
内田光子によるモーツアルトのピアノソナタ全曲録音の最後は、第2番から第5番まで。
1775年(19歳)にデュルニッツ男爵のために書いた6曲のうち4曲がこのCDに収録されている。その6曲は「デュルニッツ・ソナタ集」と呼ばれている。変化に富んで、若々しく、明るい曲調で一貫している。
この初期のモーツアルトが好みであるという人も多い。私はどちらかというと1781年25歳以降のザルツブルクを離れてウィーン時代といわれてから亡くなるまでのモーツアルトが好きであるが‥。ヴァイオリン協奏曲(1775年)は除いて。
演奏者の内田光子は今回は制作メンバーを紹介している。CDの解説では珍しいことである。プロデューサー、マイクのセッティング担当、調律師について紹介している。音楽をつくる、レコーディングをする、ということの舞台裏を垣間見ることが出来る。貴重な解説である。



