人間の行動が自分のしたことの動機となった考えを強める効果があるという観点から、人間が一貫した人格を創り続けること、その意味で人格は自分が選択した行動で強化され続け、他人がそれを強制的に変えることはできず、他方自分で何かきっかけをつかんで(考えをではなく)行動を変えることで変わることができるということを主張する本。
嘘をつくことや、自分が本心から望んでいないのに無理をして人のために行動するとかうわべを取り繕うのは、本当の自分を知られたら嫌われるという動機があるので、その種の行動はそういう心理を強化し自分のためにならないということが繰り返し語られています。その意味で、無理をするなというアドヴァイスでもあるのですが、他方、まず行動を変えないと変われないということとの関係は理屈としてはフィットしない感じもします。考えが変わらずに行動を変えると本心と行動があっていないでしょうし。
まあ、あれこれ言わずに、くよくよしないでまずできる範囲で前向きの行動を取ってみようよ、そうする中でおいおい自分が好きになれるような自分に変わっていけるよ、くらいの軽いメッセージとして気楽に読むといいんだと思います。

原題:SELF CREATION
ジョージ・ウェインバーグ 訳:加藤諦三
三笠書房 2007年5月15日発行 (原書は1978年)
嘘をつくことや、自分が本心から望んでいないのに無理をして人のために行動するとかうわべを取り繕うのは、本当の自分を知られたら嫌われるという動機があるので、その種の行動はそういう心理を強化し自分のためにならないということが繰り返し語られています。その意味で、無理をするなというアドヴァイスでもあるのですが、他方、まず行動を変えないと変われないということとの関係は理屈としてはフィットしない感じもします。考えが変わらずに行動を変えると本心と行動があっていないでしょうし。
まあ、あれこれ言わずに、くよくよしないでまずできる範囲で前向きの行動を取ってみようよ、そうする中でおいおい自分が好きになれるような自分に変わっていけるよ、くらいの軽いメッセージとして気楽に読むといいんだと思います。

原題:SELF CREATION
ジョージ・ウェインバーグ 訳:加藤諦三
三笠書房 2007年5月15日発行 (原書は1978年)