15時を過ぎてしまったが、いつものように横浜駅までバスで出てみた。毎日のルーティンのように有隣堂で本の立ち読みと棚を見ながら新刊情報などをそれとなく探り、家電量販店でカメラやプリンター、インクなどの値段や新製品の様子を見て回ったのち、喫茶店で1時間ほどのコーヒータイム。
読書は30分程度。「菊帝悲歌」の第3章を半分ほど。ピカソの作品のように多視点で文章の主語や場面が変わることで文章に緊張感があり、密度の濃い文章と思う。悪く言えば頭は時々混乱する。画一的な義務教育の作文ではきっと文章の悪い例として書き直しを命じられるのかもしれない。
さて帰り際、信号のない横断歩道の5mほど手前で、早々と乗用車が私の横断を待っていてくれた。反対車線には路線バスが乗客を載せてやはり一時停止をしてくれた。思わず頭を下げて交差点まで早足で歩いてしまった。横断歩道の中ほどで右膝にピリッと痛みを感じ、足を引きずりやっと横断歩道を渡り終えた。
止まってくれたことに感謝しながら、申し訳なくて早足になってしまった。妻に報告すると、「杖は突いていなくても、身なりで十分70歳以上に見られているのだから、どうどうとゆっくり歩けばいいの」といわれてしまった。
せっかくの親切を素直に享受しないと、かえって無理をして体を悪くしてはいけない。しかし分かってはいるものの、わざわざ止まってくれたのに、のうのうと歩いていては申し訳ないという気持ちになるのを振り払うわけにもいかない。
なかなか難しいものである。杖を突いているほうが、この場合は足を痛めなかったかもしれない。さいわい膝の痛みはいつもの系統のバスに乗っている間に元に戻ったようだ。
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28日は杖を突かずに道を譲られたので、早足になりました。杖を突いていたらそのままのゆっくりの速度で歩いたと思います。