心象風景 絵描きブログ

美術のこと、旅のこと、いろいろを心象風景を描くようにつづる絵描きの雑記。

額縁にまつわる話 その2

2017-10-17 22:16:36 | 美術

画商や弟子に全て準備してもらえるような作家は別ですが、

そうでない画家は額縁には相当気を使います。

公募展やグループ展に出品する場合も、額縁は自分で調達します。

2、3点でも、大きなサイズになると結構な出費です。

個展をするとなると、数十点の額縁が必要となるので、相当な覚悟がいります。

自分の作品を引き立ててくれるもの、

せめて、台無しにしない額縁であってほしいと思って探します。

納得のいくものにするために自分で作る画家もいます。

 

自分で個展をするようになり、額縁選びが大変だということに気づきました。

ある個展会場で「これがほしい」と思う額縁に出会いました。

主催者に希望を伝えると「作家さんに直接お願いしてはどうですか」と。

額縁もその中の作品も、同じ人のもので、しかも、

会ったことはなかったものの、縁のある人でした。

額縁を譲ってほしいと伝えると、「とりあえず、絵をみせて」と。ドキッ。

結局、額縁をデザインからしてもらえることになり・・・

それから25年、お世話になっています。

その額縁との出会いで、若い頃とは違う思いを抱くようになりました。

「額縁に負けないよう いい絵を描かねば」