スカーレット手帖

機嫌のいい観客

『ライチ☆光クラブ』再演 -全力でブシャアアアア-

2013-12-24 | 観劇ライブ記
初演が話題になっていたころから気になっていた「ライチ★光クラブ」
今回、るフェアと日程が重なったので、チケットを取ってみました。23日マチネ。
再演があってよかったな。キャストもほとんど同じでした。
はい!ネタバレしていきますよ!!




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舞台『ライチ☆光クラブ』再演
【劇場】 AiiA Theater Tokyo
【原作】 古屋兎丸
【脚本・演出】 江本純子
【出演者】
 ゼラ・・・木村 了
 タミヤ・・・中尾明慶
 ジャイボ・・・玉城裕規
 雷蔵・・・佐藤永典
 ヤコブ・・・宮下雄也
 デンタク・・・富岡晃一郎
 カネダ・・・廣瀬大介
 ダフ・・・加藤真央
 ニコ・・・平沼紀久
 ライチ・・・オレノグラフィティ

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この舞台、ひとことで言えば、激しくグロい(わかってたけど)
想像以上にあまりに血しぶきが飛びすぎて、途中からもはや志村けんのコントの世界に見えてきました。
序盤、ふなっしーの人形を出してくるシーンがあったんだけど、
「梨汁ブシャアアアア」血しぶきブシャアアアのフラグですよね…?
いやー、ほんとこの演目、普段の自分の嗜好では絶対取らないチケットですよ!
でもこう言おう、

見てよかった!
今年の汚れ今年の内に!!ノンストップ2時間爽快スプラッタ地獄!!!



お話はほぼ全編、秘密基地の中での展開。
ある少年が独裁する少年グループの残忍さが際立つ冒頭ですが、彼らが生み出した機械(名前はライチ)がさらってきた
一人の少女の登場により状況は一変。
彼女とライチが心を通わせていったことがきっかけで、徐々に少年グループの歯車がくるっていく様子が描かれています。
で、最終的には全員、死にます。

細かなストーリーはともかく、
クライマックスの、ライチ大暴走シーンはもうなんというか、これでもかこれでもかで、
ちょっとあまりにも見事でした。
廣瀬くん(カネダ)は身体半分にへし折られたり、
さとちゃん(雷蔵。メイクとマニキュア似合いすぎでかわいい。)は顔面えぐられたり、
上半身引っこ抜かれたりパチンコ玉貫通させられたり、
もう、字面こわいけど、面白すぎました。毎回血しぶき大放出。
一番最後に木村了くん(ゼラ)が、IQサプリのエンディングの伊藤四朗のように
上からドシャアアアと大量の血糊をかぶったのは… 正直笑ってしまいました。
イケメン八犬伝の、懐から連続玉ポワンシーンを思い出しましたが
それを遥かかなたに引き離す、衝撃の連続殺人シーンでございました。

そんで、
まあほんと、今回は玉城裕規くん(ジャイボ)がすごかった。
妖艶淫靡、底知れない。迫力が堅気のものではない。深紅の口紅似合いすぎる。
セリフがない時でも、隅っこでただたたずんでいるときも、始終、目がイッている。
ついついオペラグラスを傾けてしまうではないですか。なんと美味しい人。
わりと物語のカギを握る謎の役割なのですが、これ、この人にしか出来ないね。
パンフレットめくったところの、原作者に馬乗りになってるところの愉悦の表情な。
エロ台詞もなんのその、大阪のおばちゃんのような声で連発しながら、狂った少年そのものになっていました。
最期も彼の血しぶきだけ色が濃かった気がするんだけどどうなのかな。量もひときわだったんですけど。
プールのあとにうがいするみたいな勢いで噴出する血しぶきに向かってってましたけど。もう感服。

めちゃくちゃ見応えがあった。
役者さんたちをほめたたえたい。
でもきっと楽しいと思うわ。あんだけやりきれるのなら。
それにしても、この再演は全部で10日間ぐらいやってると思うんだけど、
1日1~2回の血まみれ地獄をこんなに連続でやったら
ちょっと精神がおかしくなってしまうのではなかろうか。
少なくとも、すごい悪夢は見そうだと思う。

ていうかそれより何より、2公演のときどうやって掃除とかしてるんでしょうね!?
13時半~15時半の公演で、まあ16時過ぎぐらいに全員はけるとして、
次18時半からの公演だけど18時にお客さん入っちゃうことを考えると
正味1.5時間ぐらいで舞台と役者と各セクションを整えなければいけないじゃないですか。
舞台をどうやって片付けているのだろうか。
氷帝戦のヘビーレインなんかちっともヘビーじゃなかったわっていうぐらいの量の水(しかも色水)
があふれかえっていますけど、舞台上の排水どうなってんの?セットへの色移りとか大丈夫なの!?
出演者のみんなが入れるだけのお風呂のスペースは近くにあるの??
ていうか何個シャワーあるの?順番に入っているのかしら!?
白い部分がぜんぶ真っ赤に染まる衣装の控えは何着用意しているの?
香盤が知りたい!! スタッフになりたい!!!お片付けを手伝いたい!!!!
という、不思議な欲求が沸いてきた、はじめての舞台でもありました。


+++

そして今回のさらなる収穫といえば、
前日のるフェアから引き続いて同演目を連続で見物し、初対面にも関わらず
瞬時に意気投合し、やたら盛り上がった話ができたtwitterつながりのこぐしさん。
衝撃のライチのアフターをご一緒できたのは、特によかった。
終演後に、主に玉城くん(玉ちゅん)の魅力を軸にしながら、話に花が咲きました。
フード萌えとスターダストDDといえば、で腕に覚えありの彼女がイケメン界隈に向ける独自の視点が大炸裂で、大変、勉強になりました。
良く考えれば今まで声に出して誰かと話したことのなかった細かい嗜好までさらけ出してしまったような気がするが、
特に違和感がなく会話出来てしまうところがすごい!!
そんでデスティニーのサントラCDまでもらってしまったよ!
こぐさんありがとう!!!! また現場でご一緒しましょう!!!!


あー面白かった。

★追記★
 こぐしさんのぶろぐにも感想が!
 そうそう、スコスコして最終的にブシャアーってなったよね…! 花盛り!夢見がち!乙女の祈り!!(なんとなくZ女戦争歌いたくなるね)
 

歳末明治座 る・フェア 年末だよ!みんな集合!! -ぴろし!大丈夫か!!-

2013-12-23 | 観劇ライブ記
「る・フェア」行って参りましたー。
22日(日)ソワレです。



なんかこのフォーマットももう定番ですね。

明治座は大江戸鍋祭につづき、2年ぶり2回目でした。
去年(今年年始か)は青山劇場のやつではなくて、年明けの武士ロックに参加したのですが、(そして感極まって号泣)
今回は題材が鎌倉だったり、出演者も新顔の人と鍋メンバーのバランスがよく、
寵愛対象のテニス部関連の人たちも出るというので、チケット取ってみました。
(↑こういう言葉遣いをするようになっている自分がどんどんとヤバい)

席入ってみたら、今回は2階席の左側。
やばい、花道ぜんぜんみえない。
むしろ花道今回つぶしたのかな?ぐらいに思ってました。あるじゃないの。
あんなに花道を見えない席を作るのはどうなのかしら明治座さん。と、少し思う。
(一応モニターあるけどさ)

そして本編。
主役のひとり、三上真史くんが、いつもの園芸案内のトーンでさわやかに司会者の役をやりつつ登場し、
オリンピックとかをパロりつつ今回もお祭りトーンで開幕しました。
(正直、個人的には三上くんこの座組であんまり司会者やらない方が良いと思う。
 切り替えが大変だし。)

お話は、源義経を中心とした創作劇。いわゆる「逸話のある名場面」的なものも出てきますが
実は結構このあたり、わたしは歴史があやふやです。
源義経、今回演じるのは「ぴろし」こと矢崎広くんだったのですが…

ぴ、ぴろし… 声、どしたん…!?
どう見ても体調が悪い座長・矢崎広。喉が荒れまくっているではないの。
終始痛々しい声で芝居をやるぴろし氏。途中から可哀想になってきてしまった。
風邪なのか。アクションやってるけど大丈夫なのか。キャラをよそに募っていく不安。
ぶっきらぼうに見えるのは役作りなのか体調不良なのか。最後までよくわかりゃせんでした。
ぴろしについては、芝居や鍋ライブでこれまで何回か見ているけど、
いつも同世代の中でもっとも声が出ている人なので、今回、第一声を聞いてほんとにビックリした。
本人はさぞ悔しかったのではなかろうか。
きっとshowも、声が好調なら生歌でやってくれたかもしれないと思うと、ちょっと残念でしたが
それを上回る圧倒的な体調の悪さが出ていたので、もう出てくれただけでじゅうぶんです!ってなりました。
チェーンで吊られたり、神輿で担がれたり、よくがんばった。養生してや。


ちなみに今回の私のロックオンメン(オペラグラスでガン見する対象)は、久保田秀敏くんでした。
かっこいい。
ホストのときも思ったけど、彼の魅力は思わずデッサンしたくなるかっこよさである。(スキル的にできませんが)
彼は、顔とかのディティールうんぬんよりも(薄顔の美形なんだけど)、
遠目から見た髪型とか服装とかも含めて「フォームがすごく今風」。
そしてここまで見てきている限り、おもしろいことをやっても「崩れない」。
今回なんて「6才の徳川家光の役」というおかしすぎる役ですけど(扮装は大人)、崩れない。
普段生活している中で、オシャレな人っていつも崩れないな、という感覚があるんだけどそれに近い。
久保田くんはもと美容師ということもあり、基本オシャレで、計算されているのだろうが、計算の自意識がこぼれない。ナチュラルに崩れないのである。
こういう奴は、モテる。
逆に言えばあまり人間味が見えないのかもしれない。冷たそうだし。
まあ、そんなことも含め、私の中で鈴木拡樹くんとデッサンしたくなる部門上位を争うイケメンである。

蛯原友里(エビちゃん)に似ていると思う。(特に口元)

※個人の意見です

かむろ∞のときには崩れないのにかわいかった。
かむろかわいいほんとにかわいい。あーたまらん。
昨年の大河・平清盛のときも、森田剛が京に放った刺客・「禿」がツボだった私的には
今回かむろ∞で萌え上がっていました。
曲も一番好きです。
一番最後に「時代」を歌うんですが、そのときに、となりにいるカネケン(兼崎健太郎)が
マイクを久保田くんの口元に近づけて行くのをゆーっくり戻していくところの攻防がたまらんかった。
超イラスト化したかったです。いや、絶対にあれは誰かがしてる気がする。


あとパフォーマンスですごいな、と改めて見直したのは
大山真志くんと橋本のあっちゃんでしたね。
役どころがよいのもありましたが、2人とも芝居が太くてかっこいいー!
大山くんは大江戸も出てたと思うんだけど、
なんか一気に線が太くなって存在感が増した気がするのは気のせいか。
(弱虫ペダル)田所先輩を直近でやっていたからなのか。ちょっと、でかくね?
あと、歌めっちゃうまい。
逆に橋本淳くんは、決して大男ではないんだけど、すごく頼りになる「弁慶」を演じていて、
衣装やメイクの作り込みが一番本格的だったのもあって、一人だけ逆に何か、違う次元の舞台の人みたいになっていた。
ぴろしはほんと、彼を受けていい芝居がしたかったんだろうなと思う。
橋本あっちゃんは次回作、柿喰う客の演目を観に行く予定なので、楽しみです。

全般的なことで言えば、まあ、とりあえず「長過ぎ」ですかね。
明治座は毎回結構なお値段なので、いろいろサービスをつめこもう! ということかもしれないですが、
今回は特にお芝居が、シリアスなのかギャグなのか、どっちつかずになってた印象。
これまでやってきたような「有名作品のオマージュ」も残し、コバケン・コバカツあたりの「るひまノリ」も残してるけど
歌舞伎の演目の見せ所を入れてみたり歴史上の有名人物も結構配してみたりして、
そして芝居の軸として「価値のない人間なんていないよ」という結構よくあるメッセージを入れてみたり…と、いうことで、
ちょっと私、2幕寝ちゃいました。ごめんなさいzzz
役者の扮装も気合い入ってるのとそうでないのが激しいので、そういう意味でもようわからんことになるのですな(芝居として見ると)。

でも、ショーはおもしろかったな。(かむろが)
showの最後に三上くんが「8時間の芝居をやっているようですが…」と
へろへろになりながらコメントしていたのが印象的でした。(4時間×2セット)
やっぱ三上くんに全体仕切らせすぎだよ!!笑


11年の新春鍋祭の好調からの流れでだいぶここまで走ってきた感があるけど、
鍋効果(知識)がないと面白みがあまり見いだせないのはちょっと辛いかな、と
そろそろ感じてきました。

とはいいつつ、まあ楽しかったかな、と。
松村雄基さんが相変わらずヘンタイな感じの役だったのがよかったです。
パンフレットに載ってる俳句見たら一人だけ字がうますぎる(師範)。
さすがや。

+++

てなわけで、舞台の感想は以上ですが、
今回なんと、これの終演後に、これまでtwitter上で相互フォローし仲良くしていた人と
現場で会って(初対面で)ご飯を食べに行く、という、わたしの人生史上初の出来事を体験しました。
結論から申しますとすばらしい邂逅だったわけですが、
それは次回、ライチの件でまとめて書きます。てへ。

銀河英雄伝説 第四章 前篇 激突前夜 -私も宇宙に連れてって!!!-

2013-12-02 | 観劇ライブ記
「銀英伝」「銀英伝」と以前からその略称だけはよく耳にしていた、『銀河英雄伝説』。
昨年は宝塚宙組トップお披露目公演でも採用されて、
そのイメージビジュアルを見た時は美しさにびっくりした。


これな。美!!!
ちょっと見に行きたかったです。

で、今回は、このビジュアルを見まして、

間宮祥太朗くんが美しすぎるだろうと思い、ついチケットを取りました次第です。
見た目から行くタイプですから。ねえ。

会場に行くとまずは、男性客が結構多いのにびっくり。それもけっこう40代、50代ぐらいのお兄様方。
設定がしっかり作られた物語で、武器や宇宙船など男の衝動をかきたてるからかな と思った。
小説からはじまり、アニメ、舞台も何作かやっていると、長年のファンの人が多いのだと思う。

正直私は昔から「ザ・SF」は苦手で、
機動戦隊とか攻殻機動隊とか宇宙戦争とかエヴァンゲリオンとかマジェスティックプリンスとか、
漢字とカタカナの多いなんかそういうやつ全般が視界に入ってくると
目を細めて少しずつその場からいなくなるタイプの人間としてこれまで生きてきており、
宇宙関連はアルマゲドンと実写版ヤマトぐらいしかちゃんと見たことがないので、
この客層を見て、若干不安を覚えたのはたしかでした。(女の人ももちろん多いんだけど)

しかも開演前に、衣装をつけたアンサンブル役の男女数名が
ロビーフロアを巡回しながらこれまでの戦いについて図示しながら説明してくれていたのを
しっかり聞く余裕がなかった。
「第4章」という途中から参加の舞台なんで、まあ全部は把握できないだろうなと思いつつ、
安定の1階後方座席に座った瞬間、思い出した。
またしてもオペラグラス忘れた
いよいよ不安が募る幕開けでした。


しかし、
開演を待つ間、前方スクリーンに映像を映し出しながら屋良有作氏のナレーションで語られる「これまでのあらすじ」
を見たとたん、気分が盛り上がった。
「こういうふうに楽しめばいいんだな」という座り方がわかったというか。
あとで調べたら屋良さんは銀英伝アニメのナレーションも長年やっているんですね。


それで、
結論から言うと、すばらしい舞台でした!!
特に、映像の使い方がずば抜けていて、びっくりした。
あんなことが出来るのか!?
薄幕に映像を映し出しながら、その後ろに役者を立たせて、
映像と演技をリンクさせるような演出が満載。
映像のディティール作りこみにも、並々ならぬこだわりを感じました。
武器の形とか攻撃の感じとかの説明語彙が著しく乏しいのではがゆくて仕方ないんだけど、とにかく
「大画面に広がる迫力の戦争」の表現がすごかった。
アニメっぽいとも言えるけど、その世界観が出来あがっているのがすごい。

一方でこの映像とリンクさせる技法が「すごく抒情的な感じもする」というふしぎ。
抒情的なシーンの代表と言えば、やはり
ラインハルトがキルヒアイスの幻影に語りかけるシーンでしょうが、
泣いた。(前作知らないのに)

原作全然わからないんですけど、
座組がシンプルなのでわかりやすいし、登場人物がどういう人間なのかがしっかり描かれていたと思います。

宇宙征服に邁進する絶対的カリスマ・ラインハルトをトップに頂く「銀河帝国」
平和主義の天才軍師・ヤンウェンリーが率いる「自由惑星同盟」
漁夫の利をねらう狡猾な悪徳商人・ルビンスキーの「フェザーン」

この3者の思惑が渦巻きながら、それぞれの組織の中にいる人間たちの
個人的な葛藤もしっかり描かれているのが、それだけでかなり魅力的でした。原作読みたい。


ラインハルト役の間宮くんが、やっぱり美しすぎた。
そして、孤独なトップの強さと悲しみを表現しまくっていた。泣くわ。うまい。
この人、まだ20才ですよ。それでこの威厳と風格というのは稀に見るのではないか。
出来あがりすぎてるでしょ。
これからが楽しみすぎます。

主役の河村隆一先生は、
「声高いな!」という第一印象だったけど、見ているうちに
ひょうひょうとしたヤンにぴったりに見えてきた。
と思ったら最後のカーテンコールで歌を歌いだした瞬間に
「河村隆一(笑)」になってしまい、なんか、ほっこりした。

このふたりに女性がそれぞれ1名ずつついているんだけど、(恋愛関係にはならないけど)
この人たちが私はすごく良かったと感じた!
ラインハルトの孤独を見つめ案じる、強き伯爵令嬢・マリーンドルフ(演:折井あゆみ)
と、
ヤンを尊敬し可愛く追いかけて支えるグリーンヒル(演:はねゆり)
アニメっぽくもあるんだけど、この2人が居てくれることでかなり、この銀英伝の世界の
可能性が広がるというか、男の物語に終始しないところがよかったし、
ちゃんと「こういうふうに居てほしいな」というふるまいで演技してくれてたように思う。
何より可愛かったです。軍服似合うな。

あとやっぱり、なぜか彼を2作連続で見つめ続けてしまいましたが、
オーベルシュタインの貴水博之氏が、神様です。
なんだこの人。2次元から出て来たのか。
長くこの役をやっているようですが、やりがいあるだろな。
ラインハルトを陰で支える謎の男…。
冷酷な面を見せつけているが、心の中にある想いを思いがけずマリーンドルフに垣間見せるシーン…
オーベルシュタインあってこそのラインハルトですね。という感じ。

他にも
三上俊、廣瀬大介、玉城裕規などおなじみのメンズ様方もいい仕事をしてましたし、
渡辺裕之、西岡徳馬の重鎮感もハンパないですし、
味わいどころがありすぎてあなた。まとまらないわ!

最後に、こころに残ったお花を2種類上げて、閉じさせて頂きます。


妻より


ホストより

ライクドロシー -客はまさみが集めるけれど-

2013-12-01 | 観劇ライブ記
長澤まさみ主演2作目、「ライクドロシー」名古屋公演に行きました。

今回場所は刈谷市に最近出来た(?)劇場。初めて行きました。
広くてキレイ。収容人数結構あるけど、横幅があって、みやすいと思います。
天井も高く反響も大きいのでここでオケ入れた公演やったりしたらかなり迫力あるんじゃないか
という印象。

職場が栄なので、電車で30分ほどの移動を要するわけですが、
19時開演のところ、案の定仕事が時間内に収まらず、冒頭5分ほど遅刻して入場しました。

PPPPは3作目の観劇。
(「窓」(2010年)@本多劇場、「鎌塚氏、すくい上げる」(2012年)@名鉄劇場)
じつはどちらもあまりピンと来なかったので今回も自発的にはチケット取ってなかったんだけど、
お誘いがあったので、最終的に行くことにしました。(キャストにつられて)

「ライクドロシー」ということで、
オズの魔法使いをイメージしているようです。
3人のお伴と女の子の珍道中(移動はしないけど)というコンセプト。
おうおう、オズのオマージュって、「ウィキッド」という名作がある中
頑張るやないけ、と思いながら見ておりました。


ここからは完全に、個人的な感想&見解ですが。。

毎回思うんですが、ここの舞台は、あまり大きな劇場でやるような内容ではないと思う。
今回はちがうのかなーと思っていたけど、今回もそういうサイズの話でした。
決しておもしろくないわけではない。話としてまとまっていないわけでもない。
しかしコメディなのか? ヒューマンドラマなのか??
どちらにも足りない、レーダーチャートを描くとすべての指標が「少なめ」そんな印象でした。
クレバーな会話劇みたいなところを目指しているのだろうか。
塚地くんと片桐くんを連れてきているのに、彼らは物足りなくないのだろうか…
私普段「勝利に命を懸けて歌って踊りながら戦う中学生テニスプレイヤー」の話とかを見すぎているせいか、
知らず知らずのうちに、いわゆるふつうの「大人の演劇」にもそれくらいの胸躍る感じを求めすぎる傾向があるのかもしれないけど、
ノンストップ2時間のこの舞台、早く終わらないかと何回も時計を見てしまった。
銀粉蝶さんの熱演がなんだかなあ。もったいないなあ。
むしろ「ベテランはいつだってちゃんと仕事するんだなあ」という印象でした。

あとな、長澤まさみの美脚が見れると思っていたけどなかったなぁ。(ゲスですんまそん)
ちらっとそういうシーンもありましたが、以上終了でした。
ほかの女優が持ってない(持てない)武器、伝家の宝刀みたいなものですから、あれはむやみにでも出してったほうが良いと思うんや。
クレイジーハニー(2011年)の名古屋公演も私は行ったんだけど、
あの脚の出し具合、それだけで舞台にする価値がありましたからね。内容もぶっ飛んでいておもしろかったし。
演技は棒、だけど脚は絶世。そこが彼女の魅力なの。脚隠したら「棒」だけしか残りませんがな…

地方公演は正直、制作の人にとっても本意ではないサイズの会場でやらねばならないということもあるだろう。
せっかく稼働するんだから大きめの箱で… という考え方もあると思うし。
そんな中、たとえば今回の舞台なんかは、あまりお芝居を見たことがない人も、
長澤まさみとか塚地とか片桐仁とか、そのネームバリューだけで「ちょっと行ってみたいな」
という感じになる舞台だと思う。
そんな人たちにとってはどのように映ったのだろうなあ、と思った。

同行者がパンフレットを買ってて(私は気分が萎えたため物販に参加してない)
それが絵本型だったんだけど、このあたりのアートディレクションだけ
すんこいよい感じなんだよね。
で、絵本に書いてあること以上のことは、特に舞台上では生まれてなかったような気がするな。

改めて思ったのは、
音楽がある舞台のほうがわたしは好きだなー
ということでした。
あと、ただでさえ結構見たい舞台がある中で、
あまりじぶんのレーダーが捉えないものに参加すると
後悔したときにぶつけどころが難しい
ということね。
結局、見たいものを自分で選んで、自分一人で行くのがよいらしいな。


※うーん、こうして、自ら孤独を生み出すような行動をしている気がする…