まんまるログ

融通性か?和・洋・中・無国籍・ジャンクとなんでも食べる胃袋と脳みそ。

キャッチャー・イン・ザ・ライ…ス

2014年11月12日 | 日記
この何日かは朝から宅急便に追われた。
お米(無農薬米)をお世話になった方々に送る。
クレームの対処が多い。
お米に石が入っていた。虫食いの黒いお米がある。
草の実が混じっていた。‥等。
草の実も石も虫食いのお米も、洗米で取ればいいでしょ。

無農薬で作られたお米や野菜を毎日買ってきて食べる、それは一種の「夢物語」だぜ。
自然食業界の常識も、“農薬は栽培には絶対必要!”これを前提にしている。
だから“いかに農薬を減らすのか?
“使うのは仕方がないけど、この種類の農薬は使わないで!”
こうしたことが有機栽培のテーマ(我が国の規制は甘い)となっているのが現実で真実。

正真証明の無農薬米なんてホントにわずかで、半農薬か減農薬が関の山。

しかし、我々の仲間はこの0.0001%の真実を具現している。
天然のお米を創っているのである。
だから、11月になって送る事になる。
降雨と戦い、風の様子を見ながら、お日様と相談しつつ自然乾燥を待つ。
心が太く、精神に余裕がなければできない。
通常、JAの新米は9月中旬~10月初旬に出来上がっている。

友人達は、泥田に入って、天候と付き合いながら手刈りをしている。
田植えから毎日々、田んぼの水の状態、草取り、(地道で気の長い作業)…米に愛情を降り注いでいる人間がいるのだ。

お米畑でつかまえて…観察して、汗を、泥の重みを、安全で力のある米の一粒々を、感じて欲しい。
キャッチャー・イン・ザ・ライ。
ライ麦畑でつかまえて…サリンジャーの名作…野崎氏か村上氏かどちらの翻訳か忘れたけれど。
“とにかくね、僕にはね、広いライ麦畑かなんかがあってさ、
そこで小さな子供達が、みんなでゲームをしているところが目に見えるんだよ。
何千っていう子供たちがいるんだ。そしてあたりには誰もいない。
誰もって大人はだよ。僕のほかにはね。
で、僕はあぶない崖のふちに立っているんだ。
僕の仕事はね、誰でも崖から落ちそうになったら、
その子をつかまえることなんだ。
ライ麦畑のつかまえ役、そういったものに僕はなりたいんだよ。“

主人公の言葉は記憶に残っている。
お米畑という言葉なんかなくて(キャッチャー・イン・ザ・ライス)…田んぼである。
田んぼでつかまえて…どうするの…字足らず、泥に足とられるし、走れないし…冴えない語感、センスの欠片もない。
只、センス良く隠されて、人の匂いから切り離された物、言葉は信用できない。

天然の無農薬米を30年以上作り続けている友人(男女)達。Wさん。Gさん。Tちゃん。Aちゃん。S君。Fちゃん。
Nさん。Tちゃん。Sちゃん。N君。
お米を食べながら。作り手の笑顔と情熱を感じる。
足も顔も、作業服も泥だらけで田んぼの中で黙々と…なんだけど、カッコいいなと思う。
崖から落ちる子供たちをつかまえられる人たち…そういう生き方を選んだ人達なんだと思っている。

だからこそ…断固として言う。
クレームはいらない。








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