goo blog サービス終了のお知らせ 

スカーレット手帖

機嫌のいい観客

セラミュの思い出

2014-02-20 | 好きなもの
夏休みに、セーラームーンミュージカルを見に行ったことがある。
小学3年生だったので、93年でいいのか。
田舎に住んでいたのに、なんでわざわざ、そんなものを見に行ったのか
今となってはあやふやだけど、なんかとにかく、見てみたかったのだと思う。親にねだった。
当時はまだネットでチケットなんて取れなかったので、
「なかよし」に付いていた応募要領を見ながら
チケット売りだし開始日に朝から、親と電話をかけまくった覚えがある。
なかなか電話がコールセンターにかからず、ようやくつながって取れたのがすっごく隅っこの席だったんだけど、
それでも、大阪の近鉄劇場(だったと思う)まで行って、セーラー戦士を演じるお姉さん方を見た。

セーラー戦士のビジュアルについては正直、だっせえなー、と思った。これはのちの特撮になったときもそうだったけど。
なんで素顔はかわいいのにかつらは変な髪型なのかなー、と。マンガの再現が不自然すぎると。
むしろレイちゃん(黒髪、地毛で行けそうな感じ)以外の役の子がかわいそうだと。
タキシード仮面は佐野瑞樹くんだった。当時ですでに20歳過ぎとかだったような気がする。
佐野くんはまあ、かっこよかった。(衣装タキシードだし)
ちょっと背が低かったけど。(これはうちのお母さんから指摘があった気がする。母よ…)

まあそれはそれとして、ストーリーとか、いろいろと細かいことは忘れてしまったのだけど、
1こだけ強烈に覚えている曲があって、サビの、
「めぐりめぐるロマンの中 恋はいつでも戦いね」
「あなたからの愛のムーンライト 浴びてわたしは 変わってゆく」

っていう歌詞とメロディーが印象的な曲。
セーラー戦士たちは中学生なんだけど、なんか全員、前世から結ばれた恋人みたいな人がいたと思う。
(その中核にいるのがセーラームーンとタキシード仮面)
私は原作マンガ、実は最終巻までは読んでないんだけど、
ドジっ子なのはセーラームーンみたいな印象とは裏腹に、実は初期の方とか、タキシード仮面が洗脳されたりして、
頑張ってるセーラームーンに迷惑をしばしばかけていたような気がするんだよね。
いくら好きで運命の恋人でも、こんだけ振り回されて(エリートの年上なのに洗脳されたりしてるし)、
しかもまもちゃんを助けるためにうさぎちゃんは仲間まで振り回したりしてるし、なかなかのダメンズではないのかな?
という印象になったときも実はちょいちょいあった。だけどそれが幸せなんだね。愛を浴びて幸せになれれば… 
この、悪と戦う乙女たちが、いろいろ振り回されながらも「運命の恋人との幸せ」みたいなもののために邁進する姿
っていうか、自分が信じた男と最後まで突き進もうとする姿には、なかなか壮絶な女のサガを感じるところがあり、
ただの萌えコンテンツのさきがけというだけではないすごい漫画だったと思う。
で、この曲のサビのフレーズは、なんかそういう女の側面を描いた曲として、セーラームーンの世界観に合ってるな、と思います。
当時はそこまでひねくれて考えてたわけじゃないと思うけど、
すなおに「セーラームーンっぽいなあ」と思って、好きで覚えてた。

んでその強烈に覚えていた曲の曲名が、わかりました。
「ラ ソルジャー」

1993 - Sera Myu - La Soldier

おっ、この公演見たんじゃないの私。

20周年のコンピレーションアルバムでは、トミーフェブラリーが歌ってるのね。
えらく洗練されたアレンジだと思う。
曲名が判明してすごくスッキリした。

単純にかっこいい!かわいい!!あんなのになりたい!!! っていう憧れだけじゃなくて、
反面教師的な意味も含め(?)セーラームーンはかなり自分の少女期の世界観に影響を与えたと思う。
セーラームーンの舞台になった街だから、ということで、東京勤務の時には麻布十番に住んだし。ミーハー!!!
あと、セラミュから20年経って、テニミュにはまっている私の人生、わかりやすすぎる!!!ちょろい!!!!!
去年のセラミュ見に行けばよかったなあ~

【考察中】男子アイドルの事務所戦略について

2014-02-18 | 好きなもの
女子アイドルについての言説はいろいろあるものの、
男子についても体系的に捉えてみたいじゃないのこんなにハマってるんだから。

ということで、まだまだ深掘りが足りませんが
まずは各事務所のいちづけについて、まったくの主観でとらえました。
現時点での頭の中のまとめを置いておきます。
随時加筆(予定)。
御意見募集。


**

(1)事務所ごとの特性

元祖男子アイドル帝国 ジャニーズ事務所
日本男子のカワイイ、カッコいいの雛形を提供してきたと言っても過言ではないアイドルキングダム
電波活用での知名度獲得戦法はさすがのひとこと

老舗が放つ新世代わちゃわちゃ男子軍団作戦 ワタナベエンターテイメント
総勢30名になったDBOYSという母艦を元手に根こそぎ吸い上げそうな勢い
比較的若く、ポップな見せ方がうまい 下部組織やオーディションも充実
テニミュはじめ舞台や特撮への常時供給で、カワイイだけじゃなく意外と出来る感

さわやかリア充感満載、若手俳優集合のお祭りが派手なアミューズ
年末のスーパーハンサムライブは10周年へ
三浦、佐藤のツートップがここまで引っ張り上げてきた感あり

少数精鋭、綺羅星のラインナップが素晴らしい研音
何と言っても福士蒼汰の爆発力がいまいちばん旬なメンオンスタイル
俳優で美形で長身が揃っている メインは役者なのでユニット活動は「特別なおまけ」感がある

2010年代女子アイドルの覇権ノウハウを余すことなく活用スターダスト
新世代女子ののろしをあげたももクロを輩出するスタダ3部のノウハウを男子アイドルにも適用
キワモノ的切り口で耳目を引きながら、みんな実は美形 という、外サックリなのに中しっとり感
下部組織も充実しており今後が恐ろしい

実はブームの火付け役、黒船KPOP
00年半ば以降の積極的なアジア進出が、日本の男子アイドル界に地殻変動を起こしたことはまちがいない
SMエンタテイメントのごりごりの箱売り商法も、おおいに見習うところがあったのではないでしょうか
ビジュアル面でも、これまでジャニーズに倣えだった見せ方に大きな影響を与えていると思う
(ヘアカラーでの個性出しやファッションなど)

ヤンキーとファンシーに支えられる現代のネオ族、EXILE
どう見てもいま日本で一番売れているアイドル、エグザイル
ニホン古来の族文化をいろんなもののマッシュアップでど真ん中感満開にさせた点は驚愕の極み
曲が非常にとっつきやすいというところがものすごく戦略的だと思う


あと、ホリプロやトップコートとかトライストーンとかわりとおなじみの事務所もいろいろあると思いますが
このへんは個体売りなんでしょうかね
研究を続けたいと思います
この記事も参考にしております


(2)男子アイドル戦国時代から学ぶこと

■パイオニアジャニーズの栄光と衰退から学んだ(と思われる)各社のメインドメインの打ち出し方

■男性アイドル自身が、自分たちがかわいいことに積極的である という変化及びオンナの財布が強い現状

■ファン心理のあおり方(ニッチでも愛せる実感がほしいという風潮、オタク心理のメジャー化)

***

業が深いよ!!

実体化する王子様と信仰

2014-01-20 | 好きなもの
こんなに連日なんだかんだ、まあ要するにテニミュファンだと大騒ぎしている中、突然発生した出来ごととして
先日、現役テニミュキャストの方と仕事をしてしまった。
2014年、年明け早々からのディープインパクトである。

この事態が発生するにあたり、当然のことながら個人的には心中かなりの動揺が巻き起こり、
少しでも油断すると、その隙に口の端からふなっしーが3000匹ぐらいあふれでてきそうな極限状態であったものの、
こちらもれっきとした社会人、お仕事はしっかりさせて頂きます、昼は淑女で夜は娼婦、という所存。
「心頭滅却すれば火もまた涼し」を口の中で唱え、ゴルゴ13のような表情を意識しながら現場に乗り込んだ。

昔から、あらゆる芸能人が好き(ようするにミーハー)だったものの、

あまりにもタイムリーすぎるタイミングで(ってかつい先日舞台でおみかけしたばかりの)、
まさに今好きなジャンルの対象人物が(もうこれ完全にアイドルですよね。現在進行形アイドル。)、
目の前に実体化された人間として現れたことにより(つい役名で呼んでしまう)、

思考回路におけるちょっとしたビッグバンが発生し
ファンとか、好きとか、びっくりとかを飛び越えて、宗教や信仰について考えを巡らせてしまった。

私は根本的に何を讃えている立場の者なのだろうか。
生身の人間としては、彼らは単にじぶんよりもいくらか年若い、綺麗な顔の役者たちなのであるが、
私は彼らが練習し扮装し、光と音と動きで演出し、数多くの裏方さんの計算で成り立っている
虚構の物語の虜なのであった。つまり役者自身は単なるよりしろのようなものである。
ただ、尊いものとして感じているのは、大がかりなそのゲームの文脈の中に、
時折彼らの生身の物語をシンクロさせて見ることができるから、ということで、
ここがテニミュの恐ろしいところなのである。
小劇場の役者のように、役を離れればむしろ別物、と割り切れるほどでもない。
かといって、限りなく生身に惚れさせる戦略のアイドルよりは、もう少しひねくれた仕組みが存在する。
役も本人もごったまぜで愛でさせられる運命にあるのがテニミュファンである。
(このあたりが同居している様子については、テニミュブログを読んで頂ければと思います。
 おなじ役者が出ている同じようなテンションの写真でも、私服であれば芸名、扮装していれば役名。が徹底されている。
 この表記をすんなりのみこめる読み手になった時点で、テニミュの物語を共有していると言っていいと思う)
そんなわけで、当日の私も、目の前の男子をどのように咀嚼してよいのやらドギマギとしながら、
交感神経をビリビリに効かせた状態で、現場での時間を噛みしめていた。
彼らにとっては自分は単なるスタッフなので、場をほぐすだの、なにか準備を手伝うだの、する必要があったのだが
仕事にも関わらずどんな言葉をかけても陳腐なような気がしてしまい、とても何か聞けるような雰囲気でもなかった。
たまたま会話が弾んでも、大がかりな嘘のような気がしてしまう。恐ろしい時間であった。
知りたいのか知りたくないのか、いや知りたくないわけではないけれど知りすぎるのは怖いのね、
お金を払いたくなくなりそうで…

私は、いつのまにか自分が心のなかにテニミュという枠で囲われた『聖域』をはぐくんでいることに気付いた。
もはやネタではない。信仰に近い。
しかし相手がどんな振る舞いを続けても愛でつづけることのできるアガペーの持ち主であればよかったのだが、
修行が足りないのか、エロスの尾を引きながらの信仰の修験道です。まだまだだね!!

そんなわけで、まだまだ未熟な自分が健全な信仰を続けるには、
関係性として対象との間に適度な余白があったほうが伸び代があるのではないか というのが今回の結論である。
イレギュラーな仕事だったので、このように実体化した王子様たちに迫る機会は
今後の私の人生の中ではもうないだろうと思い、それはそれでちょっとほっとしている。
誰に頼まれてもないのに、みずからここまで思いつめてしまうコンテンツに対して、
その裏方ポジションを求め始めたら、人生が狂うと思う。
私はあくまで観客の立ち位置から、お賽銭を投げいれるかのように応援していきたいのだ。

それにしても冷静になってみると、芸能って厳しい世界だなあ との思いを新たにしました。
自分もときどき広告の撮影現場に立ち会ったりすることもあるものの、
ともかく長い待ち時間に加え、くりかえしのテストと本番、に、横で眺めているだけでも気が滅入る。
映像は特にこの「同じカットを(カメラ切り替えて)何度も撮る」というのがほんとうに大変だ。しかもロケだ。つらい。
そしてこんなに大変な苦労をしたからといって、大したリターンがくるわけでもなく、
売れるかどうかもわからないし、むしろ次の仕事が来なかったりもするかもしれない。
自分が作り出す世界を人に見てもらって、お金をもらう仕事だ。快感もあるかもしれないが、基本人生大ばくちだ。
私はこういう人の前に立つ仕事は絶対にできないし、もし今からやらせてあげるよと言われても、多分断ると思う。
サラリーマンのほうが(見解はいろいろあると思いますが)よほど生きやすいと思う。
けれどその代わりと言ってはなんですが、
若気の至りか考えなしにうっかり人前に立ってしまった彼ら、そしてうっかりライトを当てられて才能を光らせちゃった彼らが、
どこまで進化することができるのか? ということを、憧れを含んだ目線で、できるだけ追いかけていきたい。
そんなようなことを改めて思った次第でございました。

無力感の「唐突に訪れる感」は異常

2013-11-26 | 好きなもの
まとめサイトのアプリを入手して以降というもの、
書き言葉が某ちゃんねるの様式を帯びてきている俄か者の末席を汚している。
うっかり人と話すときに話し言葉にも応用しそうになる!こわい!

幸福感の長く続かなさ、および無力感の急襲具合には毎度毎度舌を巻くものがある。
日々の生活の中、少しずつ積み上げてきて絶頂に来たと感じた喜びも、
マンガのコマが切り替わるようにスッと引いてしまう不思議。
一方「私は無力だ」という思いはあらゆるところに潜んでおり、一気に訪れる。
もうほんとねー、一瞬で来ます!そしてなが~く効く。不思議!!
こっちのほうがドラマチックで実は自分のなかでカタルシスを感じているからかもしれない。
こういう感覚は皆そうなのか?え、どうなんだい? と道行く人に声掛けて聞きたい程である。

無意味に神経質すぎるという話かもしれない。神経衰弱かもしれません。
脇にそれますけど、夏目漱石だったかの小説をはじめて読んだ時、
今で言うところの「気が滅入ってもうアカン」的な意味合いで「神経衰弱」ということばが使われていて、
「なんてかっこいい使い方なんだ」と思ったことを今思い出したね。
自分が精神的に弱い存在だということを知的に説明する層に対する萌えの気持ちを押さえられないなあ
(略して「病弱なインテリに弱い」)

スーパーハンサムライブが見たい

2013-11-25 | 好きなもの
若手俳優を見つめ日々の活力とするようになってから、
これまで人間が「若いこと」や「美しいこと」について
これほどまでに多くの賛歌を作ってきたことの意味がわかってきた。
若さと美しさは暴力的な力を持っている。抗いがたい。特別である。
そしてその特別さを屁とも思わず、主体としての意識もなく、時の流れの自覚もなく、
無自覚に無防備にその力を発散している若くて美しいものを見ると、
それはそれは、目の中に入れても痛くないけどかわいさ余って憎さ百倍、ここらで1曲歌いたくもなると思う。
くじゃくが羽根を広げるように、自分も一節唸りたくなるものだ。まったくもっての真理である。
そんな場面を私はもっと見て行きたい。
見れば見るほど実態から遠ざかる、桃源郷のようなものだが。

環境野郎Dチームについて

2013-07-12 | 好きなもの
連日、暑いです。

こんなに暑いことは、これまでなかったのではないか。(小並感)
あまりに暑く、恐らく1日中、部屋の温度が30度以下になっていないのではと思われます。
(昼間いないからわかんないけど)

帰宅したら居間と寝室2つあるクーラーを両方つけて、戸内の温度を一定にしておかないと
寝るときに急に冷やしてもぜんぜん冷えない。ひとりぐらしなのに2台使いってかなりヤバくね?
地球が超ヤバイ。


「地球が超ヤバイ」ということで、
きょうは、2007年に放送していた「環境野郎Dチーム」のことを書きます。




この番組をはじめて見たのは会社に入ってすぐ、東京で研修してたころ。
ウイークリーマンションで夜中にテレビをつけたら放送していた。
連日慣れない飲み会で変な業界のオッサンたちの自慢話を聞いて帰って
ぐったりした時に、この番組をみつけ、夜中にひとりで笑いました。

思い出して、さいきんDVDを買いそろえました。(3巻)


「環境野郎Dチーム」という名前は、
「特攻野郎Aチーム」のパロディである。
なぜ「D」なのか、それはwikiなどを見て頂ければと思うのだが、
団塊とか、環境とかいうのは枠組みに過ぎず、
この番組の味わいどころとしては、
「大御所の人がいかにもやりそうな振る舞いと世間のズレを笑う」というものであり、
完全にそれを狙って仕掛けられている。

出演者は、

・伊吹吾郎
・麻丘めぐみ
・小野寺昭
・大和田伸也
・小倉一郎
・笹野高史


(笹野さんと小倉さんは入れ替え)

この人たちがスタジオに集まって、毎回環境問題を取り上げ、
体験レポートしてきたり与太話したりする。
それはキンチヨーのCMでの大滝秀治を笑う、という感覚と似ている。
「環境」というまじめそうなワードを持ってくることによって、
「いかにも、まじめに取り組みそうだ」という感覚に説得力をつけている。

ヤングゲスト(女子アイドル)が毎回ゲストで呼ばれ、困惑した顔で座っている。
ここですごく良いのは、「大御所の人の方が多数派」ということである。
異分子として「へんなおじさん」「へんなおばさん」が居るということでなく、
むしろ「我々のノリがふつう」としている中で、困惑して苦笑いする普通の人
という図はかなり面白い。
ひとことでいえば「シュール」てやつですか。

大勢のヤングの中に大御所が来る場合、その人はある意味道化師である。
嫁の友達に金を取られる加藤茶ではないが、ダウンタウンデラックスに呼ばれる武田鉄也ではないが、
(適当に言いました)若い人のノリについてこられない、へんな/へんくつな年寄り
というような感じになるのであって、
90年代のテレビというのは、なんとなく、こういうような感じのものだったと思う。
若い人がえらい、そのノリが正義、空気で正解が決まり、
ピンポンラリーのように空気についていけないと(というか、司会者の意見に合わないと)ダメ扱いされる。
これって、ハマらないと苦しいし、ちょっといじめているようにも見える。
(そんなわけで私は今も「すべらない話」とか「アメトーク」とか嫌いなんだけど。)

この番組では、ノリについてこられなくてもべつにいじめない。
だけど大して歩み寄りもしない。
要は、やりたいように自然体にやってるっぽい感じがして、
そこが無理してなくてなんだか楽しそうな雰囲気なのである。
意味は不明だけれど。

しかし、そんな素晴らしい雰囲気を出している彼らも長年芸能界で戦う熟練職人。
番組の中では芸名そのままに「伊吹さん」「小倉さん」「めぐみちゃん」とやって、
劇画調の深刻な雰囲気を崩さないままに親父ギャグや環境ソング(クラシックの替え歌)などを
連発しているが、そんな妙な振る舞いなども全部演技かもしれない。
「いかにもありそう」と思いながらも、実はどこにもないパラレルワールドなのかもしれない。
(というか多分そう)
結局、この番組の世界も儚い夢。

そこらへんの考え抜かれたところに、テレビ番組としての非常な価値を私は見出すのであり、
これぞプロの所業と感じるところではある。
これは、テレビにしかできないこと。
数十年かけてテレビがマスに伝えてきた俳優のイメージ、名番組や映画のイメージ、
ヒット番組の当然の前提、そして、「今」のテレビは当然こんなものだろうというイメージ。
それをまるごと前提にしつつ、ひっくり返してみせて乾いた笑いを提供する。
視聴者に「こんな感じでテレビ見てきましたよね?」というところをゆだねるので、
見てない人は意味わかんない ということになるかもしれないが、

同じ志はNHKの「アルクメデス」にも感じた。
そしてもちろん、「戦国鍋TV」にも。

笑いは、前提をどこに置くかということだと思うんだけど、
もはや、「テレビがこれまで走って視聴者に提供してきた自分の姿」というのは
じゅうぶんに「前提」におけるだけの歴史とバリエーションと共通認識を生みだしているのだな
ということを感じさせる番組でした。


いろんな人にぜひとも一度見てほしい番組である。
面白さの理由がややこしいけれど。



*****


あつすぎてちょっとよくわかんないぶんしょうになりました

『敦盛2013』歌詞の考察

2013-02-04 | 好きなもの
もうあれから1ヶ月経ってしまったのだけど、
年明けすぐ、「武士ロックフェスティバル」に参加した。

ある意味、レジェンドな瞬間に立ち会えたことを幸福に思います。
生きててよかった・・・

そこで初披露された新曲『敦盛2013』がすばらしくて感動したので
歌詞の元ネタを探ってみました。

しろうと解釈ですが、
それでもかなり、歴史がなんとなくわかるしかけになっておりました。
(わかってたけど)戦国鍋TV、恐ろしい子…!



『敦盛2013』by 信長と蘭丸
作詞:安倍裕之
作曲:奥村愛子


曲を聴いてみましょう。



まず、曲のオマージュは聴いてわかるとおり
KinKi Kidsの「硝子の少年」および「雨のMelody」と思われます。
前回の「敦盛2011」はどうみても修二と彰だったわけで、
ジャニーズ2人組の系統でずっと行く気ですね。
とすると敦盛2015はタッキー&翼か。それともトラジ&ハイジか。はたまたMONSTERSか。
(けっこうジャニーズって2人編成あるね。)

歌詞をみていきましょう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


死のうは一定
元ネタ:信長が好んで歌ったとされる小唄。
   「死のうは一定 忍び草
    忍び草には何をしよぞ
    一定 語り起こすよの」だそうです。

    テキトーに訳してみると…
    『人間って絶対死んでしまうけど、
     死んでからも語り草になっちゃうような偉業を俺はやったるでえ』

    みたいなかんじでしょうか。
    諸行無常アンド織田信長の生き急ぐ独裁的かつ天才なイメージと
    よく合っている気がします。
   

尾張は来ると分かっていたけど
ギャグ:尾張=終わり のギャグは敦盛2011でもありました。

謀反はいつもサドゥンリー
元ネタ:謀反されまくった織田信長の人生。
    1576年 波多野秀治 丹波国で裏切り
    1577年 松永久秀 大和国で裏切り
    1578年 別所長治 播磨国で裏切り
    1578年 荒木村重 摂津国で裏切り
    1582年 明智光秀 山城国で裏切り
    (Y!知恵袋より)
    

俺にはお前が最後の小姓
元ネタ:山本譲二「みちのくひとり旅」より
    ♪たとえどんなに 恨んでいてもたとえどんなに 灯りがほしくても
     お前が俺には 最後の女 俺にはお前が 最後の女


二人一緒なら
何があってもスマイリー

韻:「サドゥンリー」「スマイリー」で韻を踏んでいる。シャレオツ~


覚えてるかい?
安土城のイルミネーション

元ネタ:安土城は、信長が建てた幻の城。
    天主閣に初めて住んだ人としても有名な信長。
    イルミネーション云々は「信長公記」より。
    天正9年(1581年)の7月15日、孟蘭盆の夜に、帰国を控えた日本巡察使ヴァリニャーノらを安土城に迎えた。
    信長は安土城天主と惣見寺に数多の提灯をともし、
    新道や江の内の舟上で馬廻に松明をかかげさせて山上を照らし出させた。
    城は山下に輝いて湖面に映り、その美しさは言葉にも尽くしがたいもので、見物人は群れをなして集まった。
    城下の灯火を全て消させ、天主閣や見寺に提灯をつるして火を灯し、堀には船を浮かべ馬廻衆に松明を持たせた。
    この世の物とは思えぬ程綺麗な情景であった。
    (参考:http://blog.q-q.jp/201211/article_16.html)
    →これも史実(かもしれないの)か!やばい!!史実ヤバい!!!

是非に及ばす
元ネタ:信長公記
    「是非もなし(是非に及ばず)」という記述。
    本能寺の変(光秀の裏切り)を知って、信長がこう叫んだと、
    ドラマチックに語られることが多い気がする。
    「是非に及ばす!(こりゃもうアカン!)
     →これにてさらばじゃ!(→敦盛踊って自決)」みたいな。

武将と小姓のラブゲーム
元ネタ:日野美歌・葵司朗「男と女のラブゲーム」の題名。
    デュエット曲の王道ですね。


鳴り響く小鼓の音
オマージュ?: KinKi Kids「雨のMelody」
       サビの♪雨はギターの涙と叫び のところを
       思い出しました。

甘く香り立つ蘭奢待
キーアイテム:蘭奢待
       東大寺正倉院に収蔵されている香木。天下第一の名香と謳われる。
       正倉院宝物目録での名は黄熟香(おうじゅくこう)で、「蘭奢待」という名は、
       その文字の中に"東・大・寺"の名を隠した雅名である。
       その香は「古めきしずか」と言われる。
       紅沈香と並び、権威者にとって非常に重宝された。
       これまで足利義満、足利義教、足利義政、土岐頼武、織田信長、明治天皇らが切り取っている。
       (wikiより) 
       ※「古めきしずかな蘭奢待」は2番で出てきます。


理性なんて焼き討ちにして
元ネタ:信長の比叡山焼き討ち(元亀2年9月12日(1571年9月30日))

本能寺のまま踊りたい
元ネタ:本能寺の変(天正10年6月2日(1582年6月21日))
    まあ、この敦盛は全体的に本能寺の変のことを語っていますが。


時は今
元ネタ:明智光秀の連歌「ときはいま あめがしたしる 五月かな」
    この歌を読んで謀反(本能寺)の志を固めたとかよくいわれてますね。
    それにしても掛け言葉がよく出来た歌です。

下天のうちをくらぶれば
夢幻のごとくなり

元ネタ:幸若舞「敦盛」より
    ほんと、元ネタも元ネタの本物の「敦盛」です。

    人間五十年、下天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり
    一度生を享け、滅せぬもののあるべきか
    これを菩提の種と思ひ定めざらんは、口惜しかりき次第ぞ
    (歌詞はwikiより)


    「にんげん50年」ではなく「じんかん50年」ということらしいけど、
    多分、信長が50才ぐらいで死んだこともあるので
    にんげん50年 という印象が強い気が個人的にはしている。


忍び草にはwhat should I do?
元ネタ:また出てきた冒頭の小唄。




君の心の方面軍 他の武将には任せない
元ネタ:天正期に入ると、同時多方面に勢力を伸ばせるだけの兵力と財力が織田氏に具わっていた。
    信長は部下の武将に大名級の所領を与え、自由度の高い統治をさせ、周辺の攻略に当たらせた。
    研究者の間では、これら信長配下の新設大名を「軍団」「方面軍」と呼称。
    (wikiより)

二人の定宿、本能寺
防御力は城塞レベル

研究成果?:平成19年(2007年)に行われた本能寺跡の発掘調査では、
      本能寺の変と同時期にあったとされる堀跡や大量の焼け瓦が発見された。
      これにより、寺が城塞としての機能や謀反に備えていた可能性が指摘されており、
      現在も調査が続いている。(wikiより)
      →へえ~!最近の発見じゃないの。


覚えてるかい?
御馬揃えの大パレード

元ネタ:京都御馬揃え(天正9年2月28日(1581年))
    信長は絶頂期にあった。京都の内裏東の馬場にて大々的なデモンストレーションを行なっている。
    これには信長はじめ織田一門のほか、丹羽長秀ら織田軍団の武威を示すものであった
    このときの馬揃えには正親町天皇を招待している。
    (wikiより抜粋)

是非に及ばす
武将と小姓のラブゲーム


風に揺れてる桔梗の旗

元ネタ:明智氏の家紋が桔梗。

古めきしずかな蘭奢待

ビロードのマント脱ぎ捨てて

元ネタ:信長公記より、
    宣教師のルイス・フロイスがマントを信長に贈ったという記述があるらしい。
    ただし、ほんとにふだんから着てたかどうかは不明らしい。
    

本能寺のまま踊りたい

時は今

下天のうちをくらぶれば

夢幻のごとくなり

忍び草にはwhat should I do?



二人の愛それ以外に
滅せぬもののあるべきか?

元ネタ:これも「敦盛」より。

忍び草にはwhat should I do?


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



くぅ~調べるの疲れましたwこれで終わりです!


ということで、わかる範囲で調べたり考えたりしてみましたが、
史実、ギャグ、オマージュ、など、
あらゆる階層で仕掛けがしこんである
恐るべき歌であることが改めてよくわかる名曲です。
そしてめちゃめちゃ勉強になります。
ある意味、日本人でよかった という気持ちにもなるかも。

とにかく戦国鍋クオリティがすばらしい、
信長(村井くん)と蘭丸好きすぎる という気持ちで
まとめてみました。

ぐっときた見出し

2012-10-16 | 好きなもの


なお美の夫 鎧塚氏



なお美 でナオミカワシマ をみんなが思い出せてしまう点
鎧塚 というかっこいい名前と血がワインでできているナオミカワシマ という濃い組み合わせ
ヨロイヅカもそういえばコンビニスイーツとか出してた気がする点
そしてナオミカワシマといえばナンシー関に定期的にマークされる物件だったという記憶

いろいろ合わせてこのふたりは
ナイスカポーだと思わせる点




ぐっと来ました 朝から
お元気でね ヨロイヅカ氏