形之医学・しんそう療方 小石川院長 エッセー

昭和の頃、自然と野遊び、健康と医療のことなど。

イヌノフグリ

2014-03-06 14:32:32 | Weblog

散歩に行くと、イヌノフグリのかわいい花が咲き始めていた。
ずっと以前、春もまだ少し遠い頃に、城跡公園を散歩していると、
遠く離れた日当たりのいい台地に、水色の絵の具を帯のように
刷いたものが見えた。 まわりは冬枯れで、植物とは思えず、
まるで青いカビのように見えた。

好奇心にかられて近づいてみると、イヌノフグリの群生だった。
この植物自体はどこにでも出ている野草だが、
小さいので、数が少ないと気がつかない人が多いかもしれない。 
あれから何年がたったのか、植生の変化は面白く、
今はその場所にはほんのわずかしか見ることができない。



この小さく可憐な花に、イヌノフグリ=犬のコーガンなどと、まるで似つかわしく
ない名前がついている。 どう見ても、この花とコーガンなど結びつかない。 
不思議に思って調べると、その種子をつけている様子からきているらしい。 
花が終わり、種をつける頃見てみると、なるほどと思わず笑ってしまった。
それにしても花にしたら迷惑な名前だろうな。

ゴマノハグサ科の野草で、仲間には金魚草(キンギョソウ)や強心剤に使われる
ジギタリス、漢方の生薬の地黄(ジオウ)などがあり、大きな分類では、驚いた
ことに桐の木までが仲間に入るようだ。
                         

からだの形は、生命の器
形之医学・しんそう療方 東京小石川
http://www.shinso-tokyo-koisikawa.com/


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