茨城の中小企業診断士による「知恵の経営」

茨城県での知的資産経営(=知恵の経営)支援なら、NO.1の実績です!

「知恵の経営」コラム(NO.12)

2017年12月25日 | ブログ
こんちは。
今回は、「知恵」(見えざる資産:強み)を実際に活用するために、「ものさし」(数値で測定できる定量化指標)を設定していく方法についてみてきましよう。

実は、もともと、「知恵」は、目に見えにくい、無形の強みですから、「ものさし」を置きにくいんです。
でも、実際に活用していこうと思ったら、数値等の指標が必要ですね。

たとえば、「社員のモチベーションが高い!」という強み、それはどれくらい「高い」のか、その程度(レベル)が分からないと、どれくらいすごい強みなのか分かりませんよね?

また、金融機関への資金調達ツールとして、「知恵の経営報告書」を活用しようと考えている場合は、この「ものさし」は必須事項になります。
この「ものさし」が、提示している強みの信ぴょう性を高めるのです。

このように、「知恵」に「ものさし」を設定することで、「社内マネジメントで活用できる」、「対外的な信ぴょう性を高めることができる」ということにつながります。

そこで、強みの裏付けとなる数値(ものさし)を探す作業が必要になります。

まず、加工技術などは、比較的、数値の裏付けを取りやすいです。
例えば、「加工精度が、0.5μm」という形で…。

一方、「営業センスがある」というたぐいになると、ズバリ、それを表す指標を見つけるのは難しいですね。
その場合、それを有するから実現できている内容(例えば、新規顧客数)や、それを得るために努力している過程を表す数値(従業員1人当たりの研修費)などを「代替指標」として用いることで、強みの裏付けを担保しましょう。

また、このことは、「顧客に提供する価値の根拠がどのようにできているか?」という問いに対する「実力を示す指標(結果)」、「その実現を支える指標(過程)」と言いかえることができます。
「実力を示す指標」とは、例えば、顧客満足度、新規顧客件数、品質改善率、クレーム件数などのことです。

一方、「その実現を支える指標」とは、例えば、顧客訪問件数、新規製品トライ件数、社内コミュニケーション回数、社員研修数、技能検定資格者数などのことです。

ここで、本当に意味のある「ものさし」を見つけ、設定することができることが、「知恵の経営」を成功させる肝ですので、ちょっと難しい作業にはなりますが、ここががんばりどころです!

「知恵の経営」コラム(NO.11)

2017年12月03日 | ブログ
今回は、今まで抽出した「強み」がどのようにつながっているのか、それを価値創造ストーリー(知恵の連鎖)に描いていく方法についてみていきます。

まず、抽出した強みを、「経営理念(こだわり)」、「しくみ(日常業務・努力・工夫)」、「技術・ノウハウ」、「製品・サービス」のどのグループに属するのかを考えてみましょう。

例えば、「社員を家族のように思っている」であれは、「経営理念(こだわり)」、「社内勉強会」であれば、「しくみ(日常業務・努力・工夫)」、「精密加工技術」であれば、「技術・ノウハウ」、といった形です。

次に、「この技術・ノウハウは、このしくみ(日常業務・努力・工夫)から生まれてるよね…。」といった感じで、それぞれの関係性を線で結んでいきます。

これらの作業を行うと、強みの見落としが発見できる時があります。

どういうことかと言うと、線で結ぶことができない強みがでてきてしまった場合、抜け落ちている強みがあるということです。

例えば、ある「ノウハウ」が急に生まれていることはないので、「これを生みだしているなんらかのしくみがあるのよね?」という問いかけを発しながら考えてみると、「なんだ、日常業務で当たり前に行われているしくみだった…。」ということがよくあります。
この時、見落としていた、「宝」(強み)が発見されたのです!