先日、「キャンパス・ミュージアム・プロジェクト」の科学コースを紹介しましたが、今回は芸術コースを紹介します。
① 15° 山口牧生(1927~2001) 1982年制作 黒御影石・ベンガラ 竪121.5cm×横347cm
山口は能勢のアトリエで制作をつづけた彫刻家。長方形の石の傾きは15°に設定されている。
黒御影石の表面にベンガラ(酸化鉄)を施すことによって、石の持つ素朴で温かい質感を表現し、
自然との調和波を図る。
② 浸食4 志水晴児(1928~2005) 1964年頃 黒御影石・花崗岩 縦180cm×横130cm
志水は水と彫刻を組み合わせた作品を多く手掛けた彫刻家。本作は石を四方から丸く削り取り、
水力による浸食を思わせる造形に仕上がっている。
1964年に現代日本美術展で最優秀賞を受賞。国立国際美術館にはブロンズの模型が所蔵
されている。
③ 翔 小山由寿(1933~2012) 1984年頃 ブロンズ 大阪大学法学部同窓会1984年設置
本作は、法学部同窓会創立30周年を記念して寄贈された。小山由寿は、奈良出身の彫刻家で
野外彫刻を多く手掛けた。
本作はV字にクロスさせた造形から、鳥の羽ばたく姿を抽象的な造形で表現する。表面はゆるや
かに波打っており 、ブロンズの深みのある質感にもち注目してほしい。
END
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