先住民のアイデンティティ表現
アオテアロア(ニュージーランド)のマオリの人びとは、絵画や造形芸術を通じて個人の感性や集団の文化を
表現してきた。近代の文化復興の動きの中で、マオリの現代芸術家たちは伝統的な芸術様式や知識を保存
するとともに、新しい素材や技法も取り入れている。
カパハカの衣裳とポイ
民族:マオリ 国名:ニュージーランド 年代:21世紀初頭製作
ボディース(上衣)、パレ(布製スカート)、ピウピウ(フラックス製スカート)、練習用のポイ(紐の先にポールを
つけたもの)は、日本のカパハカ・グループ、ナホエファによって製作された。
宝箱「ワカ・フィア」
民族:マオリ 国名:ニュージーランド 年代:1990年代制作
装飾品など貴重品を入れておく宝箱(ワカ・フィア)。首長以外が触れないように、家の垂木から吊り下げた。
19世紀末から20世紀初めごろ、土産品として大型の宝物入れが作られるようになった。
肩提げ袋「ケテ」
民族:マオリ 国名:ニュージーランド 年代:1990年代製作
陶器像
民族:マオリ 国名:ニュージーランド 年代:2000年代収集
現代的な素焼きの容器。守護者(カイティアキ)を表現した水容れ(イブ)、もしくは後産を埋めるための
容器を思わせる作品。
壺
民族:マオリ 国名:ニュージーランド 年代:2000年収集
アオテアロアでは、陶芸は新しい技術である。この作品は、ヒョウタンとハラケケで作られる伝統的な
容器を模している。作者はヨーロッパ系ニュージーランド人で口縁部には、マオリ芸術家が彫刻を
ほどこしている。
END