那須太社 錦輔 の日記

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エリー運河

2020-06-26 22:55:41 | 旅行

googleマップを眺めながら、ネット検索していると楽しい。

アメリカ東海岸にはアパラチア山脈があって、沿岸都市からまっすぐ西へ進むことができなかった。

東海岸には北から、ニューヨーク、フィラデルフィア、ボルチモア、ワシントンDCと聞き覚えのある都市が並んでいる。

その中でニューヨークはエリー運河が出来たため、五大湖周辺の工業都市との輸送が格段に容易となり、経済的に突出する。

アメリカの工業は五大湖周辺が中心地であった。デトロイト、ピッツバーグ、クリーブランド。なんとなく工業都市、工業地帯は沿海部にあるものというイメージがあったが、アメリカでは内陸に位置する五大湖周辺が鉄鉱石の産地と近いこともあり工業地域として発展した。

地図で見ると五大湖の中でオンタリオ湖が一番オールバニーに近いのだが、エリー湖とオンタリオ湖の間にはナイアガラの滝がある。それだけ高低差があるのでオンタリオ湖と運河を開設しても、そこから他の4大湖まで貨物を上げ下ろしするのが大変なので、あえてエリー湖と運河を結んだのではないか。

※ウェランド運河という運河がオンタリオ湖とエリー湖の間につくられ、ナイアガラの滝を経由せず船で両湖を行き来できる。標高差は99.5mで8基の閘門がある。

エリー運河で五大湖とつながると、シンシナティまでオハイオ川が伸びているので、輸送の線がミシシッピ川と接続できる。

巨大な弧を描いてニューヨークからメキシコ湾のニューオーリンズまで船の物流がつながる。

なので、シカゴとかセントルイスとか内陸部のミシシッピ川とその支流ミズーリ川と接続する都市が繁栄することができたのだ。

ミシシッピ川流域はグレートプレーンズとかプレーリーと呼ばれる大穀倉地帯であり、シカゴはその集積地になったみたい。

プレーリーという言葉は、子供のころに読んだ、ローラ・インガルス・ワイルダーの大草原シリーズでも出てきた。彼女の家族は独立心の強い父に率いられ西へ西へと移住を繰り返す。大平原の小さな町が大寒波に襲われる物語「長い冬」は素晴らしい小説だった。

アルマンゾ・ワイルダーとキャップ・ガーランドという二人の青年が雪と吹雪に閉じ込められた街を救うために、僅かな晴れ間をついて橇を出し、噂を頼りに小麦を大量に収穫しているという農家を探しに出る。

ローラの一家も食料も燃料も底をつく中、懸命に飢えと寒さに立ち向かう。

今彼女の記念館があるのはミズーリ州のマンスフィールドという田舎街の近く(住んでたのはド・スメットという街みたい)。

昔読んだ穀物メジャーの本でシカゴの取引所で穀物の値段が決まる、ような事が書いてあった気がする。ブンゲ、カーギル、ドレフュス、あと何だったかもう一社いて4大メジャーで頭文字をとってABCDと呼ばれているとかだったような…。

 

五大湖からアパラチア山脈のあたりは地図で見るとわからないが、複雑な高低差があるみたい。

五大湖からハドソン川方向にはモホーク川という川が東に伸びていてつながっているが、よく見ると五大湖にはつながっていない。途中のロームというあたりが源流のようだ。エリー運河もこの川に沿って作られたようだが、ロームのあたりから五大湖に向かっては下りになるのだろう。五大湖から流れ出る大きな水脈としてはセントローレンス川で、五大湖の水は北東のカナダ側に流れている。

そしてシャンプレーン湖はハドソン川とつながっているように見えるが実はつながっておらず、実際はセントローレンス川に流れ込んでいる。ジョージ湖、サウス湖もすぐそばを流れるハドソン川とは接続せず、シャンプレーン湖に流れ込んでいる(シャンプレーン運河というものがあって、湖はハドソン川とつながっているらしい)。

逆にオハイオ川は北上して五大湖に流れ込むほが距離は短いのだが西進してミシシッピ川に合流している。

オハイオ川は地図上をたどって遡上すると、ヘンダーソンと言うところで分岐して支流はカナワ川となる。カナワ川は大きく曲がって南へ向かい、チャールストンという聞いたことのある街を過ぎ、途中でニュー川と名前が変わる。

そして南へ南へグネグネとアパラチア山脈の中を遡上しミドル・フォーク・サウス・フォーク・ニュー川と名を変えて、最終的にノースカロライナ州のベース湖というところで途切れてた。緯度的にはオクラホマ州のタルサという街に近い。

本流のオハイオ川はグネグネと北上しピッツバーグで分岐してアレゲニー川とモノンガヒラ川と名前が変わる。ピッツバーグとエリー湖岸のクリーブランドは140マイル(224㎞)。それなりの距離はあるが地図で見ると大きな山地があるようにも見えずなぜそっちに流れていかないのか不思議だ。

モノンガヒラ川は南下してアパラチア山中のフェアモントというあたりで分岐してまた名前が変わる。

ウェスト・フォーク川とタイガート・バレー川である。ウェスト・フォーク川は何度も分岐してシンシナティと同じくらいの緯度の所の分岐で名前が変わる。

アレゲニー川は北上した後南下する。上流には湖などがありモノンガヒラ川より水量が多そうだ。

ずっとたどっていくとオハイオリバーヘッドウォーターズ・アンドハイドロロジカルヘッドウォーターズ・オブ・ザ・ミシシッピ・リバーという地点で川がなくなる。

ここがオハイオ川、およびミシシッピ川の源流と認定されているようだ。エリー湖にはさらに近くなり約100㎞。オンタリオ湖までも120マイル(192㎞)。

 

また、ニューヨーク州って五大湖の.エリー湖、オンタリオ湖に接するところまで州域が広がっている。

東海岸と五大湖の中継地、みたいに見える。

 

あとはもっと東のボストンも気になる。

歴史的、経済的にどういう位置づけなのだろうか?

 

コメント
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