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日常生活のあれこれ

特別展  隅田川~江戸が愛した風景~

2010-10-22 08:40:52 | Weblog
               江戸東京博物館で開催中の特別展の「友の会特別観覧会」に出かけました。


                    

                担当の我妻直美学芸員による「見どころ解説」の後に特別展が見られました


              
                    


               隅田川は江戸の人々にとって輸送の大動脈であると同時に、江戸の名所として、
               あるいは江戸の名所を数多く抱えた川として深く愛され、親しまれてきたのです。


                        
 

       隅田川は「角田川」と書かれたり「宮戸川」「大川」と呼ばれています。
       右の絵は、浅草寺のご本尊、聖観音像が、628年に宮戸川(隅田川)で漁をしていた3人の漁師の網に
       かかったといわれる縁起にある絵です、観音像は光によって現されています。



                   

            隅田川らしい船遊びといえば、日本橋から日本橋川を下って隅田川に合流し
            そのまま隅田川を上って行くという「川上り」です。

            これは元禄(1688~1703)から人気のあったコースで、日本橋の上から景色を堪能したあと
            舟から江戸の町並みや大海原を楽しみ、そのまま上って最後に浅草寺あたりに到着する、
            という観光バスのような存在です。

            もちろん吉原に向かう客も隅田川を舟で上って行きました、こちらは猪木舟(ちょき)で
            両国橋に近い柳橋から今戸橋がかかる山谷堀あたりまで行くコースが多くなります。

            江戸時代の隅田川は舟の上で遊ぶ、舟で行くのを楽しむ場所として愛されてきた川です。



 

     船遊びの隅田川屏風図 隅田川風物図鑑 両国橋付近 風俗が面白い



                   

                隅田川を眺める、長い川の様子が細やかで広々とした眺めの屏風図


   
                   

                    「墨堤観楼図」  これは珍しい油絵です



 

        両国橋を渡る力士たち



                    

                小名木川が隅田川に流れ込む所に大きく弧を描いて架かる橋は「深川萬年橋」
                


 

                    

                  この「隅田川花見」図の手前の横棒は三囲神社の鳥居だそうです



                    

                      両国夕涼みの図



                    

                      両国花火の図

             江戸の人々は季節の移ろいに敏感で、四季折々の遊びを楽しむ感性も高かったのです
             江戸が成熟するにつれ江戸ならではの年中行事が次々と定着していました



                   

                     「東都両国ばし夏景色」 ポスターに使われた絵です
                     中心の両国橋の上は花火見物の人人人の波です

            隅田川に弧を描いて架かる大きな橋は、隅田川のアクセントとなり、様々な人が行き交う
            橋の様子は、格好の風俗画の題材ともなりました。



                    

                       隅田川雪見の図




 

          江戸時代が終焉を迎え、時代が明治に変わると非常に大きな変化が訪れた、文明開化です
          描かれる隅田川は明治という時代を通じてだんだん表現技術や事象を変化させていった。

          

                   

                  両国橋の夕景  防波堤代わりの杭がある川畔を散策する人々
                  何となく懐かしい感じのするこの絵が気になりました。



 

     東京名所 両国川開き 明治42年           永代橋(版画)昭和3年、清洲橋 昭和6年


         大正12年(1923)の関東大震災の近代都市復興計画により、隅田川には復興橋と呼ばれる橋が
         相次いで架けられ、隅田川の景観そのものが大きく変わりました。

         平成の現在、第二次世界大戦を経てなお隅田川に架かる復興橋のモダンな美しい姿は東京の風景を
         語る上で欠くことの出来ない存在となっています。

         (見どころ解説の時の映像を写したもので見にくい写真でした)


 

        

            ミュージアムショップにあったポスター

       今回は江戸東京博物館の友の会のイベントで参加しました、解説を聞いてから見た作品は
       やはり興味深く、いつもと見方が違ったような気がしました。
       見どころがよく分かったのです、楽しい観覧会でした。



 

            江戸東京博物館の大江戸線、両国駅に向かう出口はこんなライトアップになります。


            特別展 「隅田川~江戸が愛した風景~」 会期は11月14日までです。

                   
                          
              
           

                     



 



                 

                     



                     
           

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