繁忙期もようやく峠を越え、久しぶりの2連休となった先週末は、何の因果か春の嵐。
ニュースでも 「不要の外出は控えてください」 なんて言ってるし、まぁ有用な外出予定もなかったので、仰せのとおり自宅に引きこもっておりました。
そこで見るともなく見始めたのが、現天皇陛下のご成婚パレード (昭和33年) の古いフィルムが、デジタルリマスターによって蘇ったというテレビ番組だった。
いやー、私あまり熱心にテレビ見ないんだけど、この番組は面白かった。
錆びついた缶の中に保管されていた、劣化と湿気で波打った35ミリフィルムは、セピアカラーどころか色が抜けてしまい (笑) なんだかわからない画像が再生される有様だった。
これが、現在のデジタルリマスターによって自然な色を取り戻し、細かな部分までが鮮やかに蘇る様が感動的だったわけだけど、それ以上に54年前のフィルムに映る街並みがものすごく新鮮だったんですよ。
背の低い丸の内のビル群。
三宅坂付近から見える国会議事堂と東京タワーは、現在のように周りの建物に埋もれることなく、凛とした存在感を放っている。
四谷のイグナチオ教会は、私も知っている建て替え前の姿。
都電の線路は馬車が走りやすいように、砂がまかれていたが、道路の質感まで蘇っていることにびっくりいたしました。
ああ、半世紀前の東京はこんなだったんだぁ・・・・・。
ところで。
実は私も、現在自宅にあるアルバムをデジタル化している真っ最中でございます (笑)
ご成婚パレードのような華やかなモノは写っていないけれど、それでも写真好きだった父が、二眼レフカメラで写した手札版 (8 × 12センチ) の白黒写真をデジタル化してみると、今まで分からなかったモノが見えてくるんですよ。
プリントした写真では小さすぎて見えなかった看板の文字や、集合写真に写るひとりひとりの表情。
どこで撮ったのかイマイチ判然としなかった写真の撮影場所がわかったときは、なんだかワクワクしちゃいました。
左:旧江の島水族館 右:恩賜上野動物園
色あせた写真の色彩調整や、汚れ補修等々も簡単にできるようになっている今どきの画像編集ソフトの力を借りれば、そこそこ満足できるものが素人の私にもできるんですねぇ。
もちろん、一枚一枚細かく修復していくことも可能なんですが、小生そこまでのこだわりは持ち合わせていないので、とりあえずはかるーくパス (笑)
別所温泉 (長野県上田市) 北向観音参道 左は50年前・・・ぐらい?? 右は現在。
現在のデジカメのように、撮るだけ撮って、写りが悪ければどんどん削除できる時代ではなかったので、1枚1枚に気合がこもっていたはずだ。
なのに、たまに出現する駅前写真や、普段着でご飯食べてる家族の姿、しょーもない道端の草花や、飼っていた犬や猫。
そんな 「隙間写真」 がまた非常に面白かったりする。
(たぶん旅行から帰った後、余ったフィルムを消化しようと撮った写真なんだろうな/笑)
まだまだアルバムもたくさんあるんだけど、こんな調子でちんたらやってるもんだから、一体いつになったら完全デジタル化するんだか。