銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

亀の湯(長野・長野)

2022-11-05 07:48:00 | 銭湯
#亀の湯





JR北陸新幹線
#長野駅
▲JR長野駅。東京駅から1時間半ほどで来ることができる。通勤時間とほとんど変わらないので、はるばる来たぜ!という感覚はない



▲階段をのぼって


▲ひだりに改札口

▲改札口を抜けると、南口と善光寺口に分かれている。ふつうなら南口の反対は北口だが、長野では善光寺。それだけ存在が大きいということだろう


▲目指すは善光寺方面なので、右の善光寺口側へと進む

▲広いコンコースを歩き


▲長野オリンピックがおこなわれたときの大きなポスターが飾られてあった

▲そのまま真っ直ぐ進んで

▲善光寺は右斜めの方向にあるので

▲右に進む

▲エスカレーターでおりて


▲外にでたところ。さらに右に進み

▲こんどは左をみると、奥のほうにアールエフCone(シーワン)の看板がみえてくるので、そこまで行く

▲横断歩道をわたる。周りでは宗教勧誘や政治団体のシュプレヒコール、ボランティアの募金活動などでめちゃくちゃ騒々しかった

▲横断歩道をわたったら右に進み

▲アールエフConeが目の前にあるので、ここを左折して手前の道に入ってく


▲左の道(二線路通り)に入ったところ。右にアールエフConeの広告がみえる

▲真っ直ぐ歩き


▲大通り(旧北国街道)にでるので、そうしたら右折する


▲右に曲がったところ


▲ひたすら直進だ

▲とにかく長野は寒かった。なにせ山に囲まれた盆地である。もともと標高も高く、この地域は海抜350メートルなので、スカイツリーの第一展望台とおなじ高さである





▲参道らしくなって、どんどん坂道になっていく


▲みぎの公園を横切る。この公園は、オリンピックメモリアルパークだ




▲オリンピックはこうして記憶と遺産を残していく




▲ここでストップ。左に見える長野信用金庫が目印。止まらず直進すれば善光寺にぶつかる

▲ここを左折する


▲ちなみにバスで来るなら、花の小路というバス停が最寄りになる


▲左に曲がったところをまっすぐ






▲しばらくすると右手に洋風の家がみえてくるが

▲こちらが亀の湯だ


▲亀の湯という名前から古風な建物を想像していたが全く違っていた


▲自宅を兼ねたところだろうか



▲入浴料は400円と安い。看板には午後1時開店とあったが、今は2時から開店する


ドアを開けて中に入ると、いきなり脱衣場でビックリした。目と鼻の先に島ロッカーがある。
手前の左側が下足箱で、右手に番台の受付があった。
座るのは90代ぐらいの女性。あるいはもっとかも? かなりご高齢という印象を受けた。
「こんにちは」と挨拶して、「貸しタオル、ありますか?」とたずねると、「はい」と返事をくれたのだが、動く気配なし。大抵の人はその瞬間にタオルを用意してくれるので、ちゃんと通じたのだろうかと一抹の不安があった。
千円札を差し出すと、600円のお釣りがもらえて、そばにあったフェイスタオルを差し出してくれた。タオルは小さめのものだったがとても綺麗だった。


脱衣場は特に大きくもなく小さくもなかったが、まず入ってすぐに気になったのが、中央の奥側から手前にせり出したガラス張りのボックスがあったことだ。なにコレ?だった。
はじめて見る形状だったので、なんなのか想像もつかなかった。
ロッカーは先述したとおり手前の真ん中に島ロッカーがあり、出入り口のすぐ目の前だから服を脱いでいると外から見られないか心配になる(外の出入り口はハの字で死角になるように真ん中に垣根があるから大丈夫とは思うけど)。
番台も背が低いので、女湯側の入り口が少し見通せて、女性客と同じタイミングで受付に立ったら目が合ったときに気まずそうだ。
左側にもロッカーが並び、その上のところに常連客用の私物が置かれていた。
左手前には、ちょっとした小さな空間だったけど休憩スペースが用意されていた。左側奥には古いマッサージチェア。その右手には小さな給水機があった。


立て付けの悪い扉をあけて浴室に入ると、先ほどの脱衣場にあったガラス張りの正体がすぐに分かった。
ガラスの下が階段になっていて、地下に進むための入り口だったのだ。それをなぜガラス張りにしたのか分からないけど、ちょっとした遊び心のようなものだったかもしれない。
ここは浴槽が真ん中に鎮座し、一番手前は短い島カラン(基礎部分がなくパイプがむき出しのもの)がある。あとは壁沿いカランがグルッと取り囲んでいた。
すべて固定シャワーで、特に変わった様子は見受けられなかったけど、浴室に入ったときに隣の女湯から、おばちゃんの声で、「ぬるい~」という声を耳して、ぬるいってなにが?と思ったのだが、シャワーを出してみたところシャワーがぬるかった。当然ながら蛇口からでるお湯もぬるい。体が冷えきっていたので、これはキツかった。どうやって体を洗えばいいのか困惑したが(湯船のお湯を使うかと脳裏をよぎったが)、ギリギリ我慢できることを確認して、体と髪をザッと洗い流した。しばらくしたら温水がでてきたので、どうやら開店直後はお湯になるまで時間が掛かるようだ。
右手前に立ちシャワーが一つだけあって、工業用のようなハンドルをしていた。右がお湯で、左が水だった。シャワーのヘッドだけ新しく綺麗だった。 


真ん中にある浴槽は2つに分かれていて、左は2人ぐらいが入れるバイブラの浅浴槽。右が広めで、それでも詰めたらせいぜい4人ほどが入れるぐらいだがジェットバス付きの深浴槽だ。
浅浴槽はけっこうぬるめで、41℃ぐらいか。深浴槽は熱めで、44℃ほど。45℃ぐらいまではいかないと思うけど、けっこう熱いと感じた。
こちらは不思議なお湯で、間仕切りの下付近から白濁のお湯が部分的に噴出している(全体には広まってなかった)。薬湯か洗剤のような匂いもした。
あとで脱衣場で涼んでいたときに周囲を見渡していたらお風呂の解説書を発見したのだが、読んでみるとマイクロバブル重曹泉と呼ぶものらしく、それで白濁の泡を噴出しているようだった。


そして先ほどのガラス張りに覆われた階段(けっこう勾配がある)を降りると、降りた右側に休憩用の木製テーブルが取り付けられていた。
周りの壁には、今は使えなくなっているカランの痕跡があった。かつてはカランがここにもあったようだ。
左に目を転じると、古い扉があり、扉の手前には、立ちシャワーがある。こちらは天井部分から水のみが出てくる。
扉を開けれると、中はスチームサウナだった。
コの字に座席が取り囲み、天井はかなり低く、熱い蒸気が充満していた。
長居するつもりはなかったが、気持ち良くてしばらく居続けた(スチームサウナの仕組みも脱衣場で解説してあった)。


壁絵は正面の後ろに大きく富士山の写真が飾られてあった。まるで絵に描いたように真っ赤に染まっている赤富士。
浴室の奥にある天井の切り返し部分には、なぞのモザイクタイル絵が描かれている。間仕切り部分に壺というか鍋のようなものから蔓(つる)が出ていて、そこから途中で分断され、今度はレンガのような縁を描いた真ん中部分に緑色の線が丸を描きながら横に伸びている。なにを表現しているのかチンプンカンプンだった。


このように随所で珍しい作りをしている特殊な銭湯だったので、入った瞬間から度肝を抜かされまくった。
設備のラインナップは決して多くなかったけれども個性が十分に発揮され、忘れがたい銭湯のひとつになった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 長野駅、花の小路
経路 善光寺への表参道のわき道
周辺の環境 長野図書館、表参道、善光寺、住宅

●空間演出
建物外観 洋風の建物
壁画・眺望 富士山の写真
統一感 あり
置物 なし
照明 ちょっと薄暗い

★設備
休憩所 脱衣場
脱衣所 入って目の前にある
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 バイブラ、ジェットバス、マイクロバブル
サウナ あり
温度 41~44℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 丁寧
清潔さ きれい
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし

◆人
受付 90代の女性
客層 高齢者ばかり


【案内】

施設名
亀の湯

施設タイプ
銭湯(公衆浴場)

住所
長野県 長野市 諏訪町497

アクセス
長野駅から善光寺方面に向かって徒歩18分。長野市立図書館の隣にあります。

駐車場

TEL
026-232-7670

定休日
月曜日

営業時間
月曜日: 定休日
火〜日曜日: 14時00分~22時00分

料金
入浴料金 大人400円、子供150円、小学生未満70円

※サウナイキタイホームページ転載