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群馬の田舎から情報発信!

『断る力』(勝間和代)

2009-03-12 20:24:30 | 読書日記
 断るのは自己を高めるため。自分の高めるための努力することにエネルギーを集中するため。
 しかし、闇雲に断って人間関係を悪くするのではなく、断っても許されるような常日頃の環境づくりが大切。
 断るには自己の確固たる確立が必要。
 
 3毒追放「怒る、愚痴る、妬むを止めること」

1 断るの効用
●言葉を使って言わなければ、絶対相手は分からない
●断ることで失うものよりも、得られるものの方が大きい
●「なぜ嫌われるのか」の原因を分析しよう
●嫉妬されるぐらいの人になろう
●「悪意」の奥底にあるバックグラウンドを理解しよう
●私たちは自分の扱い方を人に教えている
●「断る力」を身につけるには、相手との「対等」な人間関係が必要

2 自分の揺るぎない軸を持つ
●自分に対して責任をすべて持てるのは、自分一人だけ
●上手に「断るリスク」をとる具体的なコツを学ぶ
●自己評価に始まって自己評価に終わる
●自分の得意・不得意が何か、明文化しよう
●「努力」の量はかけた時間で評価できる
●まずは身近な人の意見を聞く
●客観テストを使う
●職場の人事評価を利用する
●顧客や取引先の評価を活用する
●インターネットの評価を利用する
●「不得意」なものは放っておく割り切りと強さが必要
●「自分の軸」を持つのは30代前半までに
●自分の「コーチ」は「自分」しかいない

3 相手への建設的な影響力を発揮する
●「空気」を読んだ上で、その空気とは違うことをあえて言い切る勇気を持つ
●「影響の輪」を常に意識しよう
●相手の力をうまく引き出し、「協力関係」を築く
●「交渉力」は「思考のクセ」である
●あなたの利害だけでなく、相手の利害も考え「ウィンウィン」を築く
●「断る力」の発揮は「ロー・リスク」の場から実践しよう
●「断る力」が「自己確信」を高める

4 「断る力」で自分と周囲の好循環を作る
●「自分の軸」を持った人同士が「得意分野」を出し合い、「不得意分野」を補うことで「好循環」が生まれる
●人との関わりの中で「自分の軸」が革新していく
●間違った考え方や社会にNOと言える力を養う

 「断る力」という表題ではありますが、自分の軸を定め、自分に人生を生き抜くために、気持ちよく自己主張をしながら、相手の能力をより引き出し、長期的ないい関係性を築くことを説いた作品です。 

『向日葵の咲かない夏』(道尾秀介)

2009-03-12 20:15:17 | 読書日記
 夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はクモに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。

 なぜ、人が生まれ変わってクモになるのか?友人を名前で呼ばずになぜ”S君”と呼ぶのか?
 不思議な雰囲気のどっぷり浸かりながら最後まで読み進めていくと、衝撃のラストで全ての謎が明かされる。

 思わず「そうだったのか~」うなってしまいました。
 こういうトリック(?)もあるんですねえ。

 著者はしばしば、本格ミステリーは人間を描くのに最も有効な手段だと言っているそうです。
 世界とは常に、主観や幻想に蝕まれる脆いものだそうだ。

 人間の主観を巧みに屈指し、著者が読者に挑戦する作品も”あり”なのでしょうねえ。参りました。