スカーレット手帖

機嫌のいい観客

会社に報告する

2012-07-23 | 結婚に至るまでの段取り
結婚を会社の上司に報告することになった。
顔合わせが終わってからすぐあとのことだ。


結婚を会社に報告、
なかなかこれは、一世一代のことではないか。

とはいえ、予測される不安がすでにあった。

わたしは某社で働き入社6年目。大雑把に言えばマーケティングセクション。
総合職なので、東名阪の転勤があって、いまは支社勤めだ。
結婚相手は関東で働いている。
今後の事を考えると東京に異動させてくれ、と上司にお願いすることになる。
すなわち結婚報告は異動願いでもあり、
ふつうの「おめでとう」では済まないだろうなー ということは
結婚するぞ と決める前から自明の事でございました。

とりあえず直属の部長に言うことにした。



私「あのー、ご報告があるんですけど」

ブ「はいはい」

私「結婚する事になりまして」

ブ「えっ、そうなの!!いつ?」

私「年末ごろに籍をと考えていまして…」

ブ「そうなの。お相手は?」

私「あのー、大学の知り合いでして。関東にいます。
  (中略)
  転勤できますか?」

ブ「うーん、たぶんすぐには無理。
  3年とか、5年とか、かかるかも」

私「(まじかよ)・・・・そうですねぇ」


私は、感極まって泣いた。
うれし泣きではなく、不安泣き。
完全に気が動転していたのである。
予測通りだったが、はっきり言われるとつらい。

しかし、しょうがないのである。
そういうふうな職場を選んだのは私。むしろ普段は、いいこともいろいろある。
(裁量それなりにあるし)
そして、
そんな中で結婚を決めた。できたら子供も持ちたい。
人生で進めたいコマは周りの条件が整うのを待っていても仕方ない。
ピースが揃いきらなくても、ぐいぐい出来ることからやっていかねばならぬ。
女だからなんとか都合してよ、という論法とか、
踏み込んだら泥沼な感じだから、「事実」を積み上げていくようにしたい。

ていうか、選択方法がいっぱいある というふうに思うようにして
頑張ろうと思う。


決意表明のようなものになってしまった。

顔を合わせる

2012-07-17 | 結婚に至るまでの段取り
結婚という話になり、まず出たのが、
「いかに、関係者の顔を合わせるか」
ということである。

関係者とここで言うのは、主に両親、および兄弟および祖父母
といったような関係の直結するひとたちのこと。


(0:向こうが私の親に顔見せに来る(昨夏))
という段階を踏んだ上で
1:私が向こうの親に顔見せに行く(2月)
2:向こうが改めて私の親に結婚について話をしに来る(4月)
3:私が再び向こうの親に結婚について話をしに行く(6月)

というスケジュールにて、各親に2回ずつ、顔を見せたあとで
先日、双方メンバーで顔を合わせてきたぜぇ~
ふつうの流れだろ~?

レストランでなんか、あの、個室のところで。
テンションがあがるように、なんか、高層階のところで。

出欠、取りまーす!
Are you ready 番号?

1!(先方父)
2!(先方母)
3!(うちの父親)
4!(うちの母親)
5!(彼)
6!(わたし)

ウーイェイ!

ってゆう、zなき時代のももくろちゃん的な(数的な面で)
メンツでの集合を行いました。
※色は適当ですよごめん


あーね、なんかもーね、
これ緊張しました。
しかも、わたしは、空気上
「一番緊張してないんですよ~」という体を装いながらいろんな人に話を振る
という重要なポジションをになっていたため、
あっというまに2時間半喋っていました。
なんか記憶がほぼ抜けているわ。ワインも飲んだし。
ごはんは美味しかった。さすがだ。

思っていたよりもうちの両親が語りだし、
「あー、ほんとにうちは感傷的な一族なんだなぁ」ということを
しみじみと感じた一面もございましたが
総論としては和やかに終了。


そしてお会計がねー、これすごい。
「ゴチになります」レベルでして、
われわれ二人で持ちます(キリッ
とかやった手前、フンフンフーン♪的な感じで
驚愕の支払いを行(ってもら)うことになりました。
やっぱ高級レストランって、高級なのね!


結婚の準備砂漠を考えると、まだまだ天竺(ゴール)は遠いのですが、
とりあえず第一のステップが終わったな、オイ。
よく考えたら「花嫁」ポジションって、
プロジェクトリーダーでありつつヒロイン
という非常に多面的な働きを行わねばならず、
(「お嫁さんの好きなようにやってね」という名の丸投げと、
 じゃあほんとに好きなようにやろう(もしくは特にやりたくないんで簡素化の方向で、などの舵取り)とすると
 多方面から教育的指導が入るという辛い立場)

全国の女性がこれをやってると思うと頭が下がる、っていうか
まじでこれかなりのスキルとバランス感覚が求められる、
いわゆるふつうに「結婚式で輝く」ためにはいったいどんだけ鍛錬せにゃいかんのか、
と、
途方に暮れさせられます。

いやあ… 大変な感じかもしれない。

ウィキッド

2012-07-16 | 観劇ライブ記


日本で開演もう5周年なのね。
ちょうど私が就職した時に汐留で開幕した、劇団四季のミュージカル「ウィキッド」をようやく観てきました。

今回は2階はしっこのC席っちゅう3000円の席で、
お誘いをいただいたので何の気なしに見に行ったという感じだったのですが、
どっこいそこはさすが四季。(というかブロードウェイミュージカル)
相変わらずのハイクオリティ舞台装置と歌ダンス。
さらに考えさせられる奥が深いテーマが隠されていました。

このミュージカルは「オズの魔法使い」のアナザーストーリーという位置づけの作品なのですが、
私は実は、「オズの魔法使い」をよく知りません。
なんか、「メアリーポピンズ」とかもそうなんだけど、
名前は知ってるんだけど、モチーフとかなんとなくわかるんだけど、
「えっと、それ結局どういう結末だったっけ」っていう作品ってありますよね。
あれはなんでだろうな。定番童話になるほどの歴史がない作品ということかな。
(でも「オズの~」はアメリカではめっちゃポピュラーらしい)


おはなしとしては、
『善い魔女』と『悪い魔女』の知られざる青春時代の親交と決別
みたいなことなんだけど、なんせオズのことを知らないから
いったいどこをどうオマージュしているのかが理解できず、
ふつうにただただ、ライブエンタテイメントとして楽しんでみた。
家に帰ってきて、いろいろ調べてみたら、
ちょっとした見所みたいなのがほんとうにいろいろとあるらしく、
リピーターも多いらしい。すげえな。

で、素朴な感想としては。
これは、コアターゲットはある程度年齢行った女性だな」
ということです。
エンターテイメントとして、もちろん単純におもちゃ箱みたいなすてきさがあるのは
いつもの劇団四季なんだけど、
ほんとのあじわいがわかるのはきっとある程度酸いも甘いも噛み締めたおとなの女性だろうな。

具体的にいうと、あれです。
「モテ系」VS「モテない系」みたいな、
「クラスの中心女子」VS「地味系女子」みたいな、
「天然」VS「理論派」みたいな。
そんなふたりの女の衝突と成長と生き様の物語。
(まあどう考えてもモテない系の緑色の魔女が周りから理不尽に振り回され過ぎなんだけど。ちょっとイライラするぐらい。)
好きだろ?「大人女子」のみなさんは。そういう女の話が。

この二人の魔女っ子を巡って、いろいろ悲喜劇があり、
メンズが入ってきたり敵が出てきたり大変なんですけど、
とにかく女が強い話だった。
考えさせられるぜ…


あーっ、予備知識を注入した状態で、もう一回みたい!!

85点です。(予備知識不足で楽しめなかった感あり… ざんねん。)

大河ドラマ「平清盛」とわたし【2】「群像劇」という視点

2012-07-11 | 映画ドラマまんが
さて、だいぶ空いてしまったのであるが、前回に引き続きまして、
大河ドラマ「平清盛」への愛をつれづれなるままに。


なぜこのドラマが自分に響いてくるのか、ということを
放送を観るたびに考えていたのですが、
同様にtwitterやblogなどで日本中の清盛ファンのひとびと(総じて文章がうますぎる)の
発言を見ていて気づいたことがあります。

それはズバリ、

「群像劇」である

という点。


これまでの大河歴で自分が多少なりとも惹かれて
記憶に残っているドラマって、

99年「元禄繚乱」


04年「新撰組!」


の2作なのですが、
これらが好きな理由について、自分では
「ライトな日本史好きとして、わかりやすくてベタなテーマだから」ということだと思ってた。
でも、「群像劇」という視点から考えると、
これらにも共通するものがあるかもしれない と思えてきました。



忘れがちなんだけど、
ひとつの歴史的事実(乱とか、戦いとか、政権交代とか)がある後ろでは、
いろんな人が動いていていろんなことを考えていて、
しかもオンタイムなんだから、あとから振り返ったらたくさん無駄なこともあるはずなんですよ。
未来はわからないのだから。

でも歴史の教科書になってしまうと事項しか描かれていなくて、
なぜそんなことになったのか、感情はどうだったのか、わけがわからない。
実際の人物はもうこの世にいないので、検証はできませんが、
その行間をフィクションで埋めながら、物語にしていくのが歴史ドラマのおもしろさです。


とはいえ、やはりドラマを作るとなると主役目線になりがちで、
なぜか主役のところにいっつもいいボールが来るようになっている
というのは多くの大河ドラマで見てきて、辟易した気分になってくるところでした。
主役が魔法使い的ポジション。

それが、今年の清盛ではそのことを感じさせない。
登場人物のほとんどすべての人の感情や思惑がハンパなく盛り込まれてる。
それどころか、6月頃、清盛が一族の長になるまで、
(個人的に見て)ほとんど主人公に光が当たってなくて、
脇の人の濃いい人生を全力で描いていると思いました。
どの人物にも生きる指針みたいなものがあって、
(かといって全員「芯がある」とかいうわけじゃない。「ふわふわ」とした人もいる。それはそれで生き方。)
自分の理屈と法則に則って生きている ということに説得力を感じさせます。


それぞれの意志をもった人間が集まっていて、
それが個性を放ちながら画面の中におさまっている様が生き生きと見られる群像劇。
不完全なところもある人たちが、集まって、生きて、「空気」を作っていたんだと感じさせるドラマ。


そして、制作チーム自身もまた、明確な意志をもって創っているんだろうな、
ということを画面を通してとても感じさせる、一貫した「美学」を感じさせるすばらしいドラマだと思います。



なんか、抽象的なほめが続きますが。。
また別の視点からについては、次回以降!

交際とその結末

2012-07-09 | 結婚に至るまでの段取り
ぐずぐずしている間に2012年の七夕も終わってしまった。


なんてなあ、そうだな、年中行事にたいしてまじめに思いを傾けたのは
いつが最後のことか。
小学校卒業でイベントごとへのオフィシャルな参加はおわり、
それでもなんとなく実家のときはクリスマスとか誕生日とかあった気がするけど
大学で一人暮らししてみろ、もうそんなの全然特別じゃないんだぞ。
しかも、「七夕」なんてその中でも別に祝日でもなんでもない、
梅雨の一日だぜ。


織姫と彦星、今年は会えるのかなぁ、
会えるといいね!わたしたちみたいに…
なんて、背の高い彼氏を微笑みながら見上げて、
ふたりいっしょに笹に願いの短冊をつるし、
抱き寄せられながら夜は天の川を見つめて
BGMはドリカムの「7月7日、晴れ」



なんていうことをもしもやったりしたら、
すごく経済的に貢献していると思うけどなあ。
(笹、折り紙、飾りのもの(ホームセンターまたはドンキホーテにて購入)
 お互い会うために電車代、夕食代、ホテル代 等諸経費、
 ※場合によっては浴衣等の特別衣装を調達
 良い感じの曲をダウンロードするための金、ipod、充電費)
やってませんよ。



最近、周りで結婚がラッシュでござる。
84年生まれの人間はことし28才となり、
適齢期まっさかりだ。
山田優も結婚したしなあ。(小栗旬と)

「24~28才ぐらいが一番楽しい時よ!」

と、25ぐらいのときに33の友人に言われたのだが、
それを思うと今年で楽しい時も終わりだよ。
年齢は数字にしか過ぎないなあ とおもう側面もありつつ、
何か次へ進まなければいけない機運が高まる、昨今。

「20代の女子はカワイク楽しくおらねばならぬ」
「そんな中、彼氏にいい感じでプロポーズされる」
「喜んで受け入れ、結婚」

という流れになるべし、という空気は依然としてある。
そんななか、
わたしは、上記のような流れではなかったものの、今年の年初に、
「ことしは結婚というものを明確にめざして進む」
という方向に舵を切ることにきめた。
そしていまのところ、その行程をどんぶらこどんぶらこと順番に進んでいる。


結局、ジャジャーン といういい感じのプロポーズは特になく
いかんせん、far from ロマンチック なのだが、
人生をどう進めるべきか と冷静に考えた時に、
生活チームとしてきっといい感じになれるのではないかと思った。

交際は楽しいのだが、
深い交際はいろいろ面倒なこともある。
しかし、どうやったってそういったことの繰返しなのだと思う。
そして、男女交際のあとには結婚という関門が立ちはだかるが、
忘れてはならない、その先には親戚付き合いという新たな交際が待っているぜ。
交際からは逃れられない。
交際スパイラルだ。あははは。

どう考えてもこの先いろいろあるし、老けるし、そもそもいま遠距離だし、
仕事どうするかとか、まず結婚式まわりの行事を考えただけでもめまいするし、
いろいろ大変っぽいんだけど、でもなあ。
きみしかいないだろう。
そしてきっと、きみもわたししかいないと思っていることだろう。

そうした謎の使命感で動く2012年夏。
残りの今年のカレンダーの日付の前にぜんぶ「独身最後の…」
と付けられると思うと、
日々がなにやら楽しいです。
(精神的にはじょじょに追いつめられつつあるが)


というわけで、
結婚するまでのメモをつけれる限りでつけていきたいとおもいます。