小学校の頃、学校か友だちの家だったか、幻灯機で映す絵を見た。
その後、幻灯機が流行り、少年雑誌の付録にまでついてきた。
この雑誌の付録は、次回の付録の写真がいつもすごいのだが、
買って開けると、がっかりするようなものばかりだった。
幻灯機風の印刷をされた付録も、ボール紙を組み立てて作る、
かなりお粗末なものだった。 でも私たちはわくわくしながら作り、
壁に映し出された、輪郭のボケた絵を見ていた。
幻灯機の中に裸電球を入れ、前に差し込んだ、透明なセルロイドに
描かれた絵は、レンズを通して壁に映し出される。
一枚一枚自分たちで差し替えるのだが、声もなにもなく、
漫画のほうがよほどおもしろかった。
だが部屋を暗くすると、まるで映画館に入ったような気分になった。
そこで期待して幻灯機をつけると、動かないただの絵なので、
いつもがっかりしながら見ていた。
からだの形は、生命の器
形之医学・しんそう療方 東京小石川
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