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あるがままに、心のままに

圧倒された二つの展覧会①(篠田桃紅編)

2016-10-27 20:54:28 | 美術
25日に銀座三越の画廊で「篠田桃紅作品展」と27日に横浜高島屋で「没後20年特別展 星野道夫の旅」を観た。

三越画廊では販売のための展覧会と思われる、最終日のウィークデイの午後ともなれば、狭い会場も空いてきて、30点くらいの作品を心静かにゆったり堪能できた。今年1月にブログデビューしたての頃、聖路加の日野原先生との対談で、人となりに興味を持って、一度作品を鑑賞したいと思っていた事がかなえられて幸せ気分だ。会場で、母に土産のため購入した本は「篠田桃紅語録」で、なるほど、味わい深く勉強になる言葉が並ぶ。ラッキーなことに、最終日とあって、招待客たちに出した絵はがきの残りが、積んであった。2枚頂いて持ち帰り著書を挟んで裏と表の揃い踏みで撮影した。
  作品の絵はがきは飾りになる、残りの一枚はブログでこの展覧会を教えてくれた友人に進呈しよう
思い切った筆遣いが心良い。抽象画のような作品から、絵のような文字の作品、新古今集の和歌の変体仮名を鋭角的な直線の筆遣いで描いたものなど、気迫あふれる、しかし静かな情熱が伝わってくる作品に感動した。若い日のTVのコマーシャル映像がしばし甦っていた。
金箔や銀箔の上に描いた歌はなまめかしくも感じる。紫式部の百人一首にもあって有名な「めぐりあひて・・・」新古今雑上1499、などあり。中でも、特に艶っぽく感じたのは式子内親王の「桐の葉も 踏み分けがたく なりにけり かならず人を 待つとなれど」新古今秋下534、この歌は、恋人の通いを待つ心情を歌ったものと思われる。
独身を通した作家先生なれど、恋歌に寄せる思い、恋愛への思い、いかばかりだったのか、興味深い。



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