白雲去来

蜷川正大の日々是口実

酒とズブズブの関係になってから久しい。

2021-11-20 08:17:42 | 日記

11月9日(火)晴れのち曇り。

朝食は、サンマの塩焼き、おでん。昼食は、野菜の煮天丼。夜は、チヂミ、能登屋の玉ねぎ天ともやし揚げ、肉詰めピーマン。酔狂亭にて独酌。ひねもすPCの前で仕事。

どくとるマンボウこと北杜夫先生は、酔って、自分が本当に忍術を使えると思い込み、姿を消すために路傍のゴミ箱に飛び込んだことがあるそうだ。私の酒は、北先生ほどではないが、思い起こせば、赤面するようなことは、ままある。それでも酒をやめられないのは、意志の弱さなどではなく、酒が好きだからと言う単純なことによる。

牧水の有名な、白玉の 歯にしみとほる 秋の夜の 酒はしづかに 飲むべかりけり と、独りで、酒と向き合いつつ飲むのも又一興だが、こういう時の酒は、とびきり上等のものでないと、寂しさが募って暗いものとなる。めったにないが、家族が、帰郷したりして家で一人になった時などは、独り酒専用の棚から「森伊蔵」や「農林二号」といった高級な物を取り出して、ふふふと飲む。シャンペンも良いが、この酒だけは、自宅では似合わない。

落ち込んでいる時は、日本酒などにせず、シャンペンがいい。と教えてくれたのは、女優の池上季実子さん。シャンペンを開ける、という行為だけでも心がハイになる。特別高い物でなくともよい。私が好きなのは、黄色の「クリコ」か「モエ」。私の友人に、酔うとシャンペンを開ける癖のある人がいるが、やはり美味しい酒は、口がピュアな時に飲みたいものだ。JALのヨーロッパ便などのファーストクラスで出される「サロン」を誕生日などで、友人たちと一度、飲んでみたいと思っている。

酒とズブズブの関係になってから久しいが、愛おしくて別れることができない。酔へばあさましく酔はねばさびしく。とは山頭火の句である。


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