shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

三浦半島をほぼ横断する大楠山・衣笠山ハイキング

2024-04-02 05:30:05 | 山行・旅行
3月30日、勤めていた会社の同期生夫妻と一緒に、三浦半島をほぼ横断する大楠山・衣笠山ハイキングコースを歩いてきた。
大楠山は三浦半島の最高地点で標高が241mある。関東百名山にも選ばれている名山である。一方衣笠山は標高が134mの低山で、山頂付近に広がる衣笠山公園はサクラ日本100選に選ばれているサクラの名所である。
半島の西側にある前田橋バス停(標高11m)から出発し、半島東側のJR衣笠駅(標高18m)まで10.5kmを歩いた。累積標高差は552mで、休憩時間を含めて6時間のハイキングだった。




JR逗子駅からバスに乗り前田橋で下車。海を背にして歩き出すとすぐに前田川に出た。ハイキングコースは橋を渡り右岸を歩くが、川辺に下りて水際を歩くこともできる(前田川遊歩道)。そこでその遊歩道を歩くことにした。


木道や飛び石で整備された遊歩道を川のせせらぎを聞きながら歩くのは爽快である。しかし前日の雨で飛び石が濡れていてけっこう滑る。ハイキング開始直後に川に落ちて濡れたのではしゃれにならないので、途中の階段から上に上がることにした。
 

水際の道脇にたくさんの花を見つけた。最も多かったのがこの花だ。


 
ニリンソウ(キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)である。ニリンソウはスプリング・エフェメラルの一種で、こんな場所で観るとは意外だった。
気になったのは、これまで観てきたニリンソウでは蕾が微かにピンク色を呈しているものが多かった。ところがここではそのような花は一つも見かけなかった。

次に目を引いたのはこの花だ。


 
ムラサキケマン(ケシ科キケマン属の越年草)だ。この花は水際を離れて山道に入っても見かけた。

スミレの仲間も多く見かけた。

タチツボスミレのようだった。タチツボスミレの仲間はこの先の山道でもたくさん見かけた。

この花も水際で観たもので、スミレの群落と近いところに咲いていた。

ご存じのキランソウ(シソ科キランソウ属の多年草)である。別名をジゴクノカマノフタと言う。これは根生葉が地面に張り付くように放射状に広がる様が、地獄の釜の蓋(ふた)に見立てられたようだ。

この小さな花も水際で見つけた。

やはりお馴染みのフラサバソウ(オオバコ科クワガタソウ属の植物の越年草)である。

ここからは山道に入って観た植物である。
ホシノヒトミ(オオイヌノフグリ)やタチホシノヒトミ(タチイヌノフグリ)が咲いていた。タンポポはカントウタンポポとセイヨウタンポポの2種類が観られた。ハルジオンが咲き出していた。カタバミも多く見かけた。

この植物の葉には虫が食べた痕が残っていた。葉の付け根辺りから花茎が伸びて、蕾が2つ見えた。恐らく観たことがあるが名前を思い出せない。


山道で観たスミレには葉が丸いものと葉の先が尖っているものがあった。スミレの名前は相変わらずよく分からない。




山頂に近づくとこの花が多く観られた。

クサイチゴ(バラ科キイチゴ属の落葉小低木)だと思う。

途中2度ほど休んで山頂に着いた。山頂の手前に天皇皇后両陛下による植樹を記念した石碑があった。


展望台に上ると富士山が・・・・見えた。


山頂では40分ほど休憩し、記念写真を撮って下山の途についた。

下りの道でよく見かけたのがこの花である。

シャガ(アヤメ科アヤメ属の多年草)だと思う。同属のヒメシャガが日本の在来種であるのに対し、シャガは中国から来た帰化植物である。
大楠山ではヒメシャガが自生していて、ネットで検索するとこの花をヒメシャガと書いたものも複数見つかった。

スミレは相変わらずたくさん咲いていた。いくつか写真を載せておきたい。
 

 

こんな小さな花もよく見かけた。
 
ヒメウズ(キンポウゲ科ヒメウズ属の多年草)だ。葉に特徴がある。花弁に見えるのは萼片で、キンポウゲ科の花にはよく見られる特徴である。

かなり歩き疲れたころで衣笠城趾への分岐まで来た。急な階段を6分登ると城趾である。衣笠城は大河ドラマ鎌倉殿の13人で有名になった三浦氏の居城である。
もう二度と来ないかもしれないので全員で行くことにした。登り詰めたところに大きな石碑があった。他は何もなかった。


ただ一つ、きれいなサクラが咲いていた。オオシマザクラと記した樹名板があった。
 

道端にネコノメソウ(ユキノシタ科ネコノメソウ属の多年草)トウダイグサ(トウダイグサ科トウダイグサ属の越年草)が咲いていた。
 

後は下り一辺倒だと思っていたが、実はこの後に衣笠山が待っていた。一旦標高25mほどまで下り、そこから134mの山頂まで登る。
全員元気で歩いてくれて助かった。道沿いにたくさん花が観られたのも良かったのかもしれない。
 

 

衣笠山の山頂からは横須賀の街並みと東京湾が眺められた。


衣笠山はサクラの名所で、ちょうど桜祭りが開催中だったが、肝心のサクラはまだ咲き始めたばかりで寂しかった。
 

舗装路をJR衣笠駅まで歩き、駅前の中華料理店でビールで乾杯した。4人で中瓶を10本ほど空け、横須賀線の車中の人となった。

撮影:2024/03/30
コメント (11)
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