茨城の中小企業診断士による「知恵の経営」

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「知恵の経営」コラム(NO.5)

2017年08月31日 | ブログ
こんちは。
今回は、「知恵」の見つけ方についてのお話をします。

「知恵」は、みなさんの会社にとって「当たり前」のことが多いですから、自分で見つけようとすると、かえって、見つけることが難しいです。
たとえば、私生活でも、自分自身のこと、分かってるようで、分かっていないことが多いですよね?

 そこで、私のような外部専門家とやり取りをしながら見つけていく(または、再発見していくといった方が良いかもしれませんが…)方法が、一番よいと思います。

その時、私は下記のようなフレームワークを活用しています。

経営理念→しくみ(日常業務・努力・工夫)→強み(技術・ノウハウ)→製品・サービス

 左から右、これは、事業活動の流れを表しています。
 まず、社長の思いがあって、それを実現するために、社内のしくみ(努力・工夫)をつくります。そして、このしくみ(努力・工夫)から、独自の技術やノウハウが生まれ、それを活かした製品・サービスを顧客に提供していっています。

 そこで、「知恵」を見つけていく際は、この流れを逆に遡って眺めていくと、見つけることができます。
 「なぜ、そのような製品が作れるんですか?」
 「~という技術があるからだよ。」
 「なぜ、その技術を身に付けることができたんですか?」
 「~という努力・工夫をしてきたからだよ。」
 「なぜ、そのような努力・工夫をしてきたんですか?」
 「~が経営理念だからだよ。」
という感じで、「なぜ?」を繰り返していくことで、「知恵」の大枠が見えてきます。
 たとえるなら、小さい子どもが、「なんで?」「なんで?」と大人に聞いてくるようなものです

 どうでしょうか?一度、自分の会社に「なぜ?」「なぜ?」をしてみませんか?
 きっと、見落としていた「当たり前」のことの大事さに、あらためて気づいていただけると思います。
 この「当たり前」のことが、大事な「資産=知恵」です。


「知恵の経営」コラム(NO.4)

2017年08月08日 | ブログ
こんちは。
今回は、「知恵」の活かし方のポイントになる、「ストーリー」についてお話をします。

前回、『部分的には非合理でも、全体でみると合理的、これが本当に賢い会社だというお話をしたと思います。
そして、これが、「知恵をストーリーとして活かす」ということでしたね。
ここで、この部分的に非合理な部分、これを「キラーパス」といいます。
言い換えると、「外部からは見えない、利益を生み出す肝」のことです。

今回は、この「キラーパス」とストーリーの関係についてお話をしたいと思います。

みなさんも、他社の良いところをまねしようしますよね。
ところが、みなさんがまねをしようとすればするほど、相手の企業との差が開いてしまうという現象がおこります。

仕事の話ではなく、ファッションにたとえてみましょう。
ファッション雑誌等を見て、自分もそうなりたいと思い、同じような髪型、メイク、服装をするのですが、どうも、ピンとこない、こんな経験、または、そのような人を見たことがないでしょうか?
本人は、ものすごく研究熱心で、ものすごく知識がある。それにも関わらず、全体としてみるとアンバランスになっている。
その理由は、部分と全体の絶妙なバランスを欠いているからです。
まさに、ファッションの「肝」を欠いているからです。

ビジネスも一緒です。
大抵、良い企業の個別の構成要素のみをまねしようとする。
そうすると、個々の構成要素の相乗効果が生まれず、かえって、構成要素が過剰になって、本来、その企業が持っていた良い部分までも壊してしまい、その結果、戦略としての一貫性を欠き、パフォーマンスの低下を招いてしまいます。
つまり、皮肉なことに、まねしようと思えば思うほど、良い企業との差がますます開いていってしまうんですね。

やはり、一番大切なのは、自社の明確なストーリーです。
「知恵」の賢い活かし方こそが、他社からまねされることがない、“面白いストーリー”を作っていくのです。
ぜひ、みなさんも、知恵を凝らし、あえて部分的には割に合わないことを行い、“面白いストーリー”を創っていきましょう。