【スイング再生工場】絶滅危惧種のゴルフクラブ造ります

重いヘッド&柔らかシャフトを通し、ゴルフを考え スイングを学べるクラブを追求! 誰よりも振らず誰よりも飛ばすをモットーに

フジクラ スピーダーのお話し

2019年04月08日 22時17分37秒 | ゴルフ


ちょっと気になることがあるので
書き記しておきます。



現在 ゴルフ販売の総数は極端に下がってきている中でも
そこそこ人気のリシャフト系
 の フジクラ スピーダーシリーズ の話です。

シャフトだけに限りませんが
多くのゴルフパーツは
 一番初めの開発は
 力のない人でも
 言葉は悪いですが 素人でも簡単に
 遠くに飛ばせる ことを念頭に始まります。

ビジネスライクな言い方で申し訳ないですが
ハードヒッター系の人は
放っておいても ゴルフ用品を買い替えてくれる、
買い替えずに居られませんし、
 ゴルフ中毒に近い存在です。
ですが その割合はゴルフ全体の数%
おそらく 3%程度だと思います。

数も少なく 放っておいても買い替えてくれるゴルファーのために
クラブを開発しても ビジネスにはなりません。

やはり ほとんどを占める 飛距離不足のゴルファーのために
新しいモノが企画・開発されます。
ゼクシオ、エスヤード なんかは典型的ですね。

テイラーメードが今の地位を築く元になった
ドライバーシリーズは R300 R320 R360  というモデルです。
チカラもなく 安定性も乏しい方向けの やさしいモデルです。
このシリーズは ヘッド重量も 205g前後あり、
重心距離も長く、モーメントも高いですから
慣れれば 必ず安定して 飛ぶようになります。

ところが ゴルフクラブの開発は
そのモデルが継続されると
なぜか そのハードヒッターというか
ゴルフ中毒に気に入られるような、そちら系にすり寄る傾向になります。
これにあまり例外はないですね。
ヘッドであれば 軽いヘッド~小振り化~重心距離を短く
 ロフトも絞り、スピン抑制効果を強くしていきます。
シャフトであれば 例外なくハード化していきます。

フジクラのスピーダーも
初期のころは やはり 飛ばない、力のない人が開発の対象で
フジクラ自体もそれに気づいていて
シャフトを公に うさぎちゃん と ゴジラちゃん に分けていました。 
ハードなシャフトの うさぎちゃん別バージョンも用意するほどです。



スピーダーは その前のモデル
フライラン シリーズの ライトペンタゴン というシャフトが始まりです。
復元性が高い、復元速度が速い ということで
カタログでも やや長め やや重めのスイングウエイト
 ワンスペック柔らかいものを薦めていました。

そのプローモーションはとても効果があり、
ゴルフブームも微妙にありましたが、
フジクラのシャフト というよりも
リシャフト という分野を開発した と言えます。

ところが スピーダーもご多分に漏れず
ハードタイプに移行していきます。
モデルでは ゴジラタイプばかり です。
丁度 スピーダーの661が境目ですね。


スピーダー661(speeder 661) はハニカム繊維にケブラー素材を
使っていることもあり 復元スピードが異様に速く、
人間の感覚では、しなっていることを把握できないほどです。
異様にハードなスペックです。
15年以上前 若かったフィル・ミケルソンも使用しましたが
Xフレックスでは使いきれず、Sでもギブしたほどで
復元スピードが緩やかな スピーダー757に落ち着きました。
 通常の市販スペック X の硬さを使っている人でも R でギリギリな程です。
シャフトの運動を促すためにも
重めのヘッド、重心距離の長いモノの方が
安定して飛ばせるようになります。 フジクラもそう薦めていました。

 しかし いかんせんあまりにもハードです。


ちなみにですが スピーダーの番号の末尾は
開発年を表しますので 2001年ということです。
17年も前のシャフト ということですね。


スピーダーシリーズ が登場して 5年位で
従来 飛距離をあきらめていた層が リシャフトで
飛距離を得る というのが一つの分野になったほどのブームも
話題だけ先行して 661路線登場から下降気味になり
結局 その路線への転向がスピーダーを消滅させます。



そして 今なぜか復活・・・したのですが(その理由もわかりますが…)
当時は ゴルフの大好きな リシャフトまでしてしまうような
コアなゴルフファンが スピーダーを選んだわけですが、
現在では ネットやスマホの影響で
本来 この手のハードなシャフトを選ぶべきでないゴルファー層が
この手の 超ハードスペックを使うようになってしまいました。
フェイスブックやツイッターなどのゴルファーを見ていても
「ええええええ! なぜ そのシャフト? なぜ そのスペック?」
と言うのばかりで 驚きを隠せません。

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ミート率 ってなんだ?

2019年04月08日 20時11分54秒 | ゴルフ



オジサンゴルファーが
出来れば練習頻度も少なく
体も痛めず ボールを飛ばそう とするわけですから
うわべ ではない、ある程度の知識が必要です。

その最たる例が
 ミート率 です。


通常 機械計測、弾道計測をする場合

ボール速度:ヘッド速度 の比率を

なぜなのか ミート率 という言葉で表します。

通常ドライバーでは
 ミート率 1.25~1.55 位の数値、
つまり ヘッドスピードの 150%   ~1.5倍位の
数値にボールスピードはなります。
例:ヘッドスピード40ms ➽ ボールスピード 60ms

この通称ミート率は
ヘッドの軌道やインパクト時のヘッド姿勢 などにも左右されますが、
なにより 一番影響が大きいのはロフト角度 です。
数値として 1.50 というものは
 どんなに頑張っても5番アイアン₍のロフト₎では不可能です。

通称ミート率の数値を高くするには
 より立ったロフトのクラブを使うか
 より立ててインパクト迎えるか
この二つしかありません。

ドライバーヘッドの SLE(スプリングライクエフェクト)
反発係数のルールも これが発想の始まりですし、
ボールのルールもこの ボールスピードが元になっています。


この数値が ミート率 という言葉に該当するかは微妙ですが、
ボールを飛ばす というのは
 この発想₍ロフトとボール速度₎を抜きにはできないのは確かです。

製品として ロフトの立っているものの方が ボールは速くなります。
それが長尺化する理由でもあります。

ここで考えが二つに分かれます。
 ①ロフトを寝かして打っているけれど、製品ロフトを立てる方法 と
 ②製品ロフトは寝ているけれど 打ち方としてロフトを立てる方法
プロも含め 現状では99%が前者、
後者を薦めているのは 世界規模でもハミングバードを含め数社・数店しかないでしょう。

アイアンのストロングロフト化 もその一部ですね。

体のやさしいのは 圧倒的に後者です。
身体能力に大きく左右されないのも後者、
力のない人が楽しく遊べるのも後者だと思います。

前者を選ぶ限り、練習頻度と整体、果てはブロック注射まで控えている次第です。



それはさておき
ゴルフは ドライバーショットも一打
2mのアプローチも一打 で
バスケットボールのような どれかのショットが3ポイント
なんてことがありません。

スコアが100 だったとして
OBや打ち直しがないとすると
ドライバーは14回
アイアン・アプローチが50回
パターが36回 位の割合でしょう。
OBや打ち直しがあって ドライバーを20回打ったとしても
トータルで 空中のボールを打つ割合は2割
パッティングも含め 地面からボールを打つのが8割です。
ショットだけだとしても 7割は地面から打つのです。

ロフトを寝かして打つ ということは
バンスが張ります。
ロフトを寝かして打つ ということは
スイングの ヘッドの最下点よりもやや後
ヘッドの最下点はボールよりやや手前になります。

その打ち方で フェアウェイウッドはどうでしょう?
アプローチはうまく打てるでしょうか?

勘違いしている人も多いですが、
この方法ではバンカーは出るだけで 得意にはなりません。
力のない人にとっては 上がっても 飛ばないので
バンカーが苦しくなります。

ロフトを寝かす ということは
ダウンスイングで右サイドが下がり
体重は右に乗ったまま です。

体重がつぶれた右腰に乗ったまま ですから
腰は怖いですよね・・・

答えは明白なのです。
自分の体のメインテナンスにお金も時間もかけられる
若者であるプロゴルファーの真似をして
オジサンが何になるのか・・・ 利口な発想ではありません。
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