スカーレット手帖

機嫌のいい観客

レディ・ベス -だって、ベスだもん-

2014-10-07 | 観劇ライブ記
さて、もはや終幕から半月ほど経っているのですが、「レディ・ベス」見てきましたのでメモしておきたいと思います。

世界初演ミュージカル「レディ・ベス

名古屋初日を見に行きました。
思い返せば昨年の秋ぐらいでしたか。加藤和樹がまた東宝ミュージカル出るよと聞いたのは。
しかも主演!すごいなーやるな路線に乗ったな、などと思っておりました。
(路線への乗り方については詳しく知らない。けど雰囲気でこういうこと言うよね私は。ショービズ界こわい。私は観てるだけ。)
いや、なんか、1年てあっというまだね。
くしくも今日は加藤和樹のなるほどBirthdayじゃねーの。おめでとうございます。
三十代も応援してますぜ。
話はそれるがこういう節目節目のブログにソウルが感じられるところが彼の魅力である。

観に行ったときのキャストはこんな感じでした。


私的には、この初日が観たいベストだと思った。
(次点、大千秋楽の顔合わせ)
石丸さんの生演技、そして吉沢梨絵さんの歌を聴いておきたかった。
フェリペは古川か平方か大変迷いましたが、まあここはゆん様でしょうと判断。
あとまあ初日なんで、和樹さんなんか喋るかなと思いまして。(案の定喋ってた)
育さんは最近観てないけど、4年前に帝劇のモーツァルトで1回観たんだよ。

席は2Fの一番後ろでしたが、むしろセットが全景で見えてとてもよかった気がする。
円盤が八百屋舞台になっているだけかと思ったら回るんですね。このセット、とってもよかった。
文字盤の「1」が「J」になってるところがなんかヨーロッパぽかった。
そして、冒頭そのセットの真ん中でええ声で説明の歌を歌ってくれるアスカム先生こと石丸さん。
めちゃくちゃええ声~~~~~~ 惚れる~~~~~~~

レディベス、出た、あまりピンとこないヒロイン。
でもシシィ(エリザベート)ほどではないですね。
というかなんだか、東宝ミュージカルを見ていると、
基本的に「女はファザコン、男はマザコンなんだな」と感じる描写がめちゃくちゃ出てきますよ。
ベスについてはお父さんが王様だからっていうのもあると思うけどさ。

少女マンガのような出会いからロビンと結ばれ「逃げないで愛から」と「逃れるんだ愛から」の狭間で揺れる
ベス、ようやくここで地に足の着いた、人間らしい葛藤が生まれてきたなぁと思い、一気に好感を持ちました。
なんか、昔からよくある「聖なる声を聞けていた乙女が男を知ったとたんに普通の人間になってしまった」
みたいなやつだと思うんですけど、大人になってしまったからこそ見えてしまうものってあるよね。
恋にゆらめいてそれだけが世界のすべてかと思った次の瞬間、
父が誇れる王女になるという積年の意思がまた立ち現われる。
どの自分を選ぶのか、どう決めるのかという自問自答。ここで主役感が出ましたね。
そしてラスト、苦難を乗り越えて戴冠式を迎え、女王になったときのお花様(花總まり)の輝きと言ったら…!
この場面のために、この人はキャスティングされたのだなと思いました。
ビューティフルでした。泣きました。高貴でした。写真を手帳に挟みたいぐらい。

圧巻はやっぱり吉沢さん。彼女の歌と存在感すばらしかったなあ。
どこから声が出ているのですか一体。びっくりするぜ。前半は本当に、彼女が主役かと思った。
メアリーの境遇も相まって、ぐんっぐん引き込まれてしまった。
あとでサントラを借りて聞いて知ったんですが、
フェリペが歌の中でメアリーを罵倒するシーン、
「チビなんかと」→吉沢さん
「デブなんかと」→未来さん
て、分けてるんですね。微妙にリアルでおもろいやんけ。
あとは、マルガリータじゃないけど、ブラッディメアリーてここ由来なんだーと思いました。豆知識か。
まあこういう豆知識が増えていくぶんには悪いことはないけど。

そんでフェリペの古川くん。
うつくしかったーー!!
王子様はテクニシャン!
勝ち残るには情け無用!必要なのはクールな頭脳!
A COOL HEAD!
イエス!高須クリニック!!!
歌舞伎ものの王子様を華麗に演じてました。この役すごくいい。合ってる。
おいしい役だよな。

和樹兄さんは最初のほう、ちょっとこの人は悲哀の色が強すぎて、
陽気な流れ者のロビンさんあんまり合わないんじゃないかなと思っていたんだけど、
ずっと観ていたら引き込まれたし、あんな少女漫画な恋の落ち方して、幸せに結ばれて、
でも自分の行く先を思って別れを選んでくれながら「もう誰ともケコンしない」
と朗々と言われてしまったら涙爆発で大好きになりました。(もうベス目線)

そして、今回のお話、ベスが耳に飾る「イモーテル」という花がひとつのキーアイテムになっているのですが、
ロビーに出ると、でたあああロクシタンの販促コーナー!サンプル配布中!

たしかに、イモーテルっていままでロクシタンでしか聞いたことなかった!
イモーテル、ロクシタンの基礎化粧品のレギュラー商材なんで、サンプル何回か使ったことあるけど、
すごい匂いが草っぽくてあんまり私は好きではなかったんですよ。
でもなんというかこのレディベスの世界を味わってからだと、あの黄色い花は、素朴で草の匂いのする、
自由に外を駆け巡り、ひとときの冒険と恋に戯れた少女時代の象徴なのだなあと思い、
改めていい印象になりました。
私、まあ基本的にとっても影響されやすいもんですから、わりとその後よく化粧品を物色しに
ロクシタンに立ち寄っています。なんか購入するのも時間の問題だな。(ちょろい)

最後に、初の取り組みについても記入しておきたい。
今回、同行者と連れ立ち、初めて「出待ち」なるものを試みました。
ふだんよく観に行ってる若手イケメン俳優舞台では基本ご法度のこの「出待ち行為」。
でもどうやら東宝は違うんです。そこまでも含めての、エンターテイメントらしい。

中日劇場はエレベーターでふつうにスタッフ演者さんが降りてきて、
入口からスッと帰っていく方式なんですよ。カジュアルにぐんぐん帰っていきます。

吉沢さん!! サインしてくれました。
めちゃくちゃ小柄!フェス帰りの山ガールみたいな恰好で出てきて、
しかし顔が小さすぎてかぶってる帽子がめちゃくちゃあまってた。
よくあんな大劇場を震わせる歌声を出してたよね。ほんとにびっくり。
めちゃくちゃ気さくに喋ってくれました。
申し訳ない。疲れてるのにほんと申し訳ない気分になる!デマチ!!いたたまれない!!

ロビンの仲間の一人を演じていた、平間壮一くんにもサインと握手してもらいました。
あの、ハンサムライブとか出てた子ですよ…! 
舞台で見るよりわりと小柄でしたが(私の大女説)、顔がハッキリしており、やはりさすが、
目をがっちり見てきますね。丁寧に応対してくれました。
ちょっと感動して、そしてハンサムライブしか接点はなかったことに
(サインしてもらってる間の会話のネタがない)申し訳ない気分になり、
その後THE ALUCARD SHOWのチケット取ってしまいました。
ああー、ほんとうにちょろい客だな。私。平間くんをロックオンします。

接触はありませんでしたが、石丸様が華麗にお帰りになったのと、
和樹さんが相変わらずへんなサングラスかけてシュッと去っていったの、
そして禅さんのナチュラルすぎる帰宅状況には胸を撃たれました。
本当に、忙しいところすみません。

ちなみに、あまりに職場が近所すぎるため、別日に山崎育三郎くんにも会いに行きました。
育さん、プロでした。彼に関しては、お見送りが業務でした。求める人に対してびしっと全員に、
握手とサインをしてくれていました。ご利益ありそうでした。ありがとうございます。
(あと気付いたら研音に所属してるじゃないか。テレビに出るのか?)


そんなこんなで、劇場外でのあれやこれやも含めて楽しかったレディベス。
再演があったらまた観てみたいもんです。

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