました。
 中小企業支援策では、引き続き、「事業承継」が一丁目一番地の施策であることは間違いありません。
そのような中、事業承継税制が事業承継の切り札であるかのようなマスコミ報道もあり、一部の政治家もその成果を強調していますが、ほとんどの中小企業・小規模事業者は、その税制の優遇措置の恩恵に預かることはありません。少なくとも、株式の評価額で1億円を超えるレベルに行かないと、活用するメリットはほとんど無いでしょう。
 にもかかわらず、支援機関が行うセミナーのほとんどは、税務・法務の内容ばかり、つまり、「手続き論」のセミナーに終始している感があります。そして、事業承継の専門家と言われる方々も、税務・法務の話ばかり…。
 3月末に、某県の商工会連合会で、指導員向けの事業承継の研修会を行いましたが、そこでの指導員の感想も同じようなものでした。
 事業承継は、後継者による「経営革新」でもあります。「経営革新」では、今まで培ってきた強みを活かし、次世代でどんな新しいことをやるか、それが後継者に求められます。
 その意味では、商工会・商工会議所に属する青年部のメンバーに対し、後継者教育を徹底的に行い、経営革新計画を策定し、その経営革新計画で、現社長を納得させ、代表交代を進めること、このような支援方法も有効かと思います。
 ただし、中小企業にとって、事業承継は、家族とその一族の一大事でもあるので、丁寧な親子会談・家族会議を行うというプロセスは必要です。仮に、子供が継がないという意思表示をしていたとしても、お互いにしっかり・はっきり、口に出してコミュニケーションを図り、親子会談・家族会議を経ていくことが、後々、「争続」につながる火種を残さないことにつながります。
 いずれにしても、事業承継は、単なる「手続き論」ではなく、「企業経営」、「後継者教育」という側面を持っていることを理解して進めていくことが大事になります。

中小企業の事業承継は家族の一大行事

2019年02月08日 | ブログ
中小企業の事業承継は、家族の一大行事です。
親族外承継も増えていますが、株式を他人承継させるためには、家族の同意が必須です。
法律的に認められた相続人がいますから、後になってもめるケースもあります。
退任する経営者にとっては、第二の人生をどのように過ごすか、これも夫婦、家族の問題と複雑に絡み合ってきます。
その意味では、中小企業の事業承継支援では、経営者との信頼関係こそが、最大のポイントになります。なぜなら、支援者側としては家族構成の全てを知る必要があり、経営者側としては、家族の全てを話さなけれならないからです。

あけましておめでとうございます

2019年01月02日 | ブログ
あけましておめでとうございます。
平成最後の年が始まりました。
事業承継絡においては、引退日を決めることが、全てのスタートです。
経営者が引退するには、「大義」が必要です。
その意味では、天皇陛下の譲位に合わせて、というのは「大義」にあたります。
後継者から追い出された形での引退より、惜しまれて引退する、そのような事業承継を目指して欲しいです。