




4日目は塩の砦を意味するザルツブルク近郊は紀元前14世紀から岩塩の採掘が行われていたという。大司教座がおかれたのもその集散地の富をもとにした力にあったようだ。
午後には採掘で有名なハルシュタット湖を訪れた。ツアーには時間の制約もあり残念ながら塩坑や博物館の見学は含まれていなかった。かなりのツアー客が押し寄せていた。岩塩などの土産品を購入。バスを待つ間、表通りから奥まった喫茶店の店の外で飲むコーヒーが高地の乾いた空気と合って気持ちが良かった。
ハルシュタット湖で写真撮影の後はバスでザルツカマーグート(塩の領地)と云われるいくつもの湖のある岩塩の採掘と製塩業で、近世以前は栄えた小さな街を縫うようにしてウィーンへ向かった。
夜にウィーンの郊外の居酒屋「ホイリゲ」にてワインを楽しんだのちにホテルに到着。




翌日はウィーンのシェーンブルン宮殿やベルベデーレ宮殿とそこにある上宮(19・20世紀)美術館、シュテファン大聖堂、王宮跡をあるいた。シェーンブルク宮殿とベルベデーレ宮殿とバスでの旧市街外周遊覧の後はそれぞれに自由行動となって歩いた。


ウィーンでは美術史美術館にまずは行きたかったのだが、月曜が定休日。これがとても悔やまれた。
そこでまずはシュテファン大聖堂を訪れ、塔の上からウィーンの景観を楽しんだのち、ベルベデーレ宮殿をトラムで再訪しそこにある上宮(19・20世紀)美術館を訪れた。私は20世紀美術のコーナーを中心に見て回り、クリムト、エゴン・シーレ、ココシュカをじっくりと見て回った。
この3名ともこれまで私はあまり馴染みがなかった。クリムトの有名な「接吻」などの人物画の作品はあまり惹かれたことがなかった。今回「ヒマワリの咲く庭」、あるいは花や風景画を見て初めて共感できたような気がする。またほとんど作品を見たことのなかったエゴン・シーレの「ライナー家の少年」などはとても気に入った。不思議な独特の感性が言葉豊かに語りかけられたような気がした。ココシュカに粗削りで奔走なエネルギーを感じた。エゴン・シーレ、ココシュカ、これからは心して作品を見るようにして自分なりの鑑賞をしたいと思った。
新しいことに共鳴できる瞬間というのは嬉しいものである。ポストカードなど豊富であったが、よく見るとそれぞれにかなり強引にトリミングが施されている。これでは元の作品の雰囲気がまったく感じられないので、残念ながら購入はやめた。今後このとき見た作品を再び見る機会があることを強く願っている。日本で展示があればキチンとした図録を手に入れたいと思う。しかし今になっては作品の概略のイメージだけでも忘れないようにそれらのポストカードを購入すればよかったかと、反省をしている。図録も全作品が掲載されているわけではなかったので購入するのは控えてしまった。これもとりあえず購入すべきだった。



王宮跡にもどり、モーツアルとの像を見てから美術史美術館の裏にあるクヴァルティーア博物館まで足を伸ばそうとしたが、時間も遅くなり断念せざるを得なかった。妻はそこでザッハトルテを食べてご満悦。


夕食後は、楽友協会ホールにてウィーンモーツアルトオーケストラによる90分のモーツアルトの曲の演奏会に参加した。ツアー料金に組み込まれていたがチケットを見ると65ユーロもするものであった。パンフレットが別売りで6ユーロ。
プログラムを見ると9曲。前半のシンフォニー41番から1楽章、ドンジョバンニからアリア、バイオリンコンチェルト5番、コシファントッテから1曲。後半はフィガロの結婚からアリア2曲、シンフォニー40番の1楽章、魔笛から2曲。後半の演奏自体はとてもいいとは思ったが、他のツアー客のマナーも含めてあまりいい演奏会とは思えなかった。


演奏会後、同行の他のご夫婦と4人でライトアップされている市庁舎とブルク劇場を見に行った。トラムですぐのところだが、我々2人だけでは10時過ぎなので行けなかったと思う。誘ってもらって4人ということで多少心強くなって見に行くことができた。ライトアップは大変美しかったが、カメラを持って行かなかったのが残念。スマホで撮影はしたもののブレてしまった。
翌日はドナウベント地方を経由して、ハンガリーに向かった。
ここは電車で通り過ぎた街でしたので
興味津々で見させて頂いております。
ドイツ、オーストリアの国境に跨るアルプスの山々
何処からかサウンドオヴミュージックのマリアの歌声が聞こえて来そうですよね。
塩の思い出と言えば私の場合、ドイツのレーゲンスブルクに飛んでしまいます。
此処はザルツブルグからドナウ川を利用して運ばれた塩の取引に使われた場所です。
この船着き場には今も焼ソーセージの店が残り
私達は当時の賑わいを想像しながら
ビールと共にザウアークラウトとソーゼージのセットをリクエストしたのです。
ウイーンはモーツアルトの演奏は聴きませんでしたが
ほぼ同じ所を回りました。
なので、お写真の一枚一枚がとても懐かしいです。
ウイーンはプラハへ行くための中継点でしたので数日しか居られませんでしたが
出来れば一週間は居たい場所ですね。
もし、また行かれる事が有りましたら
お奨めは有名な建築家フンデルト・バッサーハウスでしょうか。
「都会に木を、屋上に緑を」の理想を掲げて作った奇抜な建物群
うねる階段、膨らんだ壁、曲がった天上、波打つ床が印象的でした。
奇抜に尻込みしてしまいますか?
それでも行ってみて下さい。
さて、フンデルト・バッサーハウスの名は初めて聞きました。今度是非調べてみたいと思いました。なかなか大胆な建築のようですね。しり込みしないで見てみたいです。しかしウィーンにもう一度行く機会があるかな?
ウィーンのクヴァルティーア博物館はピカソなどのコレクションで有名だったようです。
仰る通り1週間はジックリと滞在したいところです。馬車での観光もしてみたかったですよ。
お話をうかがっているだけで、涎が・・・
いえ羨望の眼になります。
居酒屋でご夫婦で交すワイングラス、演奏会後のご同行の
ご夫婦4人での夜の見学、奥様のザッハトルテ・・・
コンサートがツアーに組み込まれていたというのは、素敵ですね。
旅に出て有名なホールを見ると、普段は音楽に馴染みの
ない生活をしていても、旅行で現地の雰囲気に浸ると
本場の音楽を其の地で楽しんでみたい欲求に駆られたりします。
でも、行ってみてその気になっても全くどうしようもないんですよね^^;
ところで、6ユーロ(840円前後ですよね)とは本当に!
(私の感覚では低廉に思えますが、日本の感覚に毒されているのでしょうか?)
絵画や音楽にご造詣の深いF’sさん、中欧の旅を水を得た
魚のように各地を楽しまれたでしょうし、楽しめば楽しむほど
時間の足りなさが残念でいらしたでしょうが
その思いが強いほど、良い旅であるかもしれませんね^^
実は私の間違いで「65ユーロ」でした。パンフレットが6ユーロ。
記事はたった今訂正したところです。
申し訳ありませんでした。
9000円とちょっと高めでした。歴史的な建物の維持費だと思えば高くはないですが、毎日行っている割には高いような気もします。
旧市街は昼も夜も美しい景観です。
どの都市も日本ほどけばけばしくはないほのかなライトアップで、好感が持てましたし、気分が落ち着きました。古い都市景観を大切にしていることがよくわかります。
コメントありがとうございました。ご訪問感謝です。
該当のコンサートが、どういうコンセプトのものか分からないので
一概には言えませんが、旅行者や市民に気軽に楽しんで
もらえるようにというものなら、65ユーロは少々お高いですね。
きっと良い座席だったのではないでしょうか?
もっとお安い席もあるのでしょうね。そして、旅先での
そういうご経験は、とても思いで深く良いものに
なるのではないでしょうか。
コンサートは堅苦しいものではなく、楽しむ、ということが目的のようです。モーツアルトの楽しさを楽しんでもらい、ファンを獲得しようというものだと思いました。
仰る通りその目的だと少々高いと思いました。
いろいろな体験を楽しむということで納得しています。
楽友協会というのはよく聞く会場ですので、その内部を見ることができたという点では嬉しかったです。