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野性派でいこう!

日々の徒然です。子供四人。自然派。遺跡発掘事務所でお仕事。遺跡発掘調査で働き、やっぱり描いたり書いたりする日々。

痛みを超えて。(腹)

2016-06-03 05:50:17 | 旅行

腹が痛い。

下痢である。
メキシコの名誉の為に言っておくが、メキシコ料理を食べたからではない。

夜中に腹が減って、飛行機で出されたチョコケーキを食べた。
48時間くらい前のもの。気温も生温かい。
それが原因だと思う。

でも、本日は寝てるわけにはいかない。

娘のダンス教室の公演が隣町であるのだ。

わたしも、特別に一緒に、メンバーの乗るバスに乗せてもらって見に行く事になっている。

娘には、どうする?家で寝てる?と、言われたが、すぐに治りそうな気もするのでもったいない。
行く事にする。

集合場所の、公園まで、ホストマザーに送ってもらう。

その時点では腹が痛くて、前かがみにしか立てない。

ダンス教室のメンバーに笑顔で挨拶するも、死にそう。

下から下る感じではないのが、救い。
全然食べていないので出すものがないのだ。

娘のお世話になっているダンスの先生は、ジローラモ風である。
お土産のティーシャツを渡すと、

キャ!!カワイイ!

と、ラブリーな仕草で喜んでくれる。癒される。

隣町、と言ってもバスで二時間弱。

スペイン語のポップスをみんなノリノリで歌っている。
遠足のバス状態の中で、ひたすら、うずくまる。
脂汗。
やばい。ホントにわたしって我慢強い。サムライだわ。

娘は、
ねー、大丈夫なの!?
と、口では言うが明らかに不機嫌。

楽屋の隅で、みんながリハーサルしている間爆睡。

目が醒めると、かなり楽になっている。

トイレ、トイレ、水下痢である。

でも、全体的な調子はだいぶいい。

時差ボケで、昨晩全然眠れなかった事もあるのかな。

ダンスのメンバーみんなに出された美味しそうなメキシコの家庭料理風の食事を勧められたが、涙をのんで断った。

さあ、公演が始まる。

娘は、わたしに構っている暇は無いので、わたしはお客さんに交じる。

メキシコ人は、娯楽が好きなようで、びっくりするくらいのお客さんのいり。
休日の夜に家族で、近所のシアターに観劇に来る。
人々の営みは変わらない。

異国の地で、そっと、それに交じるわたしも幸せな気分になる。

なぜか、ここに来て、アダムスファミリーのパロディ。

言葉はわからないから、話の筋もわからない。

でも、途中で声をあげて笑っている自分に気づいてびっくり。

娘もちょいちょい出てきて、キメ!ている。

いいぞ。ブラボー!

休憩時間である。
あまりに腹が減る。

みんなが手に手に持っているスナックが、おいしそうなのだ。

売店に行ってみる。
並んでいるスナックを指定しなくてはいけない。

ノット ピカンテ ドリトス!!

じゃあ、コレね。
とかなんとか、売り子さんが言ってくれる。


通じたのである。

日本にもあるドリトスが手に入った。

席に戻って、たべる。

美味い~。

染みるくらい美味い。

朝から何も食べていない上に、メキシコでの、初めてのおつかいなんだもの!

やっぱり、自分で手を伸ばして獲得したものは、格別においしいのだなあ。

 

いや、しかし。ドリトスってこんなに、美味しかったっけ。


人には、みんな事情がある。

2016-06-02 09:23:29 | 旅行

メキシコにきてから、すっかり宵っ張りになってしまった。

メキシコの人々は、夜遅くまで人生を楽しむのである。

でも、次の日、会社や学校には普通に起きていく。

もし、寝坊して学校を遅刻してしまったら、目の前で鉄格子の門が閉まるらしい。

なので今朝は、10時くらいに我々が目覚めると、レナタがそこにいる。
幼稚園が間に合わなかったという事だ。

もー!今日は、間に合わなかったから、ママが怒ったわ。
さあ、遊ぼう!

いろいろ仮装をしてくれる。
なにかを投げる。
ベッドで飛び跳ね、おもちゃピアノを弾いてくれる。
気がすむと、ユニコーンの人形を並べはじめる。

わたしがスペイン語が、わからなくても構わず話し続けてくれるので、ありがたい。

わたしが覚えたての

フリオ
(寒い)

と、言ったら、毛布をかけてくれた。

元気のいい、優しい子である。


午後は、娘の留学生仲間のお宅に伺う。

とんでもなくセレブなお宅である。

このお宅のママがわたしのお友達、アヤベさんとまるでそっくりでびっくりする。
オードリーヘプバーン似のメチャ美人である。

ブラジル、イタリア、トルコ、台湾から来た留学生たち、このお宅のパパとママに、日本蕎麦を振る舞う。

パパは建築家であるが歴史が好きなようで、我々ポネッサに歴史ネタをふってくる。

第二次世界大戦で、日本はアメリカに負けただろう。
アメリカの事をどう思う?

うーむ。
とっさに、わたしは眉をひそめたんだと思う。
アメリカの事は常日頃、なんだか世界のジャイアンみたいって、思っている節があるわたしである。

日本人は、戦後、働いて働いてものすごい成長を遂げたんだよ。
ショコは、自分たちの事だから、ちょっと厳しい見方をしているんだと思う。
いま、日本には、いろんな問題があるようだけれど、それでもメキシコよりはずっといいんだ。

パパさんから、諭される。

アメリカ人にも日本人にもメキシコ人にも、いい人もいれば悪い人もいる。

歴史に絶対的善悪はないね。

などなど、通訳してくれる娘も真剣だ。


他の留学生たちは、みんなダラダラ過ごしている。

夜のフエスタに向けて休んでいるらしい。

フエスタは、みんなで夜中まで、飲み食いして踊ったりして騒ぐパーティ。

ママ!アヤベさんがママだけ送ってくれるって!!


娘に嬉しそうに言われる。
ハイ。おばさんは、フエスタには参加せず、おとなしく寝ましょうね。


おいしい。と、いう事。

2016-06-02 00:56:48 | 旅行

メキシコの家には、みんな鉄格子の門がある。
治安があまり良くないのだろう。
鉄格子の中に、テラスや庭があり、安心の自宅感覚になる。

しかし、ホストファミリーのお宅には、鉄格子を入ってから、玄関まで、ゴールデンレトリバーと小さな黒い犬がいて、それらの激しい体当たりの遊んで攻撃をかわしながら、進まなくてはいけない。

やっとの思いで玄関にたどりつくと、

オラ!!そこには遊びたい盛りの4歳の女の子レナタが待ち構えている!

ママ デ アコ!!
(アコのママ)

寝言でも言っているらしい。

でも、メキシコの子供は、100%間違いなくかわいい。

とんでもなく仲良しになってしまった。


メキシコ初日は、娘の住むグアナファト市のセントロにいった。

昔は駅だったところが、いまは市場になっている。

おもちゃ箱みたいに、なんでもある。

素敵なもの
怪しいもの
おいしいもの
用途不明なもの

そこで、トルタスというメキシコ風サンドイッチを
娘のクラスメイトのパパがご馳走してくれた。

パパと娘のクラスメイトのレティは、辛いソースをガンガンかけながら、
食べている。

メキシコ人にとってみても、辛いんだよ。
でも、これがおいしさなんだ!

わたしは、辛いものが苦手なのである。

街の雑多な匂いと、長時間のフライトのせいもあって、トルタスの辛さに気持ちが負ける。

でも、娘が、隣でおいしいおいしいと、レティと笑っている。

パパが、デザートに、と、コカーダというココナッツのお菓子を買ってくれた。

う!おいしい!なんだこれは!の衝撃である。
細かいココナッツの身が、ギュッとくっついた上に焦げた砂糖がキャラメル状になっている。
素朴だけれど、幸せな気持ちに襲われるお菓子である。

夜は夜で、ホストマザーとワインで、乾杯!

昼間のトルタスが巨大だったので、もう食べられない
と、言いながら、出されたワカモレがおいしくてたまらない。

辛さ控えめに、つくったのよ!

おお!ママン!!

ムーチャス グシアス!!

なんだかんだ言って、食べ物の魅力の裏に、人の優しさが、かいま見えるメキシコである。