スカーレット手帖

機嫌のいい観客

大河ドラマ「平清盛」とわたし【1】序~大河ドラマとのつきあい~

2012-06-25 | 映画ドラマまんが
先に断っておきますが、おそらく1回の言及ではまとまらなさそうなので、
思いついたときに数度に分けて書いていこうと思います。

また、このドラマについて話題にあがっている、
視聴率や天皇家の扱い方など関しての個人的主張はとくになく、
ただただ純粋に、ドラマとして しかも 歴史を扱った人間ドラマとしてファンである
という立場を明確にしておきたいと思います。




ということで、
何から書いていきましょうか。

せっかくなので、わたしと大河ドラマの付き合いについて から入りましょうか。


わたしがはじめてNHK大河ドラマを認識したのは
「信長 king of zipangu」
でした。緒方直人主演。92年だから、小2のときか。

[HD]信長 OP  Nobunaga KING OF ZIPANGU

オープニング曲がゴイスー


このドラマは、子供心に、とっても強烈な印象を残しやがりました。
浅井氏の骸骨を金箔塗りにしてお市が酒飲んでる絵が怖くて怖くて。
あと、ナレーターがポルトガル人という設定で、
ややあやふやな日本語で
「聞くところによると、信長さまは…」 という伝聞体で話が進むのと、
画面が全体的に黒いことにより醸し出される不安感がたまらない感じでした。

ともあれ、とにかく信長をきっかけに、
「日曜8時はNHK大河ドラマ」ということを知り、
実家の親の影響もあって、小学校以来、なんとなく大河ドラマをチェックする人生を
歩み始めました。

途中、小学校高学年~中学校ぐらいの年齢に差し掛かると、
「日曜8時はごっつええ感じ」という風潮が高まり、
一時遠のいていたこともあったのですが、
高校生になり、日曜8時枠の「笑う犬」もどんどん面白くなくなるにつれ、
また大河にチャンネルを合わせるようになりました。



大河ドラマの何がいいって、

「どんなことがあっても、淡々と1年間ドラマを描き続けることができる」

ということだと思うんですよ。


題材は、日本人ならだいたいざっくり知っている歴史上の人物で、
結末も史実なのでなんとなくわかっている。
しかし、その人たちについて、制作チームがあらためて思いを馳せて、
1年間、史実を基にした人間ドラマを構築していくのです。
しかもとにかく淡々と毎週、45分のドラマを作っている。
それって、なんかものすごくクリエイティブなことだと思います。

ただ、そんな大河ドラマを眺めていると、「1年間ドラマを放送し続ける」ことに
すごく意義をもってやっている年とそうでない年の差が激しいなあ と思ったりもします。
1クールで終わる話じゃないんだから、
ちゃんとロングタームコミュニケーションしてほしいやん と思うのです。

近年の大河は、まあ、民放ドラマと同次元で勝負するようになった
(敢えてそういう路線を行くことで新規客を取ったという側面もあるので)ので、
一時的なパブリシティ効果のみが先行しがちなのですが、
やはり1年通してやるからには、
そのドラマの『肝』がどっしり据わっている部分を見たい、
そのドラマで伝えようとしているメッセージや美学を感じたい、

と見る側としては思います。

ただ一方で、絶えず伝わってくるメッセージがあるけども、
なまじ練り切れていない内容だったり、よくありすぎる正義が主張だったりすると
すごく底が浅く感じてしまったり、飽きてしまう場合も多くて、
ころ合いが難しいところです。
(実際、このへんの感覚は個人差も多いところだと思うので、わたしの考えとしては… の話。)



そういうわけで、

最近どうもいまいちだなぁ~ 

と思っていたところで出てきた2012年の大河ドラマ「平清盛」なんですが、
わたしにとってこれまで見て来た中でもっとも素晴らしい大河ドラマになりつつある
という気がしています。

ポイントはいくつもあるのですが・・・・





書ききれないので、つづきます。笑

イントロダクションでおわってしまった…

カワイクなくちゃいけないリユウ

2012-06-24 | 観劇ライブ記
今週も行ってまいりました。
なぜか怒濤の観劇月間となってしまった6月でございます。

「カワイクなくちゃいけないリユウ」!!


HPこちら


村井良大くん主演の4人芝居でございます。
村井くんのことについては、また機会があったらブログにも書こうと思いますが、
とにかく2011年のわたしの運命の人(勝手に)でして、
突然応援しはじめて1年弱ですが、「醒めながら見る夢」「大江戸鍋祭り」に続いて
芝居を生で見るのは3本目です。

もともと月初から東京でやっていた演目で、
チケットはそちらを早々にゲットしていたのですが
会社の研修がかぶってしまったので、泣く泣く友人に譲り、
改めて兵庫公演のチケットを取ったという二度手間ないきさつをはさみつつ、
いよいよ という感じでみてきました。
きょうで千秋楽だったようです。



以下、感想。ややネタバレ?




~~~~~~~~~~~


若者4人の恋愛とか生活をめぐるやりとり(というかほぼけんか?)を
2時間4人が出ずっぱりのノンストップでやる という体力勝負のストレートプレイ。
ストーリー展開云々 というより、やり取りのディティールをみせるような形の
芝居でした。
東京では360度客席という構成だったのを、兵庫公演でも再現すべく、
前面以外の3方は舞台上に客席を設置しての上演。
冒頭は、出演者4人がその客席の端にそれぞれ座っており、
スポットライトがあたって劇がはじまる というしかけでした。

4人しかいないので、それぞれによるダイアローグとモノローグでお話が進む。
英語の原作を訳しているため、
ちょっと台詞が全体的に「ディラン&キャサリン」みたいではあった。

参考:ディラン&キャサリン

ああ、オレはいままさに自転車から降りようとしている、ああ、降りるところだ




よかったのは村川絵梨ちゃん!!

いいねえ~~

「顔がいまいち」と言われて激怒しまくる女の子の役がまあ、はまっていたこと。
6年ぐらい前に朝ドラの主役をやっていた時は
あんまりパッとしない感じの子だわ~ と思っていたけど、
去年の「醒めながら」のときもそうだったけど
舞台で生きる道を見つけたのかもな と思わせた。
手足が長いので映えるし!
よくテンションを保ちながらキレ芝居を続けられるものだ。


村井くんはほぼ舞台に居て
残り3人の会話をほぼ受け止めるという立ち位置で
すごく台詞が多い気がした。
植原卓也くんと吉川友ちゃん というのこり二人は今回はじめて知ったのですが、
割と存在感があった。
総じて4人とも、若いのにちゃんと足場が固まりつつある雰囲気を醸し出していた。
たぶん4人とも特に劇団出身の人とかじゃないと思うので、
「異業種から来た」感はあったものの、
場数は各キャリアの中でそれなりに積み上げてきていて、
ちゃんと自信をもって芝居をしている感じがすごく伝わってきた。


アフタートークもあったので聞いたのですが、
村井くんはなんだろうなあ、安定感がある。
戦国鍋テレビでも、居るだけでいつもすごく画面が締まる感じがするのだが、
若者に特有の不安定さ(それが往々にして魅力になる)があまりない。
いつも危なげなく場を仕切りますね。
と言って出過ぎるでもなく、いい案配 というようなかんじ。
ちょっと見、子役出身かと思わせるような安定感なのですが
なんでだろうな。
(子役出身じゃないけどね)
いい育ち方をしたのでしょう。あと、すごく気を使っているのかもしれない。
あと、動きや発声を見ていても、体幹がなんかしっかりしているように見える。
大柄ではないんだけど存在感があるように感じるのも、とても良いと思った。
ほめまくりですみません。ひいきなもので…

大江戸鍋は、まあ、ああいうオモシロ舞台だったので
役の入り込みがどうだのいう感じではなかったと思うのですが、
今回はしっかりと役者としての実力発揮したのではなかろうか。
村井くん次作は大物役者競演、カリスマ脚本家による舞台への出演が控えているので、
また見に行きたいと思います。



今回はほんと、全体的に予想外によかったす。80点。
※タイトルだけはなんかだせえからもうちょっと工夫したらいいのに… と思いました。笑

きょうの夢 沈黙の気配示すー

2012-06-22 | 
アル―コールの川をゆっくり~とわたる 
ながーぐつのリズム こころでよいましょー


あっ、それはエゴラッピンだよ!

[PV] ~Midnight Dejavu~色彩のブルース ego-wrappin'


何べん見てもしゃれてるよなあ エゴラッピン。
この曲聴かなかったら、私ジャズ研に入ってなかったですわ。余談だけど。




また夢を見たんですけど、
今日は、「スタジオパークからこんにちは」のゲストに呼ばれました。
注目の若手医療従事者3人組として。
(何者だよ)
他の一人は向井理似の医者で、アジアの各国で現地の医療に携わった若者。
もう一人は美脚の女医さん。
わたしもなんか一応医者らしい。精神科とかの。

まあ、3人組といっても、3人集めただけで
一応知り合いだけど普段はそれぞれ活動している3人。
しかも、その中で完全にわたしは3番手だ。
コメントもなかなか振られない。
ようやく回ってきたのが、「ゲストへの質問コーナー」で、
視聴者の方から事前に頂いている質問に答えることになるのだが、
他のゲストが、
「カンボジア語であいさつしてみてくださぁい キャッキャッwww」
とかの質問に
「◎▲※☆□(カンボジア語)~~」って答えて
キャッキャされている中、
わたしへの質問は
「これからの高度救命医療はどのようになっていくと思われますか」
っていうなんかそれえー、お昼のワイド番組の質問コーナーで急に聞かれて
答えられる質問じゃないよねえ、という内容で、
答えられずにまごまごしてしまい、急に空気が悪くなる。
「なんか他の質問ないですかぁ」と言ってみるも、
規定の質問に答えず素人のくせにわがままを言う馬鹿女みたいな感じになり、
完全にその場の「駄目な子」扱いを受け、ADに舌打ちされ、
観覧客に失望の目で見られ、自信喪失、顔面蒼白、とにもかくにも屈辱のテレビ出演



そんな夢でした。

疲れてる??

よくある夢パターン

2012-06-21 | 
梅雨時で、しっかり寝れたり全然寝れなかったり色々あるのですが、
相変わらずよく夢をみる(ときはみる)毎日です。

昔から私がよく見る夢のパターンの中で、くりかえしあるのが


みんな普通なんだけど、自分だけ全裸


っていうシチュエーション。
自分だけ全裸で、ふつうに接客したり仕事したり
車の先導したりしなければならない夢をよく見る。
で、羞恥心はすっごいあるのですよ。夢の中で
必死に下だけでも隠そうとするのだが、出る。

なんなんだ。露出願望なのか。
すごいふしぎ。

わたしの興味範囲

2012-06-20 | わたくし
わりと何でも来いな嗜好をしていると思うんだけど、
自分の守備範囲(というか興味範囲。よく移るけど)を考えたいなーと思い
誰の役にも立たない備忘メモだ。


<テレビ>
・バラエティはもうあんまりみないけど、
 むかしお笑いが好きで、高校生の時は「爆笑オンエアバトル」を毎週見まくり
 修学旅行の時にビデオ持って行って移動中にバスで流し、
 センター試験の夜にまで見て母親に激怒された、脛に傷持つ女です。
 お笑い原体験はオール阪神巨人、中田カウスボタン、大木こだまひびきあたりの関西お笑い大御所陣。
 (ABCのホリデーワイドとか、上方漫才まつりの影響だな)
 高校の時はまだちゃんと『芸』をやっていた陣内智則、ペナルティ、バナナマンとか勢いあって好きだった。
 女の人では圧倒的に田上よしえが好きだった。最近出ないけどねえ。
 影響を受け過ぎて一時、喋り方がほとんど田上よしえだった。あの人のことは本当に天才だと思ってる。
 あとから振り返ればなんか、ホリケンっぽくもあったような気がする。
 大学生になってラーメンズがオシャレ度も相まってじわじわ好きになった。ライブビデオみまくった。
 歌番組は歌謡曲が好きでNHKの演歌番組とかも時々見てたけど、だいぶ遠ざかった。 

 いま見ているのは
 ■「清盛」⇒超一生懸命みてる。DVDほしい。
 ■「戦国鍋TV」⇒エリア外だからDVDの発売を一生懸命待ってる。
          あとup動画が見たいがために仮死状態だったニコ動のアカウント大活用中。

 あとは、これは!というドラマがあったときだけみる。
 最近好きだったのは「運命の人」「11人もいる!」
 地元ひいきなので舞台になった「ちりとてちん」はDVDを持っている。
 恋愛ドラマでは「ブザービート」がよかった。
 あとクドカンのヒューマンドラマが好きで「マンハッタンラブストーリー」「吾輩は主婦である」
 あたりは大名作と思っている。


<まんが>
・ちびまる子ちゃんからはじまり、ときめきトゥナイト、きんぎょ注意報、セーラームーン、
 マーマレードボーイ、天使なんかじゃない、ご近所物語 等の小学生時代を経て、
 母親の買ってくる悪女とかを読みながら中学生になり、
 花ざかりの君たちへ、彼氏彼女の事情、NANA、キス、ちょっとしたエロ漫画 等を経てしばらく漫画からは離れており、
 大学時代に友達から借りるなななんきりこやら朝倉ジョージの漫画を読んで
 世の中を斜めに見てみたり、のだめカンタービレから逆流して二宮知子にハマってみたり、
 (天才ファミリーカンパニーがすごい)花咲ける青少年を改めて買いなおして浸ったり、
 最近は江古田ちゃんや猫村さんやアラサーちゃんやモテない系など女の業に興味しんしんの反面
 以前からこっそり興味のあったBL畑に足を踏み入れてみたら大豊作で、
 よしながふみ、ヤマシタトモコ、雲田はるこ あたりにわっしょいしています。
 いちばん直近では「坂道のアポロン」全買いが目新しい出来事です。


<映画>
・基本的に邦画派ですが最近あんまり見なくなった。
 見に行くに値すると思える映画が減ったのか。慣れ過ぎか。
 すごいこれは、と思った映画は「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」。
 体力あるときにしか見返せない。
 大学の時は、ニヤニヤされそうだけど「ジョゼ虎」とかにふつうにはまりまして、
 一方、プラダを着た悪魔とかSATCも好きなミーハーちゃんでもあります。


<舞台演芸>
・劇団四季が好きだけど、たまに見に行く程度で
 大人計画ももしもチケット取れたら見に行くって感じで、
 宝塚も最近ちょっと好きな人がいるからいけたら行くって感じで、
 落語も良い人が来ていたら、
 テニミュも公演が近くに来てくれたら、
 ブルーノートも大御所が来日してくれたら、行きたい気持ちはあります。
 村井良大くんが最近好きだから、見れる舞台には行っておきたい。
 これまでで感動したライブは、ミシェルカミロ・トマティートの演奏と
 ヘレンメリルのこれにてお仕舞い公演。よかったーん。
 ミスチルのドームライブも泣いたよ。
 浅く広く、アンテナに引っ掛かれば行きたいと思っている。


なんかどこまでも書いてしまいそうだからきょうはこのくらいにしといたるわ。(新喜劇風に)
 

モテキと(500)日のサマー

2012-06-19 | 映画ドラマまんが
てめえ、2年遅れのトピックを挙げるでないよ というツッコミが各方面からやってきそうなんだけど、

最近双方のDVDを買ったので書いてみる。


こでが(うちまちがえたけど貴乃花のものまねみたいだからこのままいこう)モテキでねー、


あどでー、こでがでー、
(500)日のサマー

画像のサイズ調整の仕方がよくわからんごめんなさい


モテキがサマーを良い感じで再現した、という話なんですが、
これ、2010年のドラマの時からやってたんだけど、
多分映画公開して半年もたたないうちにパクリ(オマージュ)してて、
私は感動した!!
このスピード感がよかったと思う。
たまたまサマーも見てたから、「ツボ押されたーん」って感じになり、
正直サマーは「このーおしゃれさん御用達映画め」って思いながら見てたのに
モテキがほめるからちょっと好きになったじゃないの。

っていう個人的感想。


リトルショップ・オブ・ホラーズ

2012-06-18 | 観劇ライブ記
なんでそんなに舞台ばっかり見ているのよ とか言われるかもしれませんが
たまたまです。
去年まで無為に服ばっかり買っていた分が、今年急に全部観劇費になっているだけの話です。

スカート1枚=観劇1回分

今まで 

スカート>観劇

だったのが

スカート<観劇

になったという話です。
成長したでしょ!?



そんなことで、
急な出張があったので、合わせて見られる舞台を… と思い、
下北沢で上演中の「リトルショップ・オブ・ホラーズ」に行ってきた。






はいー、もちろんふく君こと半兵衛ことマンショこと相葉っちが見たいからに決まっているじゃない。

相葉君。綺麗な顔だ。




あと下北沢に行きたかった っていう、
去年東京に住んでた時にもよくやった、「街に行きたいから理由を見つけて行く」というパターン。

またもや事前情報を何も入れず、
東京ぶらぶら節 という感じで京王線から華麗に下車。
時間調整のため、華麗にヴィレッジヴァンガードへ入店。
どうでもいいけどビレバンてすごく大学時代のことを思い出させる。
大学の近くにあったんですよ。
よく行ってました。サブカル(ワラ の空気を学びに…
feel youngの漫画が好きな私が好き、みたいなさぁ。
遅れて来た中二病をこっそり発症、ひそかに完治、
そしてこんなひねくれ女が出来あがった次第です。一丁あがりの巻です。

そんなビレバンの店内に山積みにされる星野源表紙のMUSICA



愛されてるね!源ちゃん!!


と、開演前にテンションが上がったところで、舞台です。

女性客がまあ、多いこと。
それはそうだろうとか思いながらね。
意外だったのは子連れ客がいたこと。
たしかに、コメディホラーなので楽しめる要素はあるようだ。

知らなかったのだけど、このタイトル、
2年前の再演ということだそうで、
前回はDAIGOと安部なつみでやったみたいです。
DAIGO、たしかにこの役はまりそうだ…
(ラブシャッフルの役になんとなく近いからね)

ということで、

作品自体は敢えてのB級感満載の内容なので、
相葉くん、がんばっていた。
汗かきまくっていた。ズボンに。もっと濃色のズボン履かせてやりなさいよと思いました。笑
声が高いのよね。歌がかなり良かったと思うな。よくカツゼツが回っていた。あと背が高い。

ヒロインのフランク莉奈ちゃんはとっても初々しい演技をやっていた。
体が大きいから見栄えはするし、歌は上手いのだろう。
剪定される前の枝がいっぱいついている感じはするが、今後の活躍に期待ってかんじ。
むしろ本多劇場の舞台が狭すぎて彼女のサイズ感に合っていないかもしれないね。
(おい、私は何者だ)

あとは尾藤イサオのしゃがれ声が聴きとれず若干苦労。
再演ということもあり、セリフが慣れ過ぎてて流れるようにしゃべっていたからね。

最初なんとなく話の流れや演技のノリがつかめず、ハラハラしながら見ていたのだけど、
後半みんな声が出てきてかなり尻あがりによくなった印象。


そしてそのいい流れを作っていたのは明らかにこの人だった。
初めて知ったのだけど、
新納慎也さん。一番左の人。



変態サディスト歯医者の役で、この人も2回目らしいのですが、
抜群に安定しておもしろかった。舞台の人ですね。

こういう「回してくれる」役者(役どころにもよるんだけど)がいるといないとでは
やっぱり大違いなんだなー ということをすごく感じた1日でした。
一気に空気を作ってたなー すごいなぁ

もう今週千秋楽のようなので、最後まで駆け抜けろマンショ!
と応援しています。
個人的満足度:68点 

シレンとラギ

2012-06-18 | 観劇ライブ記
さあ、また間が空いてしまいましたが、観劇メモですわ。


初めていってきました!劇団☆新感線の舞台♡
その名もいのうえ歌舞伎「シレンとラギ



主演は藤原竜也と永作博美。
毎回ながらシズル感のあるキャストだなぁ。



正直、わたしは新感線はゲキシネでしか見たことがなくて、
見た演目だけで言えば

・メタルマクベス
・五右衛門ロック
・蜉蝣峠
・蛮幽記
・薔薇とサムライ

ぐらい。
この中だとメタルマクベスが一番好きだったかなぁ。内野聖陽の存在感がね…
蛮幽記もよかったですけど。上川隆也さんが… (やはり生え抜き舞台俳優は実力が違うぞ)
本公演時のチケットは、あまりまじめに取ろうとしなかったこともあったんだけど
(どうせ取れないから)、今回は舞台好きの同僚からダブりチケットを買えたので
ありがたく青山劇場に出向いてまいりました。

青山劇場、初めて行ったけど割りかし歴史がありそうだ。
近くにある青山学院大学をながめながら、
こんなところに毎日通う学園生活をしていた人の価値観てすごそう、
なんて想いにふけってしまうよね。
あすなろ白書ー!


そんなわけで、肝心の舞台なのですが、
さすがでございます。
金がかかっています。
迫力がとてもあります。

個人的に思うに、藤原竜也と森山未来は、テレビではなんかいまいちなんだけど
舞台に上がった瞬間に燦然と輝く発光体のような人たちなんだよね。
藤原竜也の、もう30なのに、みずみずしい少年っぷりは一体なんなんだ。
あと意外に背が高いからねー、永作さんとのコントラストが映えます。

あと、高橋克実さんね。
この人、バラエティで見慣れすぎていて、しかもそれがハマりすぎているために
舞台でワルモノっぽい振る舞いをされてもちょっと見始めは笑ってしまうんですけど、
役者だねー ほんとに。存在感がとてもあります。キモイです。


ここからネタバレなんですが、(反転plz)


あー、やっぱり親子ね。
って、シナリオは大体序盤で読めます。
そりゃそうだろー
20年前に産んだ子を捨てた毒使いで伝説の殺し屋の女と
天性の技を持つ若きソルジャーって。
そりゃあ親子だろと。
どうでもいいけど永作さんは出産以降、母文脈の作品が多いですね。
でも20才の息子と知らず恋に落ちてしまうということへの説得力は
永作博美だから出る、という感じかな。芯があり強いんだけど、儚そうで孤独そうでミステリアス。
あて書きですねぇ。

でも、そこからがすごかった。演出が。
近親相姦してしまったー!! というシレンの心象風景ね。
追いつめられて、自分の産んだ子がそのまま上に乗ってきて、
さらにその父も加えて同衾の悪夢、というところがね… すごかったね。
かなり後味がわるいんだけれど、凄みを感じましたです。
これぞいのうえ歌舞伎というかんじ?
第一幕終了時の桜吹雪の舞い感もたまらなかったです。

血で人を救う、そのために異端のふたりが旅に出る、
という結末は、
まあ、ふたりとも殺すのでないのならばそれしかないんだろう
というまとめ方だなぁ と思ったのですが、
私はこの際、ふたりとも殺してしまってもいいんじゃないかな とちょっと思いました。
だってその方が美しいじゃないか。おう、異論は認める。
でも新感線の舞台はいつも、わりと大団円(生かす方向)でまとめる気がします。
そういう精神なんだね。




ネタバレ以上。
まだまだ東京公演は続くようですね。
商業演劇のトップ、劇団新感線。観れてよかった。
次回も機会があればぜひチケットとりたい。または、取ってくれた人から買いたいです。
今回は自分採点、80点です。