六月十三日(水)曇り。
あーあまた曇りである。貧乏人なので、曇りの日は何となく憂鬱になる。金がなくとも、朝目を覚まして、「まぶしい」と思う日が何ともなく嬉しく感じる。
所帯じみた話で恐縮だが、我が家は、玄米を精米器で精米してから炊く。当然、米ぬかが出るので、ハタと思いついて「糠床」を作ってみた。捨て野菜で調整しながら一週間ほどしてキュウリを漬けてみたが、これがしょっぱくて参った。まだ糠がなじんでいなかったのだろう、我慢して食べていたが、漬けてから十日が過ぎて、ようやく美味しいと思うような物が出来た。ミョウバンを買って茄子を漬けたり、山芋、人参、大根と朝飯が待ち遠しい。ちなみに、どうしても太る体質なので、炭水化物は朝食のみにしている。従って、「糠漬け」のおしんこをおかずにして食べる朝食が一番待ち遠しい。俗に「男子厨房に入らず」などと言うが、私は、厨房はもとより閨房に入るのも好きである。ふふふ。
今日は、一日、月末に行く沖縄の段取り。さすがに三十四人もの人たちと共にする旅の段取りは大変だった。こちらで旅を組むのではなく、旅行会社の安い商品を選んでの旅行であるから、人が増えたり減ったりする度に旅行社と打ち合わせをしなければならない。簡単に「一人追加」とは行かないのである。その他、飛行機の座席やホテルの部屋割り、神社や観光バスの手配など使命感がなければ、とってもやっていられない。しかしそれでもお陰様で、隠岐、大熊の両社友や、現地の新垣、林、金城の諸氏の力添えもあってようやく段取りが終了した。
とりあえず、参加する人たちに沖縄でのスケジュールや事前に見て貰いたい資料映画二作品をセットにして発送した。その二作品とは、沖縄戦を描いた昭和四十六年東宝系で公開された岡本喜八監督の「激動の昭和史・沖縄決戦」である。もちろんこの映画が我々、とりわけ民族派の思いをすべて体現しているとは思わないが、「沖縄戦」と言うものがどのような戦いであったのかと言う基本的な知識を学ぶには良いと私が判断した。
この映画と、私が個人的に好きな長澤まさみと妻夫木聡が主演した平成十八年にやはり東宝系で公開された「涙そうそう」である。沖縄観光の定番である国際市場や農連市場などがロケに使用され、内容も純愛でいい。まあ陳腐と言われてしまえばそれまでだが、沖縄の戦前戦後が良く分かる映画だと思って資料映像にした。
夜は、我が酔狂亭で月下独酌。頂き物のホワイトアスパラ を茹でてから、オリーブオイルとニンニクで炒めてからレモンを絞って食べたが美味しかった。