アース製薬 が、 同業のフマキラーの経営統合に動いています。
最近、殺虫剤業界頭打ちで、拡大意欲が強くなっています。
フマキラーは、徹底抗戦の構え
紆余曲折が予想されます。
アース製薬の株主としては、株価の良くなる方向に動いて欲しいところです。
<日経>◇アース製薬、フマキラーの筆頭株主に・経営統合呼びかけへ
殺虫剤最大手のアース製薬が3位のフマキラーの筆頭株主になったことが18日、明らかになった。アースはフマキラー株を市場で買い進めていたが、今週後半に創業者一族の大下高明・相談役の保有株数を上回った。アースは将来の経営統合を見据え、今後も株式を買い増す意向。これに対してフマキラーは抵抗する構えをみせており、今後の展開は波乱含みだ。
大下高明氏は現時点で250万株(発行済み株式数の8.5%)を保有している。アースの保有株数が「今週後半に250万株をわずかながら超えた」(首脳)ことで、筆頭株主が交代した。
アースは過去1年、株式を買い進めながら非公式に経営統合を打診してきた。だが、フマキラーは「正式な提案は受けていない」(幹部)としており、独立路線を維持する構え。アースは資本関係の強化をてこに、経営統合に向け働きかけを強める考えだ。
アースを動かしているのは、国内で過熱気味の販売促進競争から脱却したいとの思惑だ。フマキラーとの統合が実現すれば1000億円強の国内殺虫剤市場のシェアは約6割。広告宣伝費などをスリム化できるうえ、推定で約5000億円あり、成長が見込める海外の殺虫剤市場に余剰資金を振り向けられる利点がある。
さらに海外市場ではフマキラーの営業基盤が生かせる。フマキラーは約80カ国で商品を販売しており、海外売上高比率は2008年3月期見通しで28%。1割に満たないアースにとり、そのインフラは魅力的だ。
ただ、フマキラーは事前警告型の買収防衛策を導入済み。海外でフマキラーと業務提携している消臭芳香剤大手のエステーもフマキラー株の取得を進め、07年9月末時点で発行済み株式の4.8%を持つ第3位株主だ。エステーは「純投資目的」(同社幹部)としているが、フマキラー株の争奪戦が起きる可能性もある。