形之医学・しんそう療方 小石川院長 エッセー

昭和の頃、自然と野遊び、健康と医療のことなど。

春雷

2013-03-28 17:09:37 | Weblog



  汝(な)が耳に 耳をあてて聴く春雷の やさしき迷路 鼓室前庭


                                  塚本邦雄


からだの形は、生命の器 
形之医学・しんそう療方 東京小石川
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毒草・紫華鬘草(ムラサキケマンソウ)

2013-03-25 16:11:27 | 男の料理

城址公園を歩くと、つい先日まで葉ばかりだった紫ケマンソウが、
もう花を咲かせていた。 紫ケマンソウは、藪の縁などの、半日陰の
場所でよく見る。 私が見るあたりでは、全体が10~15センチほどで、
茎葉は黄緑色のやわらかな人参の葉によく似ている。 
食べられそうに見えるが、有毒植物の多いケシ科の毒草。
毎年、誤って食べて中毒する人たちがいるらしい。
見た目で判断するのは危険である。

若い頃、友人の結婚式に出るために、仲間たちと車で福島に行った。 
裏磐梯のスカイラインだったか、標高の高い、休憩した場所のそばに
小さな湿地があった。 その近くに黄緑色のみずみずしい、いかにも
食べられそうな野草が出ていた。 水芭蕉の幼い形に似ている。 
中の一人が、うまそうだなと言って、それを一本むしり取って生のまま
バリバリ食べてしまった。 再び車に乗って出発し、少したってから、
それまで元気だったその友人は吐き気がすると言い出し、ついには
ゲーゲー吐き始めた。

あきらかに先ほど食べた野草の毒に当たったのだ。
その頃は野草に興味もなく知らなかったが、たぶん、その野草は、
バイケイソウというユリ科の毒草で、よく山菜と間違えて中毒するようだ。

 梅草(バイケイソウ)

ムラサキケマンソウに近い仲間には、高山植物で有名なコマクサや、
観賞用に売られている、鯛釣草(タイツリソウ)がある。 
華鬘(ケマン)という名は、仏具の天井から吊るす飾りの形から
きているという。

 
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身欠きニシンとウドの味噌汁

2013-03-21 13:55:07 | 男の料理

スーパーに行くと、みずみずしいウドを売っていた。
野性のウドとは違い、色白でムロの中で栽培されたものだろう。 
ちょうど干物のコーナーに身欠きニシンも置いてあったので、
ニシンとウドの味噌汁を作り、久しぶりにコクのある味噌汁を味わった。

この味噌汁、山形でいくどかごちそうになって以来、大好物になった。 
山形の郷土料理と思うが、ほんとうのところはわからない。 
昔、流通がたいへん不便だった頃、山間部では、手に入る、
こうしたカラカラに干した魚の乾物をうまく利用した料理が多い。 
海の近くでは、乾物を使うまでもなく、新鮮な魚が手に入った
ろうから、むしろ山のほうでよく発達したのではないだろうか。

たいへんコクのあるうまい味噌汁だ。 
ナマ臭さいのではと思う人もいるかもしれないが、
それはほとんど感じられない。

<作り方>

身欠きニシンは、必ずカラカラに乾かした固いものを使う。
でないと生臭くなる。 もしウドがなければ大根でもよい。

1、身欠きニシンの裏表を軽く火で炙って臭みをとり、一口大のぶつ切りにする。
2、ダシ汁を入れた鍋に、ニシンを入れて、柔らかくなるまで煮る。
  * 途中でたくさん出てくる茶色い油とアクはていねいに取り除く。
3、ニシンがやわらかくなったら、短冊に切ったウドか大根を入れ、
  サッと煮て、味噌を溶き入れ出来上がる。

                        
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黄梅ー迎春花

2013-03-07 17:42:01 | Weblog

今年はつよい寒さが続いたが、やっと黄梅が咲いた。
いま頃、真っ先に庭の片隅に咲くのが黄梅だ。
花のつく枝を見ると、まるで草花のように細く緑色をしている。

これを庭に植えてから、もう二十数年たつ。
そうだ、黄梅が植わっているんだ、と思い出すのが今頃で、
花が終わると目立たず、また忘れる。 
同じ頃に知り合いからもらって植えた金木犀(キンモクセイ)が
大きく育ち、その陰で黄梅はずっと大きくならずにいる。 
だが強健な木で、小さくても毎年かわいい花を見せてくれる。

黄梅(オウバイ)というが、蝋梅と同じく梅の仲間ではない。
花のかたちが梅に似ているので、その名前をつけられたという。
迎春花ともいい、モクセイ科ジャスミン属の落葉低木。


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