買い物の途中、モッコウバラ(木香薔薇)とコデマリ(小手毬)が目についた。モッコウバラは
見た目はいいのだが、あの勢いの良さは狭い住宅の庭に植えると手に負えなくなりそうで私はつい敬遠してしまう。
コデマリの花は、ユキヤナギとともに私の好みである。
★こでまりや白衣の叔母の征きし日ぞ 泉夕起子
戦争中に戦地に駆り出されたのは、男だけではなかった。看護婦(今は看護師となったが)として女性が戦地に送られ、多くの犠牲者が出た。多分ここでは「叔母」といっても20代になったばかりの若い女性であることは間違いがない。作者はさらに若かったころの印象が目に焼き付いているのであろう。この叔母も犠牲になったのかもしれない。看護学校を出たばかりなのかもしれない。
「白衣の天使」とされた「叔母」が征った時は、その「白衣」のようなこでまりの花が咲いていたのだろうか。
戦争の犠牲、そして当然にも為政者の責任はここにまで及ぶ。看護婦の資格がなくとも足跡の「看護要員」として犠牲になった者の数はどのくらいであろうか。私にはわからないが、沖縄戦の状況を知れば、言葉を失う。