AV制作の現場、AV男優の仕事とプライベートについて、AV男優へのインタビューを細切れにつなぎ合わせた構成と若干の解説で紹介した本。
十数人のAV男優へのインタビューが中心なんですが、実はまえがきの一人の女である著者の言葉の方が引っかかったりする。「女にとって、目下恋愛中の男とのセックスほど快楽を味わえるものはない」「恋から醒めたとたん、彼女の中であなたのセックスレベルが一気に地に落ちていることまではご存じないだろう」「恋愛感情抜きでセックスのうまい男は存在しない」(6ページ)…(-_-;)
月間販売タイトル4500本とされる昨今のアダルトビデオ業界で、プロと評価されている男優は70人だとか。インタビューを受けた男優阿川陽志は、1か月で最高72現場をこなした、現場によっては二出しのところもありますから(24ページ)という。やっぱりプロは違うというべきか。「射精しない日は一日もないですね。大変っていうか、工場と一緒ですよね。毎日出しといた方がいいものが出来るじゃないですか。反射神経を養うというか、毎日バッティングしてバットをふっておけば球がよく当たる、みたいな感じですよね」(74ページ)という声も…
トップクラスの男優加藤鷹が「セックスって何ですか」と問われて「そんな哲学なんてわかんないからやってる仕事」と答え(195ページ)、さらに「愛って何ですか」と問われて「だから、わかんないからこの仕事26年もやってるわけで」と答えている(204ページ)のを読むと、それだけ経験を重ねてもたどり着けない奥底があるのねという妙な安堵感とともに寂しさも感じます。

水野スミレ 角川文庫 2014年11月25日発行(単行本は2013年2月)
十数人のAV男優へのインタビューが中心なんですが、実はまえがきの一人の女である著者の言葉の方が引っかかったりする。「女にとって、目下恋愛中の男とのセックスほど快楽を味わえるものはない」「恋から醒めたとたん、彼女の中であなたのセックスレベルが一気に地に落ちていることまではご存じないだろう」「恋愛感情抜きでセックスのうまい男は存在しない」(6ページ)…(-_-;)
月間販売タイトル4500本とされる昨今のアダルトビデオ業界で、プロと評価されている男優は70人だとか。インタビューを受けた男優阿川陽志は、1か月で最高72現場をこなした、現場によっては二出しのところもありますから(24ページ)という。やっぱりプロは違うというべきか。「射精しない日は一日もないですね。大変っていうか、工場と一緒ですよね。毎日出しといた方がいいものが出来るじゃないですか。反射神経を養うというか、毎日バッティングしてバットをふっておけば球がよく当たる、みたいな感じですよね」(74ページ)という声も…
トップクラスの男優加藤鷹が「セックスって何ですか」と問われて「そんな哲学なんてわかんないからやってる仕事」と答え(195ページ)、さらに「愛って何ですか」と問われて「だから、わかんないからこの仕事26年もやってるわけで」と答えている(204ページ)のを読むと、それだけ経験を重ねてもたどり着けない奥底があるのねという妙な安堵感とともに寂しさも感じます。

水野スミレ 角川文庫 2014年11月25日発行(単行本は2013年2月)