大阪大学豊中キャンパスには、学内のいたるところに「キャンパス・ミュージアム・プロジェクト」
として、展示物が設置されています。今回は、科学コースの展示物を3点紹介します。
① サイクロトロン 1954年制作 大阪大学2013年設置
サイクロトロンは、陽子等の荷電粒子を高いエネルギーに加速する装置。
菊池正士によって、1937年に日本で初めて28インチ型が中之島に建設
された。しかし、終戦後GHQに破壊されてしまった。その5年後に完成した
44インチ型は、第二室戸台風の浸水被害を受けながらも、95年まで現役
で活躍した。
② コッククロフト・ウォールトン型高電圧発生装置
菊池正士(1902~1974) 1934年制作 大阪大学理学研究科
この装置は、60万ボルトの高電圧を発生させることができる。
水素や重粒子を加速し、重水にぶっつけ発生した中性子を使って
原子核の性質を研究した。
菊池正士は、この装置を理学部前に設置し、日本で最初の荷電粒子加速器
を建設した。
③ フーコーの振り子
2004年制作 ステンレス銅(吊り線) 振り子7cm お盛直径20cm32kg
吊り線太さ1、8mm
制作:島津理化器械株式会社 大阪大学理学研究科設置
2004年に理学研究科H棟が竣工し、かって旧教養部、理学部B棟、F棟に分散
していた物理学教室が同じ建物内で活動することになった。
これを記念して、平和と真理を追究し、文化の創造、人材の育成にたゆまぬ努力
を続けている物理学教室の象徴に、フーコーの振り子を設置した。
END