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湖の子守唄

琵琶湖・湖北での生活、四季おりおりの
風景の移り変わり、旅先でのふれ逢いなど、
つれづれなるままに、語りたい。

梅花藻の町

2010年07月31日 | 詩歌・歳時記
滋賀県で唯一、新幹線の停まる駅、米原。
まいはら、と発音する。
だが何故なのか、誰も知らないし誰からも疑問の声すら出ないのだが、
駅の名は“まいばら”なのだ。

それはともかく、
ひとつ手前に「醒ヶ井」がある。
神話時代から、その名を残す中仙道の宿場町。
町の入り口に、こんこんと湧き続ける清水がある。

その昔、熱病に冒された大和武尊がこの水で眼を洗ったところ、
熱から醒めたという。醒ヶ井の地名のいわれである。

          梅花藻や藍の浴衣の洗い髪

          湧水にゆれ咲く花や遠花火

清流の底には、梅花藻がゆれている。
8月、
その花が満開になる。水面から顔をのぞかせる可愛い小さな花。

          問屋場の前の梅花藻盛りなり

          梅花藻や襟足白く屈むひと

醒ヶ井の町が観光客であふれかえる、夏のひと絵巻。
湧水の町が、梅花藻の町として賑わうひと月である。

          梅花藻へ伸ばす二の腕雫して

          呉服屋はお休み処ラムネ売る