東急池上線の戸越銀座駅を降りると、戸越銀座通りを第二京浜側に向かって5分ほど歩けば、商店街のわき道に戸越銀座温泉をみつけることができる。
大きなビルの銭湯で、入り口手前から施設の充実ぶりに期待が高まる。

▲戸越銀座駅下車。内装が木で作られており、江戸時代をモチーフにしたような個性ある駅である

▲東京一長い商店街。端から端まで1.3キロもある

▲延々と続き、まったく先が見えない

▲ひたすら歩く

▲第二京浜を横切る

▲戸越銀座通りのわき道は、両側すべてが上り坂。商店街が谷筋であることが分かる

▲小さな神社を発見

▲更に進むと


▲戸越銀座温泉を発見
銭湯にしては、けっこう大きなビルである。
自動扉を開けて中に入ると、最初のスペースに下足箱とチケットの自販機がある。
さらにその先は、かなり広い空間が広がっており、右側にカウンターの受付。さらに奥になると休憩室。ビルの大きさを活かした広さだ。
休憩室の横には調理場もあって、食事券の自販機もある。休憩室の壁には、大きな現代美術の飾りもあった。
受付のカウンターに座るのは、かなりご高齢のおばあちゃん。体はすごく小柄で、声のキーがかなり高い。対応は丁寧だ。
脱衣場と浴室は二階。
階段をのぼっていくと、この日は右側にある「陽の湯」が男湯だった。月ごとに男女が入れ替わるらしく、女湯は「月の湯」。
脱衣場に入ると、ビビッドなピンク色のロッカーが最初に目につく。
作りはシンプルで、真ん中にテーブルがある。
ただ、人が多いうえに通路が狭いために、とにかく着替えにくい。ここの脱衣場はかなりストレスを感じた。
浴室に入ると、まっすぐの通路が続いていて、奥に水風呂とサウナ。左側に立ちシャワーがある。
その通路の真ん中から、左に階段があって、右に浴槽の入り口。
浴槽のある部屋に入ると、ほかの銭湯とは変わった配置をしていて、カランがL字になっている。そのカランに囲まれる形で右奥に浴槽がある。
浴槽は、これだけ大きな建物にしては珍しく一つのみ。その中にバイブラ、座湯、ハイパワー、電気風呂が組み込まれている。
座湯は、今までの中で一番勢いが弱かった。ハイパワーは利用しなかったが、見た感じ普通のハイパワージェットだった。
温度は42℃。銭湯ではまあまあ普通の温度設定かなと思う。
それと壁画は現代美術の絵で、男湯(陽の湯)は、宝船。女湯(月の湯)は、富士山だった。
一通り体が温まったところで、今度は階段の上(三階)に行ってみようと思い、階段を上ると、そこは屋上の露天風呂だった。
ただ、屋上のためすごく狭いスペースで、扉から見て右側に椅子が3脚並び、左側に黒湯の露天風呂。
この湯船もやはり狭い。そこにに4~5人が入っているのだが、どう考えてもキャパシティーが足りない。
それとテレビが設置されていて(このへんはいかにもスーパー銭湯的だ)、音声は聞こえないので、電車の中のテレビと同じである。
黒湯の温度は、41℃ぐらい。外こそ熱めにしてほしいなと思うので、ちょっと物足りなかった。
全体的にみると、人がものすごく多く、人気のほどが伺える。とくに若者が多かった。
戸越銀座は、東京で指折りの商店街であるということと、少し前になるが施設をリニューアルしたとあって、そのあたりが支持されているのかもしれない。
ただ、個人的には立ちシャワー以外はパッとしない感じがして、正直期待外れだった。
壁画の現代美術も当時は先駆的な試みだったろうが、銭湯のイメージに合うかといえば、ちょっと違う感じもした。この辺は個人的な嗜好なので、一般論で言えることではないが。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 戸越銀座駅
経路 商店街を第二京浜に向けてまっすぐ歩く
周辺の環境 戸越銀座通り
●空間演出
建物外観 ビル
壁画・眺望 古典的壁画を現代美術にデフォルメされたもの
統一感 あり
置物 特になし
照明 ふつう
★設備
休憩所 一階に食堂もかねる
脱衣所 やや狭い。ロッカーがピンク色と面白い
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 バイブラ、座湯、ハイパワージェット、電気風呂、黒湯
サウナ あり
温度 41℃、42℃
棚 なし
男女入れ替え あり(月ごと)
■サービス
接客 丁寧
清潔さ きれい
貸しタオル あり(50円)
備え付け なし
◆人
受付 80代ぐらいのおばあちゃん
客層 中高年と若者、親子など
【案内】
住所
品川区戸越2-1-6
TEL
03-3782-7400
営業時間
午後3時から1時
(日曜日は8:00~12:00まで朝湯)
定休日
金曜日
最寄駅
都営浅草線 戸越駅A1A2出口より徒歩3分
東急池上線 戸越銀座駅より徒歩5分
※品川浴場組合ホームページ転載