「対馬からの手紙の続き」

対馬で働いち養蘭を楽しんどる。山や花で季節を知り、海を眺めち命の鼓動を感じ、そげな好き勝手な太公望な暮らしがしてぇ~。

拝啓、お元気でしょうか。

2007年11月20日 | 対馬蘭雑記

今日は良い天気のなりそうですが、

木曜日をピークに寒が戻るそうです。

Jpg_450 対馬島内の寒蘭展も終り、

作者の一年間の戦いも一旦休戦、、

と言ったところでしょう・・。

今年は、中隈系の出品が2種だけでした。

中隈系の競演というものが見れなかったのが

少し寂しい気もしますが、

例年、脇役で目立たない品種達がここぞと奮い立ち、

違った面を見出し、

見直すことが出来て、良い年だったと思います。

展示会は、作の披露会であり、

他の人の技術を盗む勉強の場であり、

品種の紹介場でもあります。

雛壇常連の名人達も、

お互い、作を競いながら

次の目標とする品種の品定めに余念がなさそうでした。

寒蘭とは、

坪を教えてもらい、

ホルモン立ち一本物を採取しても

開花まで小さい物で15年、、

大きい物でも早くて6年~8年を要します。

同じ坪採りだとしても、

10センチ離れた場所で採取しても、

同じ遺伝子を持った個体だとしても、

全く同じ花が咲くとは限りません。

また逆に、

誰が見ても見分けが付かないほど

酷似した花が咲くという場合もあるようです。

前回発表された品種よりも劣る個体も有りますし、

想像も付かないような良個体発見!

というニュースもチラホラ聞きます。

この所為が寒蘭愛好家を虜にする魔力

と言ったところでしょうか・・。

ですが、蘭採りに山に行くにはまず

山主の許可が要る訳で、、

対馬でもパトロールが始まり、

入山を厳しく取り締まわれています。

山に入っても、

他人様の山だという事を認識し、

モラルを持った行動を執って頂きたい。

ゴミは持って返る。

山は荒らさない。

無闇やたらに木を切らない。

Jpg_429 入る時よりも綺麗にして返る。

いつまでも多くの人が楽しめる「山」

で有ってほしいですもんね、、。

追伸、、。

山採り素一本から、

「教えてもらったような花が咲くだろうか・・。」と、

数年、、数十年もの間、

気に留めながら思いを込めて、

作り続ける作家の根気強さには敬服致します、、。

春蘭愛好家とは一味違う「重み」を感じた今年の展示会でした。

俺も作り続けよう・・。

コメント (6)
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