のち
シアターコクーンでイプセンの『人形の家』を上演中。
堤さんの芝居はいっつもAkoちゃんと観てる。今日も。
ノラ・ヘルメル:宮沢 りえ
トルヴァル・ヘルメル:堤 真一
ニルス・クロクスタ:山崎 一
ドクター・ランク:千葉 哲也
クリスティーネ・リンデ夫人:神野 三鈴
アンネ・マリーエ(乳母):松浦 佐知子
へレーネ(メイド):明星 真由美
デヴィッド・ルヴォーの演出、さすがおしゃれな雰囲気
休憩が2回入る3幕の長い芝居です。
でもセリフにテンポがあって、舞台装置がおしゃれで舞台との距離も近くて入り込みました。
開演前、センターのステージは天井から吊るされた白い幕がおりててその中で子どもたちが遊んでいたけど、ざっと幕が引き抜かれるとノラ一人が裾の長いドレス(少しスカートをふくらませてるワイヤーを見せて)で立っています。
正方形の舞台を客席がぐるっと囲んで、役者さんたちは360度見られてる。
そしてその舞台はときに回転もする。
そんな中で見た目もお人形な宮沢りえちゃんの迫真の演技
堤さんのお人形ノラの溺愛ぶり、そしてダメ男的発言・・・うまい
衣裳がいろいろかわるけど、それがまた心境を表してるようにも見えるのよね~
100年前な感じと現代っぽさとが入り混じった空気で物語が進みます。
言葉ひとつひとつがノラの可愛さを、ヘルメルの潔癖さを、クリスティーネの優しさを、クロクスタの苦悩を表して人物像がくっきり。
しかし、経済的な理由でその昔別れたクリスティーネとクロクスタがよりを戻したときはクリスティーネの計算かなと思ってしまった。
クリスティーネとクロクスタはノラとヘルメルとは対照的な境遇として存在しているんだけど、もしかしたら二人は未来のノラと未来を暗示してるのかな?
ノラとヘルメルも将来、いろんな苦労の末また結ばれるのかな?なーんて想像もさせます。
最後にノラが階段を昇っていき、まぶしいほど明るいドアの外へ出ていったけど、世間知らずで華奢なノラが自立していこうとする先は果たして「明るい未来なのか?」
「苦労するよ~」と教えたい気分。
そしてノラに去られたヘルメル堤さん、がっくし・・・と超なで肩になってた
この戯曲が書かれた130年前の西欧ではお人形的な生涯を送った人がたくさんいる時代だったから共感した人も多かったと思うけど、現代でこの題材だと逆にうらやましい境遇じゃねーの、ノラ、ヒステリックで刹那的すぎんじゃねーのってお話だけど、役者さんの力量発揮が楽しめた
セリフ劇であるこの芝居、日本での初演は明治時代に島村抱月・松井須磨子
こんなに早口でセリフ言ってたのかな・・・
シアターコクーン出てすぐ、七輪炭火焼きの文字惹かれて入ったのがいくどん。
安くて美味しいめっけもんなお店でした
超新鮮レバ刺しが400円
カルビ
ホルモン
ゲソバター
お餅も
特製おじや
人形の家
2008年9月5日(金)~9月30日(火)
Bunkamuraシアターコクーン