福井市議会議員、「鈴木しょうじゅ」のふんとう日記

福井市議「鈴木しょうじゅ」です
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国民宿舎 鷹巣荘の指定管理について、議会の約半数が反対・退席…議会改革キラリ☆

2014-07-04 07:39:25 | Weblog
●7月4日(金)
 6月議会では、市の宿泊施設である国民宿舎鷹巣荘の指定管理(民間に運営させる)ことについての私の質問や討論が、福井新聞や県民福井の地元紙に何度か載りました。その内容をもう少し詳しく載せます。
 実は、福井市議会は市の提案する議案や予算を、日本共産党以外のすべての議員が賛成して通してしまうオール与党体制が続いていますが、今回の議案については議会の約半数が反対・退席するということになりました。非常に珍しいことです。
 質問な動画と内容がわかる資料をブログにアップします。

【一般質問動画:鷹巣荘の応募業者の宿泊人数の計画は物理的に困難では?】


 そもそも宿泊のともなう旅行の計画はみなさんどうしますか?多分、週末や祝祭日に計画しますよね。ですから、実際は旅館などの宿泊施設の利用は週末・祝祭日に集中しているのです。ですから、部屋数も最大宿泊人数も半減した施設でも、今まで通りの実績の人数(年間平均9800人)を維持することはかなり困難なのです。

…100歩譲って、できるとしましょう…そうなると鷹巣荘の定員稼働率(実際の宿泊人数/最大宿泊人数)は5割台ですが…

 福井県平均の倍くらいの定員稼働率を達成しなければなりません。

 全国と比べるとどうでしょうか?…

 全国の国民宿舎の実績と比べると、全国トップクラスの稼働率を達成しなければできません…。
 全国トップクラスは毎年、同じような顔触れですね。定員稼働率5割台の達成がいかに難しいかを物語っています。
 先述したようにプライベートの旅行が増えている昨今、4年部屋を2人で使うなどは日常茶飯事です。お部屋は満室でも定員稼働率は5割ということもあり得るのです。定員稼働率5割台を達成するには、「お部屋は平日も毎日満室」というような状況をつくりださねばなりません。
 鷹巣荘は私の実家にあるので、お客さんの出入りも見ていますが、平日は、そんなにお客さんが入っている印象を受けません(ToT)


 ちなみに市が指定している株式会社フードサービスは、すかっとランド九頭竜という施設も指定管理をしていますが、その実績は計画を大きく下回っています。
 すかっとランド九頭竜の借地料に市が支払っている金額は年間1930万円だそうです…ワリにあわないですね…ていうかほとんど納付金を払ってないに等しいです。

 「宿泊人数×客単価=事業費」と組み立てるので、宿泊人数の信ぴょう性が崩れると、事業全体の信ぴょう性が崩れてしまいます。
 ちなみに、市の答弁は「業者の熱意にかけたい…」などの答弁でした…
                 う~ん、理解に苦しみます(ーー;)

【※結論:市の指定した業者の計画はアテにならない】


【予算特別委員会動画:鷹巣荘やみらくる亭で消防法違反を繰り返し長期間放置】
 しかも、F&Eグループ(どの会社も代表はすべて北野耕一氏)内で、消防法で選任が義務付けられている防火管理者の不在期間が繰り返しあることが明らかになりました。

※防火管理者とは

 施設や利用者の安全管理に重要な役割をになっており、消防署に届け出ることになっているのです。
…さて、各施設の状況はどうでしょうか?
表の空白部分などが不在期間となります。

 鷹巣荘では、平成18年12月31日付で退職しているはずの方を次の年の4月まで防火管理者として登録したままになっています。…退職していなくなっているのにどうやって施設の安全を守れるの!?


 みらくる亭では、平成19年に指定管理機関が始まった時からすでに防火管理者が5ヶ月間不在、その後も平成20年12月~21年の7月23日まで防火管理者が不在となっています。
 繰り返し長期間…悪質ですね…
 
 法律で定められたことも、ちゃんと守れない業者が税金で建てた公の施設の運営を本当に適正にできているのでしょうか…ハッキリ言って市の答弁は信頼できません。

【※結論:法律違反を繰り返してきた業者に市の施設をまかせていいと思えない!】

…ちなみに市が指定した株式会社フードサービスが運営する、すかっとランド九頭竜でも2カ月ほど防火管理者がいなかった時期があります。

 防火管理者の不在がおきる原因は何か?表をみていただければわかりますが、施設責任者である支配人が退職してしまうからです。
 施設の責任者が退職することを見込んでいたなら、あらかじめ次に責任者になる方が、防火管理者の資格を取りに行っておけば防火管理者の不在期間を防ぐこともできます。このF&Eグループの施設責任者の退職が繰り返されていますが、どうもあらかじめ見込んでの退職ではないことがわかります。
 施設の責任者が何度も急に退職する…本当にまともな管理や運営がなされているのでしょうか?
 …非常に疑問を感じるところです…。


…計画の信ぴょう性はない、グループ内で公の施設で法律違反を繰り返してきた…


 このような議論の中で、議会の半数近くの議員が反対・退席という状況となりました。
 当然と言えば当然なのかもしれませんが、以前の福井市議会ならこんなに波風は立たなかったかもしれません。

 この間、「議会改革特別委員会」を設置し、「政務調査費の領収書の公開」「議会基本条例」「市民への議会報告会」「市政報告の議員自信が編集にかかわる」など少しずつではありますが、「議会を市民に開かれたものにしよう」という取り組みが進んできました。そういう取り組みの一つ一つが、「市民に理解されない議案に、おいそれと賛成できない…」という市議会の中でのマトモな雰囲気をつくる効用を発揮していました。

 おかしな議案が通ってはしまいましたが、議会の雰囲気が変わってきたことも実感できた6月議会でした。
 さて、まだまだ変化が足りないようです。ふんとう奮闘、またふんとう…