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外債運用が最高益けん引、米利上げ前に為替ヘッジ縮小-いよぎんHD 2024年5月31日 7:00 JST

2024-05-31 10:51:36 | 日記

外債運用が最高益けん引、米利上げ前に為替ヘッジ縮小-いよぎんHD
浦中大我
2024年5月31日 7:00 JST

債券損益の2期連続黒字は上場地銀73行で唯一、SMBC日興調べ
日本国債への本格投資はまだ先、長期金利1.5-2%想定と三好社長


世界的な金利急上昇のあおりを受け、多くの金融機関が米国債などで損失計上を迫られる中、外国債券の運用で収益を上げ、2期連続で過去最高の純利益を計上した地方銀行がある。

  愛媛県を地盤とする伊予銀行の持ち株会社であるいよぎんホールディングスの前期(2024年3月期)の連結純利益は、前の期比4割増の395億円と大幅増益を果たした。円安など相場を捉えた外債売却益の計上により、国債等債券損益が同3倍超の96億円とけん引した。

  SMBC日興証券の調べによると、国内外債券の売却損益などを示す同損益で2期連続の黒字を確保したのは上場地銀73行の中でいよぎんHDのみ。農林中央金庫が今期(25年3月期)に低収益の外債売却によって5000億円超の最終赤字を見込むと発表するなど、債券運用の巧拙がより問われる環境下となっている。

外債運用がけん引

いよぎんHDの純利益は2期連続で最高益

出所:会社資料

  「これはちょっとアメリカの金利が危ないんじゃないか」。いよぎんHDの三好賢治社長が金利の先行きに懸念を抱き、為替ヘッジ付きの外債ポジションを落とし始めたのは21年5月ごろだった。当時、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はインフレ高進を「一過性」と表現していた。

  トップとして「売り買いについては一切、口を出さないようにしている」と三好氏は言うが、米インフレの可能性について担当部などに注意を促した。為替ヘッジなしの外債を積み増すなど、利上げが始まる前年からインフレリスクを意識した運用にかじを切った。

  22年3月からFRBが利上げを開始し、その後、日米の金利差は拡大。為替ヘッジコストが上昇するなどして、多くの銀行が収益性の悪化した保有債券の売却を迫られた。前期は9割の地銀で国債等関係損益が赤字となる中、いよぎんHDの黒字額は突出している。

異色の経歴
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いよぎんHDの三好賢治社長
Photographer: Taiga Uranaka/Bloomberg

  三好氏は松山市内の本社でのブルームバーグとのインタビューで「マーケットなのでやられることは当然あると思う。相場を当てるのは無理なので分散投資をする中でリスクを取りながらも、いかにそれを抑えていくかということだ」と述べた。

  同氏は20年4月に伊予銀の頭取に就任し、22年10月からは持ち株会社の社長も兼務する。かつて資金証券部長を務めるなど市場部門での経験が10年超と長く、銀行トップとしては異色の経歴を持つ。

  経営陣と現場との間で市場に対する認識の共有も図っている。いよぎんHDでは毎週月曜日、本店別館8階の役員食堂で会長をはじめとする部長以上の幹部約20人が参加するランチが定例。食事後、資金証券部長が資料を基にマーケット状況を説明し、法人部門など他の担当者も含めた活発な情報交換が行われる。

  足元では米金利低下に備えたポジションを取る。前期にはヘッジ付き外債について削減していたポジションを大幅に復元し、残高を約3400億円増やした。

国債の本格投資はまだ先
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いよぎんHDの本社(松山市)
Photographer: Taiga Uranaka/Bloomberg

  一方、三好氏は日本国債への本格的な投資再開はまだ先との考えを示した。長期金利は約13年ぶりの高水準となったが、さらなる上昇を見据える。「1%では止まらないだろう。1.5%から2%ぐらいの水準は見ておく必要がある」と述べた。

  いよぎんHDでは政策保有株を減らす一方、「純投資」目的での国内外の株式投資は強化していく方針だ。「グローバルの成長もわれわれの成長の中に取り込みたい」として現在、米半導体メーカーのエヌビディア株を含めた60ー70銘柄を保有する。今後、数百億円程度は投資できる余地があるという。

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※ここからは個人的なコメントです。
上記のような、地銀で唯一、外国債券でギャンブルとは言いませんがリスクを取りながら、高収益を挙げた地方銀行があったことは素晴らしいと思います。
通常は、出来るだけリスクを取らないことが、必須でしょうが経験値で取りえたことが凄いです。
面白いのは、米国市場でハイテクをリードしている銘柄が保有されているのも驚きです。
ここまでは個人的なコメントです。

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